- 俺の妹がこんなに百合なわけがない part2
54 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/02/14(月) 19:43:18 ID:ljvHP1CW - 普通のバレンタインでごめん…
アニメみたくらいの知識だけどSS書きました よろしければどうぞー
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55 :しあわせのひ[sage]:2011/02/14(月) 19:44:38 ID:ljvHP1CW - 2月14日、チョコレート会社の陰謀の日。黒い邪気眼女との待ち合わせ場所に向かいながらあたしはwktkを止められなかった。
あの堕天聖様はこんなイベント気にもしてないはず。だからあたしのチョコレートでびっくりさせてやるんだ。 この日のために兄貴に人生相談をしたらあの地味子に習う羽目になっちゃったけどまあいい、スキルが上がったのは間違いない。 ま、天才だから当たり前だけど。 いたいた、いつもの黒い服。ああいう格好が似合うのはあいつだけだと思う。 「今日は何時にも増してひどいにやけ顔なのだけれど」 「あれ、顔に出てた?」 「ええ、普段の3倍はひどいわ」 そりゃあね〜。あんたの驚く顔を想像するとさあ……。じゅるり。 「……10倍ひどいわ」 おっと、いっけねー。よだれよだれ。 ふう…。まあお楽しみはあとにとっておくとして、とりあえず遊びますか! 10日発売の新刊まだ買ってなかったし〜。 「それなのだけれど…」 「うん? なによ」 「今日は、その…、映画に、行かないかしら…」 「映画? マク○スはまだだよ?」 「そ、それじゃなくて……」 「なによはっきりしなさいよ。ふん、まあいいや、行こ!」 「ちょ、ちょっと!」
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56 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/02/14(月) 19:45:30 ID:ljvHP1CW - ※
「恋愛物ぉ!?」 「な、なにか文句があるのかしら…?」 「あんたこういうの好きだったっけ…?」 「…ふん」 いやだって…、ねえ? せいぜい戦隊物くらいにしか考えてなかったし…。 黒猫が指差したものはべったべたなにおいがするラブストーリーで、原作はテンプレのごとく携帯小説。 こいつも一応女の子なんだなあ…。 でも、恋愛、かあ……。 「……嫌ならいいわ。ショップへ行きましょ――」 「中学生2枚」 「ちょ、あなたなにを…!」 「ほら、生徒手帳出す」 「え、ええ。……じゃなくって!」 「見たいんでしょ? なら、一緒に見る」 「う…」 なぜか赤くなっている黒猫を急かして中へ入る。 今日のイベントを差し引いてもカップルが多いし。リア充爆発しろ! ※ ヒロインが病気らしい。うん。 彼氏は看病をしながらも、なにもできない自分を責め続けているらしい。うん。 んー、典型的すぎじゃない? それよりもあたしは黒猫が気になって仕方がなかった。 見たがっていた本人はスクリーンも見ずにそわそわしたりもじもじしたり。なにしてんの? トイレくらい行けばいいのに。 「……っ!」 「え、ちょっと黒猫…?」
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57 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/02/14(月) 19:46:46 ID:ljvHP1CW - 右手にそっと乗せられた小さな手。
なに? なんなのこれ? なんのイベント? 「ど、どうしたのよ」 「黙りなさい」 「いちゃらぶ見て人恋しくなったの?」 「黙りなさいったら…!」 うー…。なんだろ、すっごくドキドキする。 別にあたしは百合じゃない…はず、なのに、なんで…。 「桐乃…」 「な、なによ」 「あとで、渡したい物があるわ」 「…!」 「受け取って貰えると、その…嬉しいのだけれど」 「…わかった」 もう映画の内容なんて頭に入ってこなかった。 ※ 「……」 「……」 いつもの店に入ってお昼ご飯。なのに空気がいつもと違う。 目を合わせられない。こいつと。 この緊張感はまるでエロゲのHシーンの前のような―― 「桐乃」 「へゃいっ!?」 「…先ほどのことだけれど」 「あ…うん……」 「流石のあなたも、今日が何の日くらいはわかってるわよね?」 「……お菓子会社の、陰謀の日」 「ええ、その通りよ。それで、少々癪ではあるけれどそれに便乗させて貰おうと思ったのよ」 「うん……」 黒猫が、鞄からなにかを取り出す。可愛らしく包まれたなにか。
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58 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/02/14(月) 19:47:44 ID:ljvHP1CW - べ、別に友チョコなんていまどき普通じゃん! なのにあたしってばなんで、こんなにドキドキしてんのよ……。
「はい」 「……」 「お礼くらいは欲しいものね」 「あ、ありがと……」 やばい、顔真っ赤だ、今。 だって、うれしい。こいつからチョコ貰えたのがめちゃくちゃうれしいんだもん。 「そ、そんなに大事に抱えないで貰えるかしら…? たいしたものじゃないんだから」 「え…? ああ、ごめん…」 そうだ。あたしも用意してたんだ。 渡さなきゃ。せっかく、こいつのために作ったんだから。 「あ、あのさっ!」 「!」 「あたしも、渡したい物がある!」 「な、なにかしら」 「今日が何の日ーってさっき言ったよね!」 「ええ…」 「ほら、あんたにあげるっ!」 「……大丈夫なの?」 「なにが?」 「…いいえ、なんでもないわ。ありがとう…」 不思議な気持ち。なんだろ、これ。 あたしは百合、だったっけ。 百合、なのかもね。 だって、黒猫の笑顔見てるだけですっごい幸せなんだもん。 「あ! あたしのは大事に抱えなさいよね! たいしたものなんだから!」 「ええそうね、兵器だもの」 「なにが?」 「誰にも…渡さないってことよ」 END
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59 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/02/14(月) 19:49:04 ID:ljvHP1CW - 以上です
へたくそなのは見逃してorz 桐猫かわいいよ桐猫
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