- エーケービー四八で百合SSPart3
95 : ◆Mv.py3LYaU [sage]:2011/04/07(木) 01:15:43.65 ID:LNt+dCda - こんばんは!
前スレ最後に投下してた者です 今更ですが話の続きを投下させていただきます 需要はないかもですが、中途半端も気になると思いましたので←いまさら 「うわ〜どうしよ。明日の撮影かなちゃんと一緒って!ばり緊張する」 しーちゃん家にお泊りした日。 もう寝ようかと言う時にしーちゃんが急にそんな事を言い出した。 「今でも緊張するの?私大分なれたけどなぁ」 私はちょっぴり面白くなくて素っ気なくそう言う。 「そりゃ北原はチーム一緒やし慣れるかもしらんけど…しーちゃんはたまにしか会えんけんやっぱ緊張するっちゃん」 そう言ったしーちゃんは本当に恋する乙女みたいで、私は泣きたくなった。 私はずっとしーちゃんが好きで。 一緒にいる時間はとても幸せ。 最初はこれが親友なんだなとか思ってたんだけど… ある時に違うって気が付いた。 莉乃ちゃんとか他の仲の良いメンバーといる時と全然違うんだよ。 一緒にいると幸せなのに、時々息が出来ないくらいの動悸に襲われる。 その時、私はしーちゃんが『そういう意味で』好きなんだって思い知らされる。 どうしようもない程好きだなんて気持ちがある事、今まで全然知らなかった。 多分、私が今しーちゃんに好きだと言ったらしーちゃんは笑顔で「私も」と言ってくれる自信がある。 でもその意味は絶対に私の求める意味じゃないというのも分かっていた。
|
- エーケービー四八で百合SSPart3
96 : ◆Mv.py3LYaU [sage]:2011/04/07(木) 01:16:43.80 ID:LNt+dCda - 「小林さん、しーちゃんに冷たい割によく近くに来てくれると思わん?」
ニコニコしてるしーちゃん。 いつもなら幸せになれるその笑顔… 「ちょ、北原どうしたん!?」 私の顔を見てしーちゃんが驚いた顔をした。 「え?」 気付くと私は泣いていた。 止めようと思っても涙が止まらない。 私は弱い。 しーちゃんが自分以外の女の子の事を考えているのがどうしようもなく辛い。 雑誌のモデルの子に熱を上げてる時もかなちゃんの話をしている時も。 北原はその十分の一もしーちゃんの心にいない気がして悲しくなる。 「もう…急に泣きだすとかビビるわ」 しーちゃんがそう言って私の涙を優しく拭ってくれる。 しーちゃんの手は凄く温かくて胸が苦しくなる。 「ちょ、北原どうしたん?」 私は無意識にしーちゃんの手をギュッと握り締めてた。 「なに〜?しーちゃんが素敵すぎて手触りたくなってしまったん?」 しーちゃんは冗談めかしてそう言った。 「そうだよ」 私がそう言うと最初はまたまた〜なんて笑っていたけど私が冗談じゃないと言うのが分かってしーちゃんは真剣な顔をした。 「北原…私、」 しーちゃんが何か言おうとしたけど私は口を塞ぐようにキスをした。
|
- エーケービー四八で百合SSPart3
97 : ◆Mv.py3LYaU [sage]:2011/04/07(木) 01:16:57.53 ID:LNt+dCda - 「ごめん…気持ち悪いことして」
しーちゃんは茫然としていて動かない。 「私帰るね」 私は立ち上がって荷物をざっと集めてドアに向かって足を進めた。 「ちょ、ちょっと待って!」 しーちゃんの声と共に肩を掴まれそのまま抱き締められた。 「ごめん。うち北原の気持ちに全然きづかんくて…」 しーちゃんの腕が更にきつくなった。 「あのね、私ずっとしーちゃんの事が好きだったの。でもしーちゃんは可愛い子が好きだから…」 私は泣きじゃくってまるで子供みたいだったと思う。 でもしーちゃんは優しく頭を撫でて頬にキスをしてくれた。 「北原も可愛いやん。」 縮こまった私の頭に顎を乗せてしーちゃんは言った。 「ちょっとびっくりしたけど気持ち悪いなんて思わんよ?そんなん言ったらうちだって小林さん好きなんも気持ち悪いって事になってしまうし」 背中をぽんぽんとしながらしーちゃんは私に言ってくれた。 「私はかなちゃんが好きだから今北原の気持ちに応えることはできんけど、うちが気持ち悪いと思ってるとかって勘違いで北原が離れていくんは辛いな」 私は頭を上げてしーちゃんの顔を見た。 涙が出すぎてきっと変な顔になってるって思うけど、しーちゃんの私を見る目は優しかった。 「恋人にはなれんけど一緒にいたいと思うのは勝手すぎるかもしれんね」 そんな事ない。 言ったら離れなければならないと思っていた私はそんなしーちゃんに救われてる。 ありがとう。 今日だけは隣に寝させてねって言ったらしーちゃんはいつもの笑顔で頷いてくれた。 しーちゃんが大好きです。 【終演】
|