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479 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/04/11(月) 11:39:47.61 ID:jB+Z6jdQ - >>478
それを言うと、まどかにとってはほむらは群衆の一人でしかないからなあ。 すれ違って、どこかに消えてしまうだけの存在だろう。今のところ。 むしろ感情的にはマイナス方向の所にいるような。
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504 : ◆2GQkBO2xQE [sage]:2011/04/11(月) 15:42:55.95 ID:jB+Z6jdQ - >>480 >>484 >>489
エネルギー充填元。 ほむさやSS、目覚ましネタが変形合体しますた。
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506 :ふて腐れるさやかと寂しがる嫁の話 01 ◆2GQkBO2xQE [sage]:2011/04/11(月) 15:43:14.27 ID:jB+Z6jdQ - 「起きなさいさやか。早く起きないとキスするわよ」
耳元で誰かの声がする。 聞き間違えようもない。これは紛れもなく、あの転校生、ほむらの声だ。 あたしにキスをするだと?うるさい。出来るものならしてみればいい。 あたしは眠い。すごく眠いんだ。あんたに何を言われようと起きるつもりはない。 キスがしたけりゃしてみればいい。さやかちゃんは来る物拒まず。 あたしはほむらだってかまわないで食っちまう人間なんだぜ。 ごろりと体を転がしてシーツを引き寄せる。 人肌に温められたシーツの温もりが実に心地よい。 「起きなさいさやか。早く起きないとキスするわよ」 大事なことだから二回言いました。 相変わらず素直じゃないヘタレだ。 ぐずぐずしないでさっさとやっちゃえばいいのに。 別にあたしはこいつなんてどうでもいいが、まあ、甘えん坊のほむらが相手では仕方がない。 さやかちゃんの大人の包容力で包み込んでやるのが優しさというものだろう。 仰向けになって準備万端。日の光が少し眩しいが、まあどうせ起きるのだから我慢しよう。 「起きなさいさやか。早く起きないとキスするわよ」 三度目。一体どれだけ意気地がないんだ。 すでに目は冴えてしまって、布団の温もりにすら気怠さを感じてくる。 それにしても今日は随分とベッドが狭く感じる。なんでだろう。 「起きなさいさやか。早く起きないとキスするわよ」 いつまでやってんだこいつ。 その抑揚のない声の繰り返しにイラッと来る。 こいつ、ひょっとしてあたしのことをからかってるのか? キスならまだしも、朝一からあたしを挑発するとは良い度胸だ。 頭突きの一つでもくれてやろうと目を開け、弾みを付けるためにベッドに手を添える。 ―――その手に、ぐにゃりと柔らかい感触があった。 「…………?」 そのすべすべして、柔らかいて、あったかい感触に違和感にを覚えて首を傾ける。 「もう何も食べられない……ぐう」 そこにいたのはほむらだった。 大きめのYシャツ一枚というあられもない姿で、すうすうと寝言をほざいてる。 目線を変え、先程から声が繰り返されている左手のベッドテーブルを見る。 『起きなさいさやか。早く起きないとキスするわよ』 なんとなく見覚えのある、しかしあたしの部屋では見たことがない目覚まし時計。 録音されたほむらの声。 耳のすぐ脇で聞こえる寝言。 「…………」 すうすう寝息を立てるほむらを見ていると、 なんだか無性に腹が立った。 あたしは目覚まし時計の声にドキドキしてたのかい。 「……うりゃっ」 手足を振って目覚まし時計を叩き、さらに傍らでぐーすか寝ている馬鹿に蹴りをいれる。 ベッドから蹴り落としてやろうと思ったが、さすがに気が引けるのでやめてあげた。 「んぐっ……おはようさやか」 ほむらは一瞬大きく体を震わせた後、むにゃむにゃと目を擦りながら気の抜けた声で挨拶を返してきた。 ほむらがうつぶせのまま髪を掻き上げると、真っ白なうなじが目に飛び込んでくる。 すぐ側には膨らんだ鎖骨のライン。その下に伸びるなだらかな曲線。 その下は影になってて見えない…………いや、別にいい。今は文句だけ言っておくところだ。
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507 :ふて腐れるさやかと寂しがる嫁の話 02 ◆2GQkBO2xQE [sage]:2011/04/11(月) 15:44:08.60 ID:jB+Z6jdQ -
「おはようじゃないっての……なにこの変な目覚まし」 傍らの目覚ましを指さす。 すでに時計は黙りこくって、チクタクと時を刻む音だけを奏でていた。 「……前にコレの交換会をしたでしょう。 あの時はまだ録音できていなかったから、昨夜持ってきておいたのをセットしたのよ」 ほむらは肌寒いのか、眠そうに枕を抱きしめながら、シーツを奪い返そうと体を押しつけてくる。 まるで、布団の上でころころ転がる猫のようだと思った。 首筋を撫で回したら、甘い声で鳴くのだろうか。 そっぽを向いて、どこかに逃げるのだろうか。 「あっそ……で、この台詞はなんなの」 「巴さんが『インパクトの強い台詞にしろ』と言ったから」 「…………マミさん」 いたずらっぽい笑顔を浮かべながら、ほむらにアドバイスするマミさんが脳裏に浮かぶ。 まあ、そうだよね。あの人そういう人だもんね。可愛いところあるなあ。 だが、今はその可愛さが憎い。 うらめしそうにほむらを見ると、ほむらは澄ました顔をして手櫛で髪を整えている。 わかってんなこいつ。マミさんの名前を出せば、あたしが何も言えなくなるんだって。 「今日も寒くなりそうね」 ほむらは相変わらずシーツを被ってごろごろしている。 背中越しに体温が伝わってくるが、冷え性なのだろうか。 ぐんぐんと体温が吸い取られていくような気がする。 珍しく鼻歌なんて歌いながら、人の体温を奪っていくこいつを見てると、まあ気楽なもんだな、と思う。 キスをしっぱぐれたあたしとはえらい違いだ。 あのおかしな目覚ましは突っ返してやろう。 なんだか釈然としない気持ちをだらだらと引きずって、二人でベッドの上で寝転んでいると、 卓上にあったあたしのケータイがアラーム音を立てた。 手を伸ばして確認すると……目覚まし機能が働いたらしい。 登校時間まで、あと一時間だ。 「そろそろ支度ね」 ほむらが仰向けになってから体を起こす。 Yシャツの裾が翻って、あたしの鼻をくすぐった。 首だけ動かしてその先を追うと、もうほむらは立ち上がってこちらに背を向けていた。 薄暗い部屋の中で見えるのは、ふわふわと揺れる黒い髪と白いワイシャツ。 そして、その裾から見える太股から下の部分だけだった。 なんとも面白くない。サービス精神というものが徹底的に欠如していると思う。 昨夜はあんなにゃーにゃー鳴きながらあたしの背中を引っ掻いてたくせに。 まあ、あたしだって散々引っ掻き返したんだからおあいことは言えるが、 それにしたって、もう少しロマンチックな朝を演出してくれても良いんじゃないだろうか。 抱きついたり、ちゅっちゅしたり、昨夜はどうだったみたいな、そういう恥ずかしい話とかして、 盛り上げてくれっていうのは我が儘なんだろうか。 さっきからあたしばっかり割を食ってる気がしてならない。 仰向けになって天井を眺める。 ほむらを目で追っていれば着替えを拝めるかもしれないがが、こんな気分では見てても楽しくは思えないだろう。 「――――しょう。…………から」 ほむらが何か言っている。 おおかた、さっさと支度しろとか言っているのだろう。 勝手にすればいいと思う。あたしだって子供じゃない。 世話を焼く気のないやつに、わざわざ世話を焼いてもらおうなんて思ったりしない。 放っておけば、どうせいつもみたいに文句を言い始めるだろう。 だが、いつも通りのやり取りをこれからするとして、あたしの今の頭じゃまともなじゃれ合いにはならないだろう。 どっちかが癇癪を起こして、喧嘩するのが目に見えてる。 溜息をつく。あまり良い朝にはならないかもしれない。 だるい体を起こして、自棄みたいにあくびをしようとして……代わりに出てきたのは大きな溜息だった。 やってらんない。 なんで、あたしはこんなやつ家に呼んだんだろ。
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508 :ふて腐れるさやかと寂しがる嫁の話 03 ◆2GQkBO2xQE [sage]:2011/04/11(月) 15:45:05.14 ID:jB+Z6jdQ - その後の支度はスムーズに終わった。
二人で別々にシャワーを浴びて、ろくに会話もしないまま洗面所で肩を並べて身支度して、 親がいないリビングで数学の予習をしながらご飯を食べて、 それで――――もう後は玄関から出て行くだけだ。 ベッドから起き上がってからこっち、色気のあるやり取りなんてまったくしなかった。 おはようのキスもないし、放課後デートに行こうとか誘われたわけでもない。 なんだかよく覚えてもいない会話に相槌を打って、つまらない授業の予習をしただけ。 なんだかもう、やれやれとしか言いようがない。 朝起きて、おはようのキスをして、一緒にシャワーを浴びて、二人でふざけ合いながら肩を並べて身支度をして、 今日の予定を二人で話し合いながら、手を繋いで一緒に学校に行く。 そういう、あたしが胸に描いてた素敵な朝ってのはどこにあるんだろう。 このアホのせいで、何もかにも空回りに終わっている気がする。 半ば呆れたような心境になりながら、スリッパを脱いで靴を取り出す。 おろし立てのピカピカの靴だ。 もっと良い気分で足を通したかったが、なんというか、今はその白い輝きすら恨めしく見える。 靴を履こうとして屈み込むと、ほむらは壁に掛けられた鏡を見ながら、リボンタイを直しているところだった。 さっきからこいつはろくに口も利かない。 なんだか要領を得ない天気の話やら、昨日何を食べたとか、申し訳程度に話を振ってくるぐらいだ。 ……その澄ました横顔を見てると、ふつふつと復讐心が燃え上がってきた。 そうだ。元はと言えば、あたしが憂鬱な気持ちになってるのはこいつのせいだ。 変な目覚ましであたしに変な期待をさせて、それでお預けを食ったままなんだから、あたしには復讐する権利がある。 多分。まあ、文句なんて言わせない。 あたしにもちょっとぐらいはいい目を見る権利はある。 靴をストンと落として、ほむらの右肩に手を伸ばす。 「ねえ、転校生」 「……なに?……んっ」 ほむらが振り向いたその瞬間に、その唇を奪った。 そのまま体を押しつけて、壁の間に挟み込む。 抵抗されるかもしれないので、左腕も押さえつけておく。 逃げられては困る。 あたしの気が済むまで、じっとしててもらわないと。 唇を合わせたまま、一度大きく息をついた。 大きく口を開けてほむらの唇を呑み込んで、そのまま唇で甘噛みして、その柔らかい感触を味わう。 ちゅっ、と唇を吸い上げると、胸の奥にぞくぞくとした快感が駆け上がってきた。 舌をゆっくりと口の中に差し入れて、ゆっくりとその歯茎を刺激する。 がっついているなどと思われるのは癪だ。 なにより、こっちはもう散々焦らされているのだ。 存分に、ねっちりと味わわせてもらおう。 もう絶対に逃がさない。
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509 :ふて腐れるさやかと寂しがる嫁の話 04 ◆2GQkBO2xQE [sage]:2011/04/11(月) 15:45:46.55 ID:jB+Z6jdQ -
「……ん……ちゅ……っ」 「……はぁ……っ……」 ほむらはすでに観念してるのか、まるで抵抗の様子を見せなかった。 それじゃあ、そろそろ本格的に……と思ったその時、ほむらが右手であたしの腰を引き寄せてきた。 その行為にちょっとした驚きを覚える。 てっきり拒むと思っていたのだ。 だって、さっきからずっと口を利いてないし、不機嫌なんだろうと思っていたから。 「ちゅ……ちゅっ……」 「んっ……てん……ほむら?」 今度はほむらから唇を合わせてくる。 触れるようなキスを何度も何度も、唇や頬に繰り返す。 呆然としてるあたしに、ほむらが語りかけてきた。 「……怒ってないの?」 「へっ……?」 「私、何か貴方に嫌われるようなことをしたのかと」 ほむらの目はどこか寂しげだ。 不安そうに瞳を揺らして、右手でぎゅっとあたしの腰を抱きしめている。 わけがわからない。だって、どう考えても不機嫌だったのはほむらのほうなのに。 「ど、どゆこと?」 「今朝、シャワーに呼んだとき来なかったし。 それからずっと怒っていたようだったから……」 「あ……え……シャワー?」 「今朝のことよ。覚えていないの?」 「あー……えーと」 言われてみれば、なんとなく覚えがあった。 多分、あたしがふて腐れて天井を眺めてたときのアレだ。 『一緒にシャワーを浴びましょう。先に入って待ってるから』 なんてことだ。 生まれたままのほむらとお風呂場でちゅっちゅする機会を放棄したのは、他ならぬあたし自身だ。 その千載一遇のチャンスを逃してしまった事実に懊悩する一方、 ほむらを傷つけたことに深く反省する。 「あ、あの時は……ご、ごめんね」 「そう……怒ってないならいいわ」 今度はほむらが目を逸らす。 腰を押さえていた右手からも力が抜けて、だらりと垂れ下がった。 「えーと……」 ばつの悪い気持ちでほむらの目を見る。 安心と怒りと悲しさが入り交じっているかのような……なんとも複雑な表情だ。 多分、ほむらはあたしがふて腐れてる横で、不安な気持ちを抑えてあたしのご機嫌を取ろうとしてくれてたのだろう。 なんとも申し訳ない気持ちになる反面……その切なそうな顔を見てると、イケナイ気持ちもぶり返してくるのだった。
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510 :ふて腐れるさやかと寂しがる嫁の話 05 ◆2GQkBO2xQE [sage]:2011/04/11(月) 15:46:44.64 ID:jB+Z6jdQ -
「ごめんねほむら。愛してる」 気持ちも行動も先走ってるせいか、我ながら物凄く胡散臭い台詞になってしまった。 両手をほむらの顔に添えて、首筋に深く口付ける。 「ほむらのこと嫌いになったりしない」 軽く吸って、キスマークを付ける。 直後に後悔する。これから学校なのにどーすんだコレ。 「だから、あたしのこと……嫌いにならないでよ」 頬をぎゅっと抑えて正面から唇にキス。 何度も何度も、許しを懇願するように、唇を合わせる。 いつも喧嘩してばっかりだし、お互い素直になれないことも多いけど、 でもほむらに嫌われながら過ごすのは絶対に辛い。 ほむらは素直じゃないし、自分から甘えてくれることなんて滅多にないけど、 だけど、だからこそこんなに可愛いく思える。 嫌いになることなんて絶対にない。 「……貴方のこと、嫌いになったりしない」 ほむらがあたしの頬に手を添えた。 潤んだ目で、ひっそりと微笑みを湛えて。 嫌いにならないで……か。 あたし達、ホントに似たもの同士だね。 いつでも誰かに愛されたがってる。 証明してもらえないだけで、いつでもこんなに寂しい思いをしてる。 「愛してる。ほむら。証明する!今からでも」 ほむらに一瞬だけ口付けて、ほむらの手を引いた。 カーペットが滑って、ずっこけそうになりながらシャワールームに向かう。 「いいの?遅刻するわよ」 「いいじゃん!別に!」 ほむらは笑ってる。 どうせもう遅刻する気でいるんだろう。 ならいいじゃん。 何も心配することない。あとで先生に適当に頭を下げてしまえばそれで済む。 今はそれよりシャワーを浴びよう。 裸のほむらとちゅっちゅして、今朝言えなかった分の百倍ぐらい愛してるって言い合おう。 脱衣場で待ちきれなくなって、ほむらにぎゅっと抱きついた。 思いっきりキスをして、ほむらのことを抱え上げる。 映画の恋人同士みたいに、ぐるぐる回って笑い合う。 窓から光が差し込んでいる。 ついさっきまであんなに薄暗い苦感じてたのに、今はどこもかしこも光って見える。 そうだ。まだほむらに言ってないことが一つだけあった。 大好きな人間と過ごす、この素晴らしい朝に捧げる言葉。 これからもずっと、こんな毎日が続きますように! 「おはよう、ほむら!」 おはよう、この朝!愛してる!
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511 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/04/11(月) 15:49:02.17 ID:jB+Z6jdQ - 以上。目覚ましネタと、前に書いたほむマミのノリが混ざった。
ほむさやはリバありだよ。お互いLoveMeDoなのに素直になれないから喧嘩するんだよ。 マイナーカプだからなんだって感じ!
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525 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/04/11(月) 18:44:14.28 ID:jB+Z6jdQ - まどか=みんなの天使
あんこ=みんなの聖女 マミ =みんなの愛人 さやか=みんなの彼女 ほむら=みんなの旦那
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531 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/04/11(月) 19:34:22.80 ID:jB+Z6jdQ - >>520
めっさ面白いなそのネタ。 でも、あんこにとっては著しくトラウマスイッチだろうし、ネタとしては案外使いづらいぜ…… >>529 ですよねー。
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