- お〜い、誰か久弥の行方を知らんか? 86 [無断転載禁止]©bbspink.com
374 :名無しさんだよもん[sage]:2020/03/24(火) 13:47:54.27 ID:TJF4D7RL0 - どれだけの時間、こうしているんだろう?
何気なくカレンダーに目を遣れば、もう5月になっていた。 ゴールデンウィーク、日本語で言えば黄金週間。 世の中は賑わい、活気に溢れている。 久弥「ご苦労なこった」 そう、俺にはあまり関係のないものだ、毎日が休日なのだから。 そう、everydayがholidayなのだから。 久弥「ああ、あんなことさえなければ」 ふと、あの日の記憶が蘇る。 思えばあの時から、時間は止まってしまったに等しい。 毎日同じ事の繰り返し、朝起きて夜寝る。 無限ループだ。 でも永遠じゃない、俺は死ぬんだから。 『起きないから、奇跡って言うんですよ』 ふと、そんな言葉を想い出す。 久弥「そりゃ、そうだ」 だが奇跡、こんな時こそ頼りたいもんだ。 起きると信じていれば奇跡だって起きるかもしれない。 久弥「根拠のない希望に縋るのが精一杯」 ああ、でも起きてほしいな、奇跡。 奇跡さえ起きれば、止まっていた時間がもう一度動き出すはず…。 こうして、根拠のない希望に、『奇跡』に想いを馳せているうちに、 今日という日もまた、思い出の中に還っていく… 久弥「今は、まだ…」
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