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政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M
おい、おまいら!みんなで小説を作るぞP11

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おい、おまいら!みんなで小説を作るぞP11
219 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/09/08(月) 07:51:28.28 ID:16jBVHWC
 「そんでな、大阪に着いたらな。あれや、かける曲はあれを使え」
 「あれをか、上を向いて歩こうとかではなく、翼をくださいでもなく。無論、ツバメのようにでもなく」
 「勇者還る、や」高田は言った。
 光瀬龍、とおばちゃんの婦警はひそかに心の中で言った。そしてひゅうーと言った。
 高田は、生華学会側から見たこの事件、すなわち、山の中の襲撃から貪理、品川戦争、東京・国会議事堂での戦争、国会記者会館からの放送による終戦までの顛末を語り部のように、しかし手短に語った。そして結末としてこう言った。
 「真実を語ることが出来るのは手錠を掛けられた者だけである。もうそれ以上手錠をかけられる事はないからや」
 「おおっ!」と婦警。
 「この一件が長い長い物語だったとしたら、作者は血も涙もない畜生以下の存在で、人間性などどこにもないねんな」と高田。
 「そうや、一万の民が爆破で死ぬ。何の罪もない、お母さんになるのが夢だと言っていた女子高生が射殺され、国家危急の時に立ち上がった男は後ろから銃弾をぶち込まれる。
 彼は「良い人は死んでしまう」とトナカイを指して言ったが私がそこに介入し阻止したため、自分がそうなった。
 また、説得したあの娘、範子と言う女子高校生。あの娘も偉かった。
 暴力と死が渦をまく物語の中にあって、あくまでも説得による解決を目指す事の意義を彼女は身を張って教えてくれたのや。それがあって初めて、本放送があった。
 ただ」
 「うむ」
 「作者は決して手抜きをしない存在である。あほが書いたら人海戦隊チャイナマンではなく、チャイナマンがかっこよいバイクかなんかで来て悪を倒して颯爽と去っていく三ページのちゃらい小説や」
 「ほほう」
 「チャイナマンはヒーローちゃうねん、せやからお祭りで売っている安いお面なんや。あれが変身するのには一番安いからや」
 「そ、それじゃ、ヒーローはいてへんのか」と高田は驚いて言った。
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220 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/09/08(月) 07:51:57.54 ID:16jBVHWC
 「いいや、それは二つの重大な点で違うんや」と婦警。
 「は?」
 「一つには、ヒーローではなくても彼らチャイナマンの行為は死を覚悟の行動やった。
 死ぬか、捕まって死刑にされるか二つに一つやった。しかしそれでも彼らは来たんや。
 子供らを救うためにや。それを笑う奴は死ねや……結果、太田と言う総理大臣はコウモリであってチャイナマンを解放することにしたが、あやつは事があったらまたチャイナマンを呼ぶよ」
 「二つ目は?」
 「人海とは?」と婦警。
 「人間の海や。人海戦術とは圧倒的多数の兵を投入して敵を倒すことをさす軍事用語や、
 そこから来ている。元々は朝鮮戦争の時に中国が使ったのが始まりとされている」と高田。
 「人海戦隊とは?」
 高田は、あっ! と言った。
 「そうやで、気がついたか」
 「そ、そんな、そんな……」
 「しかし、あんたは率先して白旗を掲げてその動画をネットにアップしたやん?」
 「むう……」
 高田はしばらく考えてからこう言った。
 「人海戦隊とはそう言う事やったんか!」
 「くくく、これからムショに行く人物の言う言葉としては、まともっぽいな」
 そして、彼女は微笑んで言った。
 「ムショでも達者でな」
 「おお、大阪へ早くいね」高田は微笑みながら手錠の手をトロフィーのように高く掲げて去った。
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221 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/09/08(月) 20:17:56.97 ID:16jBVHWC
 朝、大村は涙田の話を聞き終えると言った。
 「そうか……」
 そして、長い沈黙の後でこう言った。
 「橋口さんが死んで、子供収容所には大きな穴が開いた」
 「ええ」
 「この事件で、子供収容所の任務はますます重いものになった。
 だが所長の橋口さんは死んでしまった。
 涙田、お前の運転手としての職を解く。子供収容所への「出向」とする」
 「はっ」
 実際には、大村パンと子供収容所の間には何の関係も実はなかった。
 だから「出向」はおかしい。
 しかし、今、彼以外に子供たちの世話を出来る人間がいるはずはない。
 実態として「出向」以前に勤務としてもう「子供収容所」側のスタッフになっている。
 橋口がいない今、彼が外れたら「子供収容所」はどうなるだろうか。
 「八千代文具にも声をかける。あそこもあの娘を回すだろう。
 だが、子供の数も増えると考えられる。
 当然、今回の事件で親を失った子供がいるだろうし、子供収容所の存在が大きく宣伝される結果になったから、「投げ込み」にくる輩が出てくるだろう」
 「それは、しかし……」
 「ただ、その親は、お前が殺したのかも知れないって事だけは忘れるな。それが現実なんだ」
 「はっ」
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222 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/09/08(月) 20:18:28.56 ID:16jBVHWC
 だが、続いて大村が発した問いは意外なものだった。
 「サンタの服の色は?」
 「赤です」涙田は反射的に答えた。
 「それは血の色か、炎の色か、銃口から出る火の色か?」
 大村の言いたい事は、涙田にはすぐには分からなかった。
 涙田は戦った。子供たちのために。
 血が流れた。炎を上げて中の乗員もろとも焼け爛れていく装甲車も見た。涙田がやったのだ。
 銃で無慈悲におばちゃんや高校生からなる民兵隊を殺したのも涙田であった。
 そして国会正門前の戦闘は一方的な虐殺だった。ミサイルやグレネードランチャーの攻撃の前に装甲車一台、兵百が全滅した。
 しかし、涙田の答えもまた、意外なものであった。
 「そ、それは……実は血の色です」と涙田は言った。
 「何?」大村は驚愕の表情を見せた。
 涙田はゆっくりと説明した。
 「サンタクロースの元は聖人、セント・ニコラウスです。
 彼はクリスマスに身元がばれないようにして子供たちにプレゼントを配りました。
 サンタの服の色はコカコーラが決めたと言うのが真相です。
 しかし、その服の色は、一説にはゴルゴダの丘で磔(はりつけ)にされたイエス・キリストの血の色と言われていて、プレゼントを配る、と言う行為は、その罪をあがなう、と言う行為と言う解釈があります。
 つまり、サンタクロースの真相とは!」涙田は言いかけたが。
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223 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/09/08(月) 20:19:23.15 ID:16jBVHWC
 「いや、それは真相ではない」と大村は言った。
 「武装したサンタクロース、が本当だろう。
 勤勉なトナカイ、が真実なんだ。
 彼女は軽トラックを調達してきた、サンタのために!」
 「それは「勤勉」ではないと思いますが、しかし、説話の中のトナカイほど勤勉な存在はいないでしょう。
 北極から子供たちの家まで来て、また北極まで帰って行く長い長い旅を、成し遂げるのはトナカイさんだけです」
 「そうだ、そうしてトナカイの使命は明日、今年も終わる。そして来年も続く、永遠に続くかどうか?」
 大村は、さらに言った。
 「お前は、明日もう一度あのサンタさんの服を着なければならん。リヤカーに乗り「本物のサンタさん」になるんだ、リヤカーを引くのはトナカイだ、あの娘だ」
 「はっ」
 涙田は薄々と察していた事だったから深くうなずいた。
 そして大村はこう言った。
 「忘年会には、出席しなくていい」
 涙田の顔はチャイナマンのお面よりも無表情だった。彼は無言で頭を下げ去って行った。


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