トップページ > レズ・百合萌え > 2011年02月14日 > LEcadX8G

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名無しさん@秘密の花園
【なもり】ゆるゆり 直筆サイン6枚目【百合姫】

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【なもり】ゆるゆり 直筆サイン6枚目【百合姫】
819 :1/2[sage]:2011/02/14(月) 23:48:12 ID:LEcadX8G
今日は、日曜日。
昨日、たまにはいいじゃん、と誘われるがまま、京子の家で遊ぶ約束をした。
京子から誘ってくるのは珍しい。
……日が日なだけに、変に意識してしまう。一応持っては来たんだけど――ね。
ちらっとバッグに目をやった後、インターホンのボタンを押す。ピンポー…
「よっす、いらっしゃーい」
ン。インターホン最後の音が聞こえるよりも早く、ドアが開き、お馴染みの顔が私を出迎えた。
その早さに少し驚いたが、冷静にうぃ、と返事をする。
「ジュースとかの準備に下りてきたら丁度影が見えたんだー」
「ナイスタイミングだな」
「私と結衣のラブパワーだねっ!」
「はいはい」
冗談とわかっていても、少し照れる。
「む、その手に持つ袋の中身はもしや…」
「目敏いな…ほい、ラムレーズン。うちで余ってたやつだけど」
保冷剤の入った紙袋ごと渡す。
「おー!結衣様!えへへ、先に上がってて。ジュース持ってくるから」
トトト、と台所に駆けていく京子を見送り、靴を揃える。ついでに、雨のち曇りだった京子靴を晴れにする。
お邪魔します、と挨拶し、階段をとんとんと上がっていく。
京子という文字と、魔女っ子みらくるんが描かれたネームプレートが部屋の目印。
久しぶりに入った部屋は、靴を脱ぎっぱなしにする京子にしては片付けてあり、少し甘い匂いがした。
暖房が程良くきいていて気持ちがいい。
荷物を置いて適当に腰掛け、京子が来るのを待つ。

でも、京子はなかなか来なかった。
昨日あまり眠れてないから、このままぼーっと待っているとすぐにでも寝てしまう…。
京子遅いな、と部屋に入って5分は進んだ時計に同意を求め、さらに2分待つ。
軽く溜め息をつき、近くにあったくらげのクッションを枕に横になる。少しだけ、目を閉じることにした。
【なもり】ゆるゆり 直筆サイン6枚目【百合姫】
820 :2/2[sage]:2011/02/14(月) 23:49:05 ID:LEcadX8G
***

「…ぅん?」
「あっ」
唇に何か触れ、目が覚める。すぐそばに京子が居た。
ああ、京子の髪か…というか、あれ、膝枕されてる。
「結衣おはよー」
「…おはよう。ごめん京子、どれくらい寝てた?」
「1時間くらいかな」
「あらら。で…なんで膝枕?」
「たまにはいいじゃん」
へへー、と京子が私の髪に触れる。なにか凄く恥ずかしいが、嬉しさがそれを上回った。
「結衣はさー、甘えん坊さんでもあるんだから。時々は甘えていいと思うよ?」
その言葉と微笑みに、本音がこぼれる。
「じゃあ……もう少しだけ…このままで…」

しばらく、静かな時が流れた。京子に撫でられる部分が、こそばゆい。
ふと、今なら、今なら渡せるかも。そう思った。
「京子、私のバッグとって」
名残惜しいが膝枕から体を起こし、バッグから小さな箱を取り出そうとして…硬直。
箱が――ない。
入れ忘れ?いや、でも確かに持ってきたはず…。冷蔵庫から出して…保冷剤とラムレーズン入れて…。
あれこれ考えていると、京子が口を開いた。
「結衣、探し物はこれ?」
京子の手には、小さな箱。蓋の部分に小さく『京子へ』と書いてある。間違いない。
「あ、それ…どうして」
「来た時にもらった紙袋にね、入ってた。ラムレーズンと一緒に」
「あー…、入れた…かも……いや、入れた…」
「あはは、ドジだなー」
「…だな。ま、いいや。ハッピーバレンタイン。それ、あげる」
ありがとう、と京子はゆっくりと箱を開ける。
箱の中には、口紅――の形をしたチョコレート。所謂、リップチョコ。
「うん、本当にありがとう。私もお返ししたいけど……」
「お返しはいいよ。ただ、その…ずっと…一緒にいてくれれば…いいから……」
言って、耳まで赤くなる。自分がこんな台詞を言えるとは、思ってもいなかった。
そんな私を見て、京子は微笑む。
「お返しは…チョコは用意してなかったから出来ないけど…結衣、唇触ってみて」
「こう?」
京子の真似をするように触ると、指に茶色いものがついた。舐めると、甘い。
「さっき、結衣が寝てる時に塗ったんだ。結衣からの大事なチョコ。一人で食べるのはもったいないな、って」
「どういう意――」
言いかけた唇が、京子の唇で塞がれた。文字通りの、甘いキス。
「こういう意味」
唇は離れたが、心臓の高鳴りは止まらなかった。私自身も、止まらなかった。
結衣?と戸惑う京子に、今度は自分から口付けし、強く抱きしめる。本当に、京子が愛しかった。

結局、お互いが満足する頃には日も落ちていた。
リップチョコも、ただの口紅ケースへと姿を変え、私たちの関係も、友達以上のものへと変わっていた。
京子を抱きしめながら、耳元で話す。
「じゃあ、これから…よろしくってことで」
「うん、ずっと一緒にいようね、結衣」

今日この日、バレンタインデーは、二人の記念日になった。


バレンタインデー「CASE*X 京子と結衣の場合」 -fin-
【なもり】ゆるゆり 直筆サイン6枚目【百合姫】
822 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/02/14(月) 23:52:25 ID:LEcadX8G
>>781と>>803を見て思わず
曜日はゆるゆり時間ということで

>>821
やっぱりなもり絵で妄想が一番


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