トップページ > 創価・公明 > 2014年09月03日 > uyNIuXt1

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政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M
おい、おまいら!みんなで小説を作るぞP11

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おい、おまいら!みんなで小説を作るぞP11
193 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/09/03(水) 07:22:47.14 ID:uyNIuXt1
 「警察ジョークとはなんですか」と竹下が言った。怪訝そうな顔だ。
 「ああ、それは、古くからある警察ジョークだ。
 「クリスマスイブのサンタクロースには不逮捕特権があり、トナカイと橇には駐禁免除の特権がある」
 当然だろう、人の家に忍び込むんだからな」と太田は言った。貞子は微笑んだ。
 涼子はちくりと胸が痛んだのだったが、それは表面には出さなかった。

 「本気ですか」がそれを聞いたチャイナマンの反応だった。
 トナカイは黙って、彼の背後でただ微笑んでいた。
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194 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/09/03(水) 07:23:30.78 ID:uyNIuXt1
 チャイナマン軽トラからメデューサミサイルシステムが降ろされた。
 「これは警視庁の屋上に備え付けられている、みたいなガセを流すと良いでしょう」とチャイナマンは言った。彼はあくまでも作戦指導を続けた。
 萌未は、それを見ながら思った。
 冷静に考えると倉田は共同で事件の解決に当たったと言う事は出来るし、途中からは閣僚の一員格となって国難に対応した。
 だから決して無能の烙印を押されるべきではないが、事件の解決の最大の功労者はチャイナマンでありトナカイであると思った。
 また、今回の事件では、チャイナマンだけではだめだった、と言う事実があらわになった。
 いかに強いヒーローも、それだけではどうにもならなかったと言う事なのだ。
 いざと言う時、死刑になると言うことを覚悟で移動手段の軽トラを提供したトナカイこそが真のヒーローなのだ。

 「いざとなったら大阪に逃げてくるんやで」とおばちゃんの婦警は言った。
 「大阪は逃れの街や」
 彼女はトナカイにメールアドレスは教えたが、それは緊急時にだけ開けるようにと言い渡してクリスマスツリーの印刷された封筒にセロテープで封をして渡した。
 ヤマトヒメがヤマトタケルにさずけた袋のようなものであった。(注、古事記のヤマトタケルの英雄譚中にある逸話、詳細略)
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195 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/09/03(水) 20:06:15.29 ID:uyNIuXt1
 そうこうしているうちに高田が、例のリヤカーに武器を積んで投降に来た。
 「国会議事堂の武装部隊はただいまを持って警察に投降いたします。部下は……」
 「どうした?」と倉田は手錠を出しながら言った。
 「家に帰らせました。それぞれが明日地元の警察署に出頭すると言うことで、今日はもう、自宅で家族と最後に過ごしたいという希望でした。
 実は国会議事堂に残っていた兵は、子供の処刑に賛成しなかった者で、殺人罪の共犯にはあたらない者ばかりです。
 それで、逃走しないことを誓い合った上で解散としました」
 倉田は、一度は出した手錠を引っ込めて、お前も家に帰れよ、と言った。
 「どうせお前一人を逮捕したって仕方がない。実はな」
 倉田はチャイナマンは自由になると言う事を話した。だから高田を今ここで逮捕する事はしないと。
 高田は、チャイナマンが某県に帰るのを見送って自宅に帰ることにした。
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196 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/09/03(水) 20:10:27.75 ID:uyNIuXt1
 確認すると、トナカイのお菓子袋にはブローニングがあり、だからどうして火縄銃が出てきたのかは謎のままだった。
 後に綾子は、これはアル中の周囲で起こる不可思議現象の一種ではないかと言った。
 ただ、さおりも涙田もアル中ではないからこれは疑問が残る仮説だった。
 トナカイは未発砲でまだ装填したままの火縄銃を貞子に渡した。これは危険な武器ではないかと考えられたからだ。
 「国立博物館に渡すわ」と貞子は言い、後にそうなった。
 貞子が実際に発砲しなかった唯一の銃として飾られ、スミスとの一件の一部始終を記録した動画と共に展示された。
 これは、事実上カトウの偉大さを語るものであるとされた。
 素手で二丁の銃の真ん中に立ち、戦いを止める光景は作り物ではなかったからだ。
 それ以外の個人装備は、自衛のためそのまま持ち帰ると言うことになった。
 萌未に渡したウージーはそのまま渡したきりで回収はしなかったが、
G3A1、M16スナイパーカスタム、ウージー、ピストル四丁があるのだからこれ以上もう一丁ウージーがあったからと言っても意味はなかった。
 ただ、チャイナマンとトナカイは言った。
 「元の自分たちに戻ろう」
 じっと観察していた酒井田は、チャイナマンがお面を取るのだと思ったが、それは全く違った。
 彼らは携帯していた拳銃も(途中で紛失したりしないようにではあるが)荷台に積んだ。
 元の自分たちとは、攻撃されても反撃できない完全なサンタさんとトナカイさんだった。
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197 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/09/03(水) 20:12:16.03 ID:uyNIuXt1
 「本物だ」と鷺野が囁くように言った。
 「え?」と睦美が聞き返した。
 「本物だ、きっと、本物なんだ……」と鷺野。
 「まさか……」酒井田は言いかけたが、少し考えてみた。
 小さな子供たちが、トナカイさんだと言っていた事を……
 トナカイさんが本物ならサンタさんも本物と言うことになるだろう。ただ、今はチャイナマンのお面をしているから我々はチャイナマンと言っているだけだ。
 それに、救助されてから今まで、彼らはチャイナマンが自己紹介として「私の名はチャイナマンだ」と言うのは聞いていなかった。
 警察は聞いているかもしれないが、自らをチャイナマンだと名乗った事はなかった。
 だから、正確には彼らの目の前にいるのはサンタの服を着た謎の人と言う事になる。
 ふと、暖かいものが酒井田の横に来た。睦美だった。
 手をつないだ。
 「どこに帰るのかしら」と冴子が言った。
 「それは、北極にある秘密のおもちゃ工場でしょ。とんぼ返りであさって来るのよ」と睦美が言い、涙を流した。寧美が言いそうな言葉だったからだった。


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