- とある科学の超電磁砲/魔術の禁書目録で百合萌え 9
412 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/03/26(土) 03:36:03.56 ID:RcaWKkrF - 空気読まずにういさて投下!
4レスくらい
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413 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/03/26(土) 03:37:44.11 ID:RcaWKkrF - ミイラとりが、……なんだっけ。
まあとにかくそういうことなのです。 ねえ初春、あたし謝るから。 だからお願いだから正気に戻って。 念じてみるけど効果はなさそうだったりする。 さて当の初春は綺麗に馬乗りを決めている、あたしに。 見下ろす瞳はあたしと視線ガチンコだ。 目じゃなくて瞳と言ったのはもう瞳としか言いようがなかったからだ。 濡れて、きらきらと光って、落ち着かなく揺れてるけど絶対視線を外さない その目はほんと瞳っていうちょっとミーハーな字を使う以外にない気がする。 はふはふと呼吸も荒くてほっぺも赤いし身体も汗ばんでる。 なんで分かるかっていうと制服ごしでも触れてる部分がすんごい熱いしじっとり湿ってるからだ。 あーあ無理しちゃってうちの初春はカワイイなあ。 じゃない。 よろしくないこの状況は。 なんていうの? スイッチ入ったっていうの? いやスイッチって何さ。中学一年生が生意気に。 ていうか初春あんた生理まだなんじゃないの? じゃない。 とにかくよろしくない。 ミイラとりが、なんだっけ。謝るから正気に戻って。
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414 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/03/26(土) 03:39:58.98 ID:RcaWKkrF - 事のいきさつは簡単と言うか単純、悪いのはおおむねあたしだったりする。
ちょっと調子に乗りすぎた。すこぅし人が多すぎた。 おまけにその日のパンツはクマちゃんだった。 脱兎のごとく駆け出した初春、びえええと変な泣き声が聞こえるけどよく分からない。 足ならあたしのほうがよっぽど速いから普通はすぐに追い付くはずなんだけど その日の初春はジンジョーじゃなかった! あっという間に寮に駆け込まれてまあ鍵かける余裕がなかったらしいのがラッキー、 ローファーぶん投げて追いかけたあたしはさあ袋のネズミじゃーとちょっと油断した。 ゆらっと初春が変な動きをしたかと思うと、 次の瞬間後頭部にひっどい衝撃が来てあたしは床の上でした。 43kgのタックルあなどれないね。 ていうか反撃来ると思ってませんでした正直。 「さ、佐天さんなんか、さてんさんなんか……っ!」 初春はあたしのセーラーをぎゅうっとつかんで声を絞り出して、 でも涙目がだいぶ可愛い。でもセーラー皺になりそうやばい。 言葉の先があるのかと思ったら口をちょっとぱくぱくさせた後黙ってしまったから、 あたしもほんとやめとけば良かったんだけど煽ってしまった。 「佐天さんなんか、どうしてくれんの?」 絶句。 っていう以外の言葉はこの場合もやっぱり見当たらなかった。 ぴしって音が聞こえそうなくらい初春はハッキリ固まった。 「……あ、」 一声漏らして、視線が、上下。 それから。 いやあたしも反省はしてるんですけど。 一旦下に落ちた初春の視線が再びあたしの目をとらえたとき、 何か知らない初春になっていた。 濡れた瞳と荒い呼吸。 真っ赤な頬と、汗ばんだ肌。 スイッチですか。 謝るから正気に戻って。
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415 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/03/26(土) 03:43:13.44 ID:RcaWKkrF - 季節は夏。
逆光になった初春の身体はそりゃもうまぶしかった。 「……、…」 は、と初春が息。 瞳は濡れたまま、でも見開かれて。 息と同時にぐいと上体を倒したから、鼻と鼻が触れそうになる。 「さてんさん」 初春の声があたしの名前を呼ぶ、息がかかる、熱い。 何か甘いような匂いがむわっとたちこめた気がする。 「さてんさ、」 近い、声は、耳をくすぐる。 きっと初春の動悸はすごいだろうと思ったのは、 首筋に触れた初春の指にその震えを感じたからだ。 そこであたしがうっかり言ってしまった言葉、 「ね、……どうしてくれるの」 なんか別のやり方があった。 いつもの初春に涙目で叩かれてそれで終わりにする出口があったはず。 でもそれをしなかったのは、 なんでか初春に負けないくらいの動悸が正常な思考を邪魔したからだった。
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416 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/03/26(土) 03:44:36.08 ID:RcaWKkrF - 「……」
沈黙。 しているばかりでもいられないのでしょうがなく口を開く。 「……ほらさあ、アレでしょ」 初春は答えない。 「ちょっと行きすぎたオシオキなわけでしょ、 まあ百回を越えるスカートめくりの報復としてはしょうがないっていうか」 初春は答えない。 なに。 なにこれ。 なんであたしがフォローしてんの逆じゃないの。 まあ煽ったけど。確かに煽ったんだけど。 でもあそこまでは何とでも言い訳できるじゃん? そのあと初春がしたことは言い訳きかないじゃん? あれもしかしてあたしからしたのかな。えまさかそうなの? いやちょっと待って記憶が……ええ? さっきまで周りに充満していた、 まるであっためたゼリーみたいに 熱くてぬるりとした空気はどこかへ霧散してしまっていた。 初春はさっきから黙りこくってしまって顔もあげない。 どうしよう。 どうしよう。 いっそ全部夢だったら楽なんだけどな。 触れたその瞬間の、身体が飛び散りそうなほどの熱。 それが気持ち良かったんなんて絶対に言えないけど。 ねえ初春、あやまるから。 だから早く正気に戻って。 あたし喉渇いたからさ、一緒にかき氷、食べに行こうよ。
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417 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/03/26(土) 03:46:48.49 ID:RcaWKkrF - 以上でした。
最近SS少なくて寂しいから勝手に一人いちSS運動始めてみた
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