トップページ > レズ・百合萌え > 2011年02月15日 > oqKFtVOJ

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名無しさん@秘密の花園
リリカルなのはで百合萌え(燃え)36い夜も二人でなら

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リリカルなのはで百合萌え(燃え)36い夜も二人でなら
269 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/02/15(火) 03:11:15 ID:oqKFtVOJ
過ぎ去ったバレンタイン。まかせろさんに続きます。

スバティア、2レス、ティアナが激しくヘタレ、顔を背けたくなる青さ注意です。



考え事で頭が一杯になることは、誰しも経験のあることだろう。
「う〜ん……」
その頭に収まりきらなかったものが、ティアナの口から漏れ出て部屋に響いていた。

「今年こそ、何とかしなくちゃね」

彼女の膝元に置かれているのは真新しい雑誌。可愛らしいパステル調のページには、バレンタイン特集と書かれてる。

「えーっと、憧れのあの人に、年下でかわいい、クールでカッコイイ〜、もう。人懐っこいバカで腐れ縁にピッタリとか気の利いた記事ないの?」

パラパラと誌面をめくりながら目当ての情報を探すが、当然そんな限定的な内容があるわけもない。

「やっぱ、自分でなんとかしなきゃ駄目よね」

この時期になると、彼女は毎年悩み、同じような結論に至るのだ。そして今まで一度たりとも、思い人にチョコを渡せた事はない。

「でも、どうしよう」

勿論、彼女はわかっている。スバルは甘いものが好きで、自分の親友で、明日チョコを贈ればとても喜んでくれる。
そしてきっと二人は両思いで、告白すれば恐らくは応じてくれる。
仮にそうでなかったとしても、関係が壊れるとか、そういったレベルではない絆が二人にはあると信じている。
しかしどうしても、最後の一歩を踏み出せずにいた。

「そ、そうだ!シュミレーションよ!計画の遂行には、事態の想定が不可欠よ!」

するとティアナは片手を宙にかざし、スバルの幻影を作りだした。

「スバルは私が呼び出すとして、出会い頭はきっとこんな感じよね」

『わっ!えへへへ、ティア〜びっくりした?』
「…しないわよ、ていうかそうすると思ってやってんのよ」
『それでさー、どうしたの?ご飯?それなら』
「違うわよ。あのね、ほら、その……、今日ってさ」
『え?なぁに、ティア』
「ああああ!もうっ!これ!はい!あんたにっ!」
『これって、もしかして…』
「なんでもないわよ!チョコよチョコ!只の!別にたいしたもんじゃないんだから!」
『えへへっ、わーい!ホントにいいの?』
「な、何よ。いらないの?……って、違ーう!」

熟したトマトのように顔を真っ赤にさせたティアナは、ぜいぜいと肩で息をしながら予行練習を止める。

「何よこれ、ムードもへったくれもない。しかも何にも告白出来てないし、はぁ……」
リリカルなのはで百合萌え(燃え)36い夜も二人でなら
270 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/02/15(火) 03:18:52 ID:oqKFtVOJ
その後も、なかなか自分の思い描く理想の告白の形にならず、失敗は続き、少しは流暢になってきた頃、また別の問題が発生した。

「これ、あんたにあげる、私の、気持ちだから……」
『これ、チョコ?じゃあ、その、そういう事でいいんだよね?今日は、バレンタイン……だよね』
「ええ、私は!スバル、あんたのことが、す、す……あー!もう!」
もう幾度目となるだろう。
またしても頭がパンクしたらしい。
そして今年も彼女は例年と同じ結論に至るのだった。

「もう駄目!大体何よっ!なんでチョコじゃなきゃいけないのよ!バレンタインにチョコレートなんて、それだけで丸わかりじゃない!スバルなんてもうあれよ!おにぎりで充分よ!」


そしてバレンタイン当日。
本当に去年となんの違いもない、おにぎりを用意してしまった。他の、お世話になってる人達にはちゃんとチョコを用意してるのに、私は馬鹿だ。

「一応スバルは呼び出してみたけど、本当に私は成長しないわね」

二人は馴染みの公園で待ち合わせ、ティアナは子供の姿のないブランコの前で腕時計に目をやる。
すると後ろからそろりと、人影が近付く。

「わっ!えへへへ、ティア〜びっくりした?」
「…しないわよ」

スバルの見せる、昨晩の想像と一つも変わらない姿に少し飽きれ、何故か安心する。

「それでさー、どうしたの?ご飯?それなら」
「違うわよ。ほら、今日はおにぎり作ってきたのよ。一緒に食べようと思って」

ただチョコレートじゃないだけで、こんなにもすんなり言えるのか。
でもこんなんじゃ、きっと思いなんて伝わらない。

「えへへっ、わーい!ホントにいいの?」
「何よ、別にいいわよ」
「あ、それなら私も!」
「あー、あれ?いつものチョコポット?」

そう。こいつからは、実は毎年チョコをもらってる。
とはいえ、スバルがバレンタインに渡すのは、誰にでもチョコポットだ。私だけ特別なわけじゃない。

「ううん、今年はやっと違うんだ。ごめんね、私鈍感だから」
「はぁ?何言ってんのよ」

脈絡が見えない。スバルは何を言っているんだろう。

「はい!これ」
「何よこれ、お漬け物?」
「うん、今年もティアはきっと私にだけおにぎりをくれる気がしたから、だから私はティアにだけこれにしたの」

ああ、なんだ……。こいつには伝わってたんだ。私は本当に、

「ティアっ!ずっと一緒に居よーね!」

「馬鹿。当たり前でしょ!」


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