トップページ > レズ・百合萌え > 2011年02月14日 > +M6/xv9f

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Sound Horizonで百合 第二の地平線

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Sound Horizonで百合 第二の地平線
89 :1/5[sage]:2011/02/14(月) 22:52:00 ID:+M6/xv9f
バレンタインのお話
ドイツでは男性から女性に花束を贈る日とのこと。
でも細かいことはキニシナイ。

・古井戸

今日も朝から炊事洗濯。私は今日も、お父さん!頑張っているよ!

義 妹「おねえちゃーん」
ホレ子「どうしたのちーちゃん?」
義 妹「バレンタインってなに?」
ホレ子「ちーちゃん、耳が早いなあ。バレンタインはね、大切な人に贈り物をする日なのよ」
義 妹「そうなんだー」
ホレ子(ちょっぴり期待だよー。どきどき。どきどき)
義 妹「ならあたい、ムッティに贈り物したい!」
ホレ子「……そ、そうだね。ムッティだよね(がっくし)」
義 妹「おねえちゃんどうかした?」
ホレ子「ううん全然」

《チョコを溶かして固めてデコレーションするだけの簡単なお仕事》

ホレ子「出来たぁー!あれぇ、ちーちゃんいっぱい作ったね」
義 妹「おねえちゃんにもあげるっ!」
ホレ子「マジで!ありがとーっ!(ハグッ)」
義 妹「へへっ」
ホレ子(ハッ、でももしかして作りすぎただけかも?)
継 母「いつまで夕飯作ってんだい、この愚図っ!」
ホレ子「うわあっ!」
継 母「台所をこんなに汚して、ちゃんと片付けておきな」
義 妹「ムッティ、バレンタインだからこれあげる!」
継 母「まあちーちゃんありがとう。可愛らしいチョコレートねぇ」
義 妹「バレンタインは大切な人に贈り物をする日だっておねえちゃんが教えてくれたんだ」
ホレ子「良かったら私のもどうぞっ!」
継 母「……まああんたの分ももらっといてやるよ」
ホレ子「今すぐお夕飯作りますね!」
継 母「今日の仕事はもういいから、二人とも遊んできな」
ホレ子「えーでもぉ?」
継 母「愚図に任せておくといつまで経っても食べれないからね。今日は私が作るよ」
義 妹「やったームッティのごはんー!」
ホレ子「ありがとうっ!」
継 母「今日だけだよ。明日はないからね」
義 妹「ごはん出来るまでお外で遊ぼうよ、おねえちゃん!」
ホレ子「うんっ!」

その後、お散歩がてらに古井戸を覗き込み、チョコレートを落とすと私達は家路についた。

義 妹「おねえちゃん」
ホレ子「なあにちーちゃん?」
義 妹「……あたいにはチョコくれないの?」
ホレ子「!」
義 妹「おねえちゃんからほしかったな」
ホレ子「あわわっ。ど、どーしよう!作り忘れちゃったよ!」
義 妹「がっかり」
ホレ子「ご、ごめんねっ」
義 妹「でもいいんだ。おねえちゃんからは毎日いっぱい大切なことを教えてもらってるから!」
ホレ子「えへへ照れるなぁ。これからもよろしくね、ちーちゃん!」
義 妹「うんっ!」

明日も明後日もそのまたずっと先もこうしてみんなで一緒に過ごせたらいいな。
だから私は明日も、お父さん!頑張ってみるよ!
Sound Horizonで百合 第二の地平線
90 :2/5[sage]:2011/02/14(月) 22:53:50 ID:+M6/xv9f
・硝子

雪白「おうじー。今日はバレンタインよ。大切な人に贈り物をする日!」
王子「そうだね。何をくれるのか、楽しみだなあ」
雪白「一緒にお菓子作ろうよ。約束したでしょ?」
王子「よし。では何を作りましょう、先生」
雪白「さぁ真っ赤に熟れてる林檎。今日はこれでアプフェルクーヘンを作りましょう!」

☆雪白姫と王子のお料理教室☆簡単なアプフェルクーヘンの作り方☆

雪白「まずは毒入りでない林檎を用意します。最重要だよ☆」
王子「あとは皆さんで各自お調べください(ぺこり)」
雪白「最初に生地を作ります。材料をまぜまぜします」
王子「そして型に流して、とんとん。とんとん。型をとんとん」
雪白「次に林檎を切って並べて……オーブンで焼きまぁす」
雪白「嗚呼、ケーキは素早く、おいしく焼かなきゃ駄目なんだわ!」
王子「まずくなる前に焼かなきゃヤ・バ・イ!生地をドン!と投入!」
生地「ぎゃあぁぁぁぁ!」
雪白「妬いたのがお前の罪なら♪」
王子「おいしくなるまでこんがり焼けろー♪」

――そして小一時間後。

生地「ひっぱりだしてぇ×2もうとっくのむかしにやけてるんだよぅ♪」
二人「「まじで!?」」
雪白「焼き上がったらジャムを塗って冷まして出来上がり!」
王子「おいしそう。早速食べさせてよ。あーん」
雪白「じゃ三人を連れてきましょ」
王子「へっ。あれ、僕の為に作ってくれたんじゃないの?」
雪白「えっ。だって今日は大切な人に贈り物をする日なのよね?」
王子「僕は?」
雪白「みんなーおやつにしようよー」
王子「無視された……」

王子(今頃四人で楽しくケーキ食べてるんだろうなー。嫉妬しちゃうぞ)
雪白「おうじー。もぅむすっとしてどうしたの?」
王子「僕抜きで食べるケーキはおいしかったかい?」
雪白「うん、おいしかったよっ!」
王子「むー」
雪白「あのね、王子にはとっておきの贈り物があるのよ!」
王子「ほんと!?」
雪白「もぞもぞ(首にリボンを巻く)」
雪白「私をプレゼント♥」
王子「ありがとう……嬉しいよ(むぎゅ)」
雪白「えへへ。三人に教えてもらったんだぁ」
王子「ちょっと待っててね」

王子「こーらー!僕の雪白姫に変なこと吹き込むなーッ!」
家来「お褒めに預かり光栄です」
王子「褒めてない」
家来「本当は嬉しいんですよね?」
王子「まあね(でれっ)」
家来「特別手当はホワイトデーに三倍返しでいいですよ」
王子「考えておこう……ってオイッ!」
Sound Horizonで百合 第二の地平線
91 :3/5[sage]:2011/02/14(月) 22:55:49 ID:+M6/xv9f
・薔薇

王子「わあ、チョコレートがいっぱい」
薔薇「うふふ。お気に召しましたか?」
王子「うん、おいしいね。でも何故だい?」
薔薇「今日はバレンタイン。大切な方に贈り物をする日なのですわ」
王子「大切な方って(でれっ)」
薔薇「勿論王子のことです♥」
王子「照れちゃうよ」
薔薇「気に入ってくださって嬉しいですわ。国中に散らばるお菓子職人に作らせた甲斐がありましたわ」
薔薇(本当はお菓子の作り方を教わろうと思って招いたのですけれどごにょごにょ)
王子「もぐもぐ。野薔薇姫も食べなよ」
薔薇(喜んでくださったのですから結果オーライですわね)
薔薇「では私もお一ついただきますわね」
王子「あっ」
薔薇「如何しました?」
王子「今日は大切な人に贈り物をする日なんだよね?」
薔薇「はい」
王子「僕としたことが何たる不覚。何も用意してないなんて!今から作ろうにも時間と材料がッ!」
薔薇「うふふ。王子ったらじたばたしちゃって可愛いですわ」
王子「笑い事ではないよ。僕も姫に贈り物がしたかったのに……」
薔薇「構いませんわ。私は貴女の気持ちだけでいっぱいです」
王子「それでは僕の気が済まない……」
薔薇「貴女が傍にいてくださるだけで充分ですわ♥」
王子「うーん。あ、そうだ!(チョコをパクッ)」
薔薇「?」
王子「いただきます。んんー」

――そして小一時間後。

薔薇「あぁん。こんな甘いチョコレートは初めてですわあ」
王子「ふふっ。喜んで貰えたようで嬉しいよ」
薔薇「もっと欲しいと言ったら、はしたない女だとお思いになります?」
王子「ううん。僕ももっと食べたいな」
薔薇「うふふ」
王子「じゃあ」
二人「「いただきます……」」

その後二人は唇が真っ赤になるほどチョコレートを食べましたとさ。
Sound Horizonで百合 第二の地平線
92 :4/5[sage]:2011/02/14(月) 22:57:22 ID:+M6/xv9f
・薔薇2

アプリコーゼ「お邪魔しまーす」
アルテローゼ「帰れ」
アプリコーゼ「またまたつれないこと言っちゃって。ねぇ今日は一緒にお菓子を作りましょうよ」
アルテローゼ「一人でやれ」
アプリコーゼ「そんなぁ、お願いよアルテローゼ」
アルテローゼ「うるうるした目で見つめるな!ええい仕方ない、一緒に作ってやろうじゃないか!」

☆アプリコーゼとアルテローゼのお料理教室☆簡単なザッハトルテの作り方☆

アプリコーゼ「まずは」
アルテローゼ「以下略」
アプリコーゼ「各自お調べくださいね(ぺこり)」
アルテローゼ「ケーキの生地が出来たら燃やす!」
アプリコーゼ「燃やしちゃダメよ」
アルテローゼ「見よ、これが《深紅の魔女》と謳われたアルテローゼ様の実力だッ!」

――そして小一時間後。

アプリコーゼ「一時はどうなることかと思ったけど、上手に出来てよかったわ」
アルテローゼ「私が作ったのだから当然だ」
アプリコーゼ「今日のザッハトルテはどうだったかしら?」
アルテローゼ「私が作ったのだから当然おいしいに決まってる」
アプリコーゼ「ね、今日は何の日か知ってる?」
アルテローゼ「さあね。あんたの誕生日とは違うと思うが」
アプリコーゼ「まあ私の誕生日を覚えていてくれたのね!」
アルテローゼ「か、勘違いしないでよねッ!たまたま覚えてただけだからねッ!」
アプリコーゼ「私も貴女との記念日を忘れたことはないわ。今日はね、バレンタインデーよ」
アルテローゼ「だからなんだって言うんだ。私には関係ないね」
アプリコーゼ「大切な人に贈り物をする日。アルテローゼ、今日はおいしいケーキとお茶をありがとう」
アルテローゼ「なっ!?」
アプリコーゼ「貴女の気持ち、しかといただいたわ」
アルテローゼ「わ、私はあんたに付き合って作っただけであって……」
アプリコーゼ「また遊びに来るわね」
アルテローゼ「もう来なくていい」
アプリコーゼ「あらあら。今度はアイアシェッケでいい?」
アルテローゼ「おいしくなかったら呪う」
アプリコーゼ「ええ、頑張るわね」
Sound Horizonで百合 第二の地平線
93 :5/5[sage]:2011/02/14(月) 22:59:47 ID:+M6/xv9f
・黒き女将

女将さん「おはよぉーん、今日もいい朝ねェ。って誰よぉ、調理場に花を並べたのはぁ」
女将さん「……あの娘しかいないわね。もぅこんなに沢山どうするつもりなんだか」

ぶらんこ「あ〜の日の空の色〜♪……あ、女将さん」
女将さん「あんたどこ行ってたの。朝は忙しいんだからさっさと調理場キレイになさい!」
ぶらんこ「わぁーかったつってるべ。女将さん、怒ってばっかだと皺増えるっぺ(ボソッ)」
女将さん「あぁ〜ン?あんたね、花摘んでどうするつもりぃ?」
ぶらんこ「……えと(並べた花を集めて)女将さんにあげようと思って」
女将さん「ハァ?」
ぶらんこ「今日は大切な人に贈り物をする日だってお客さんから聞いたべ。だ、だから……ええっと」
女将さん「だからぁ?」
ぶらんこ「ん、あげる」
女将さん「……まぁ貰っといてやるわぁーん。んふふっ、小さな青いお花ね」
ぶらんこ「おらの好きな花だべ」
女将さん「艶やかな私にはちょっち地味だけどォ」
ぶらんこ「……(しゅん)」
女将さん「まぁ美しいあたしは何でも似合うからぁ〜。ほらそれより今日もしゃかりき頑張るのよぉ」
ぶらんこ「チッ、今日も人使い荒いなクソババア」
女将さん「なんか言った?」
ぶらんこ「何でもないっぺ」
女将さん「ふんっ、今日くらいはつまみ食い許してやってもいいわよ」
ぶらんこ「やった!」
女将さん「ちょっとだけよぉ〜って早速チキンにかぶりついてぇ、高いのよォ!」
ぶらんこ「もぐもぐ。女将さんが食っていいって言ったべ」
女将さん「女の子なんだから丸かじりはお止しなさぁい。あたしのような妖艶な女になれないわよぉ〜ん?」
ぶらんこ「ずぇ〜ったい、女将さんみたいなアバズレにはなりたくないっぺ」
女将さん「なぁんですってぇ!?」
ぶらんこ「でも優しいところは見習いたい……あっ今のはナシ」
女将さん「あーら可愛いこと言うじゃなぁーい?」
ぶらんこ「違うべ、これは何かの間違いd」
お客さん「おぉい、いいから早く朝食を作れ」

・詩女神

フリュギア「お姉様〜、チョコレートって何?」
ド リ ア「さあ。イオニア姉様はおわかりになります?」
イオニア 「……わ、わかるわ」
アイオリア「さすがイオニア姉様!」
リュディア「チョコレートとは一体なんでしょう?」
イオニア (やはりわからないとは言えない……)
ロクリア 「お姉様!私、下界でチョコレート見てきたわ」
アイオリア「ホント?」
リュディア「ロクリアったらまた黙って遊びに行ったのね」
ド リ ア「危ないから一人で行ってはだめよ」
フリュギア「それよりチョコレートのこと教えて!」
ロクリア 「風の都で神官さんが」
イオニア 「嫌な予感がするから言わなくてよろしい」

フリュギア「それにしてもチョコレートってどんなものかしら〜」
アイオリア「ロクリア、こっそり教えてよ」
ロクリア 「神官さんは小さい女の子に〜」
イオニア 「だから言わなくてよろしい」
リュディア「小さい女の子?」
ド リ ア「チョコレート……?」
詩女神姉妹「にんげんのひとってへん……」

おしまい。


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