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政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M
おい、おまいら!みんなで小説を作るぞP11

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おい、おまいら!みんなで小説を作るぞP11
142 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/08/24(日) 08:53:14.29 ID:/VkZHO4D
 景山は太田らがいる会館入り口付近に行った。負傷したから救難センターに行くと言うので皆止めることはしなかったのだった。
 SATの一名が担架で行けと言ったが自分は歩けるし担架はもっと重傷者が出た時用にとっておかないといけないからと静かに言うと相手も下がった。
 入り口近くで、橋口が言っていたとおり首相と大使がもめていたが、彼らも血だらけの景山にびっくりして景山を見た。
 「あっ、看護婦さん、負傷しました。手当てを!」景山は言った。
 敦子がこちらへ来ようとした。今は医療班の睦美が携帯医療キットを持って後に続く。酒井田が担架をと言うのが聞こえる。
 瞬間、太田と景山の間に「道」が開いた。古来、暗殺者にだけ見えると言われる、瞬間に開く「道」だ!
 距離は十メートルもなかった。景山の腕でも外すはずもない至近距離であった。
 ……もらった。
 景山は隠し持っていたワルサーP38を抜いて首相を狙った。引き金を引く。
 撃針は空を打った。
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143 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/08/24(日) 08:53:51.46 ID:/VkZHO4D
 三人を射殺したから三発を使ったと橋口は誤解していた。実は範子に二発使っていたから実際には四発だった。
 だから、橋口を撃った後、ワルサーP38はスライドが後退してストップした。当然そうなった。
 景山はそうとは知らず、スライドを操作して元に戻した。そして空の銃で首相を撃とうとした。
 最低の男が最後に演じたのは最低のドン・キホーテだった。
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144 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/08/24(日) 09:18:45.80 ID:/VkZHO4D
 だが、次の瞬間に、その場には多数の戦闘部隊がいたにもかかわらず、
動いたのは、やっぱり仲間を目の前で殺され怒りのメーターが百を指している高校生たちであった。
 「貴様、まだ殺し足りないか!」睦美がコブラツイストをかける。
 冴子が、ワルサーを景山からもぎ取った。酒井田に渡す。酒井田はスライドを軽く引いて
 「空です」と倉田に渡した。
 「何の真似だ。仕置きされに来たのか」と鷺野。
 「おおお、それならお望みどおりにしてやろう、睦美」酒井田は言う。
 「おうさ」セッテイングもコブラツイストのまま。
 酒井田は
 「これは「おかあさんになりたい」と言っていた、大久保寧美に代わっての成敗!」と叫び後ろ回し蹴りを決めた。
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145 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/08/24(日) 09:21:31.45 ID:/VkZHO4D
 だが、続いて、たったったっと来たのは、クラスで二番目の地味子、山下丸丸だった。
 丸丸という名前は変わってはいるものの彼女はどちらかと言うと、名前とは違いほっそり系の結構美人だった。
 ただ、彼女は非常に無口で控えめだった。
 しかしその時、彼女は透き通った声で叫んだ。
 「わたしは、ずっと好きだった佐藤君の代理で、そして範子に代わって成敗!」
 「えええ!」
 「なんだと」
 「またも新事実発覚か」
 言われてみると丸丸は授業についていけない佐藤にノートを見せるなどお姉さんのように面倒を見ていた。
 また佐藤もお礼に食堂でA定食をおごるなどしていた。佐藤に一番近いのは範子ではなく丸丸だった。
 だが、佐藤は本当は範子をじっと見つめていた。
佐藤は嗜好としてイケてる女子より範子や丸丸のような地味子が好きと言う男だったようだ。今となってはそのようだと考えられる。
 ただし、シンキングマシン一号と呼ばれる範子の真実の、本当に危急のときに現れる素晴らしい人間としての良さを理解して惚れていたのは彼だけだった。それは言える。
 だからこそあの「作業指示」だったのだし、ちゃらい男なら「ボクがそばにいて守ってあげるよ」とか言う所を彼はバスに乗ると言う、範子の代わりに乗ると言う選択をした。
彼女を思いとどまらせるための選択であり行動だった。
 そうすれば範子が安全だからだ。
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146 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/08/24(日) 19:42:55.69 ID:/VkZHO4D
 丸丸は、往復ビンタをくらわせながら悔し涙を流した。彼女は佐藤を奪取する事が出来たが、それは望んでいた形ではない。
 「こいつを監視していた橋口って人は?」
 「誰か見に行け」
 丸丸は、今度はぐーで殴った。怒りの感情が抑え切れなかった。普段の彼女からは考えられなかった。
 「範子はあんたを、人間のくずのあんたを説得して銃を捨てるチャンスを与えたのよ! 二人も殺したあんたによ!」

 「駄目です」婦人警官の一人が戻って来て言った。
 「おい、死人に口なしかよ」と酒井田。丸丸を止める気配はない。
 「いえ、意識はまだあるわ」と婦人警官は言った。
 「あいつは大阪から来たおばさまに告白したいとか言ってたぜ。勇気があるって言ってた。くそナチス野郎が、死んで当然だろうがよ」と景山が言う。
 走る大阪府警のおばちゃんの婦警。
 風のごとく。
 大阪のおばちゃんは事があるとマッハで動くことは良く知られているが今がまさにその時であった。


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