トップページ > レズ・百合萌え > 2011年02月06日 > x4QnPDNz

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名無しさん@秘密の花園
FF13 ヴァニラ×ファング

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FF13 ヴァニラ×ファング
495 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/02/06(日) 08:19:58 ID:x4QnPDNz
>>479
「…ヴァ…ニラ…何…で……」
呆然とその場に立ち尽くすヴァニラ。その顔はまるで全ての感情が無くなってしまったかのように冷たく凍りついている。表情という表情が消え去り、暗く沈んだ瞳はただぼうっと一点だけを見つめていた。
空気が重く、誰一人として口を開く者がいない。数秒…数分がとてつもなく長く感じる。身動き一つとれない…そう思った、その時だ。
「…っ…うッ…」
気を失っていたライトが小さく声を漏らした。その瞬間、ヴァニラの目から大粒の涙が咳を斬ったように溢れ出た。そして込み上げてきた嗚咽を抑えるように口元に手をあて出入り口に向かって走り出した。
「ヴァニラァッッ!!!!」
まるで時が再生されたかのように全てが動き出す。あたしはそう叫ぶとベッドから跳ね上がりヴァニラを追いかけた。

―…数時間前…―

「ねぇ〜…レブロぉ〜…好きな人が自分以外にも優しいのってどう思うぅ?」
「どうって…普通に嬉しいでしょ!」
「…だよねぇ〜…その相手に嫉妬しちゃうなんてお門違いだよねぇ…ぁあ゛ぁぁ〜最低だぁ…」
私はそう言うとカウンターに突っ伏した。
「ちょっ…ちょっと、ちょっと!何もそこまで…って…ヴァニラ…あんた相当病んでるね?…彼女と上手くいってないの?」
私は突っ伏した顔を半分程上げ、カウンターの向こうで忙しく動き回るレブロを目で追った。
「…ううん…上手くいってるよ…」
「じゃ、何で?」
「………分からない」
「はぁ!?」
「…分からない…自分でも分からないのっ!…いつも仲良しだし、お互い一番に想ってるのに…漠然と不安になるのッッ!…ファングがいないと……死んじゃうよぉぉぉー!!」
「…ハイハイ…ちょぉっと飲み過ぎかなぁ〜?」
そう言うとレブロは私の飲みかけのグラスと水の入ったグラスを交換した。
FF13 ヴァニラ×ファング
496 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/02/06(日) 08:20:32 ID:x4QnPDNz
家事以外やる事の無い私はこうして時々、レブロの店を訪れては、恋愛相談と称してだらだらと酒を飲むのが悪い習慣となっていた。
そしてへべれけに酔っ払っては迎えに来たファングにそれこそ死ぬ程説教されるのだ。
説教は嫌いだが、酔っ払ってるのでその内容は全く覚えていない。覚えているのは説教された後の……うふっ♪
(…って、私…本当、どうしようもないな…)
グラスを交換したレブロは私の前で頬杖をつくと悪戯な視線を向けてこう言った。
「…自分に自信が無いんだねぇ…その相手ってのは随分といい奴なんだぁ?…勝ち目が無い…とか?…違う?」
「……うん」
私は小さく頷いた。…レブロは凄い。何でもお見通しだ。
「…でもさ…相手に対する価値観なんて人それぞれだし、何より彼女はあんたの事を一番に想ってるんだろ?だったらもっと自信持たなきゃ!そのまま…ありのままのヴァニラでいいんだよ」

―…神様…私浮気してもいいですか?…―

「…っ…う゛っ…ひっく…れ゛、レブロぉぉぉ〜ッッッッ!!」
垂れてくる鼻水を気にしつつ、カウンター越しにレブロに抱き付いた。
「…よしよし……はい、ティッシュ」
優しく私の頭を撫でながらさり気なくティッシュを差し出すレブロ。いい匂いがして柔らかくてずっともふもふしていたくなる。
「……」
「………」
「……ちょっ…ちょっとぉ…?…ヴァニラぁ…?…も、もう離し…」
「……ヤダ」
レブロに抱きついたままボソッと呟いた。もう少し、だけいい匂いの中スリスリさせて貰おうと思っていた時だ。

FF13 ヴァニラ×ファング
497 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/02/06(日) 08:21:12 ID:x4QnPDNz
「…あっ!いらっしゃい!」
助かったとばかりに上体を起こして首を伸ばすレブロ。誰が邪魔をしたのかと振り返る私。
(…あっ!!)
「こんにちは!」
そう言ってこちらに向かって来たのはセラだった。
細く華奢な身体に大きく迫り出たお腹が目立つ。セラはスノウとの子を宿していた。私の姿を見るなり優しく微笑んだ彼女は隣りを指差し
「…そこ、いいかな?」
と言った。
「えっ?あ、あっ、…うん」
「ありがとう」
隣りに座ったセラは幸せそうにお腹をさすりながら、私に話しかけてきた。
「久しぶりだね!」
「えっ、う…うんっ!そうだねっ!…」
「……」「……」
「…今日は…ヴァニラ一人?」
「う…うん…セラは?」
「私も…何だか家で一人ご飯食べるのも寂しくって…ここに来れば誰かいるかなぁって思って、来ちゃった…」
「…そ、そうなんだぁ〜…あー…私も同じ感じ…かな?…ハハッ…」
レブロが酒と水を交換してくれていて良かったと思った。

…セラはセラなのに、ライトの妹だと思うと何だか気まずい。自然と会話もぎこちないものになって、そろそろ帰ろうかと思った時だ。セラのバッグの中の無線機が着信を知らせる淡い光を点滅させた。
「…セラ…無線、光ってるよ?」
「えっ?あっ!本当だ。…ちょっと、ごめんね…」
そう言うと無線機を手に持ち席を立つセラ。
(…よしっ!今のうちだ。さり気なく帰ろ…)
「レブロぉ?幾らっ…」
そう言いかけた時だ。表のテラスから緊迫した様子のセラの声が聞こえてきた。
「…えっ!!お姉ちゃんがッッ!?…」
私は反射的に振り返る。
「…うん……うん……わかった……気をつけてね…」
戻って来たセラの表情は険しく良い知らせでは無い事が伺えた。
「…セラ?…何かあったの?」
「……お姉ちゃん…怪我して意識無いんだって…ファングさんが応急処置してくれたから一命は取り留めたみたいだけど…今、サンレス水郷近くの無人になった診療所にいるみたいで、お姉ちゃんの容態みつつ大きな病院へ運ぶから何時、帰れるか分からないってスノウが……」


FF13 ヴァニラ×ファング
498 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/02/06(日) 08:31:29 ID:x4QnPDNz
(…ライトが…怪我…?…ファングも…一緒って……)
…胸騒ぎがした。
「セラッ!?今の話し本当!?」
「う、うん…」
「サンレス水郷近くだよね!?」
頷くセラ。サンレス水郷…以前サッズと旅した場所だ。うろ覚えだが何とか行けそうだ。
「レブロっ!これ代金置いとくねっ!それとエアバイク貸してっ!」
そう言うと私はクレジットチップをカウンターに置きレブロの店を後にした。 (続)

いつも細切れで申し訳ない。全部思い付きだから途中棄権しない為にも細切れ投下お許し下さい!既成事実を作っちまわねぇと…って事で。とりあえず、今回はちょいちょい女子を入れてみたW


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