- おい、おまいら!みんなで小説を作るぞP10
456 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/07/06(日) 07:14:14.31 ID:TwmAZsVc - 行きがかり上、高校生の前で昔の事件の事をしゃべってしまった。
もう時効だ。それにあの事件では権は死体の遺棄にかかわっただけで主犯は犬田弘忠だった。もちろん生徒達が権を告発しようとでもしようものなら自分らの担任を殺人で告発することとペアセットだ。 それはないだろう。罪の重さから言っても殺人の方が大きい。 しかし、権が大統領になるとなると、話は違って来た。ゴシップだ。(首相でも同じだが) それと、犬田代作が死ぬという事だと弘忠の立ち位置は変わってくる。 彼も相変わらずな事は再会してすぐに分かった。友人と言うのとは少し違うが、同じ理想を追求しようとした同志だと言う事実は変わらない。 が、実は弘忠を担いで生華学会の次代会長にと言う一派がいる事も事実だった。相当強力な一派だ。 しかも、かれら……権と弘忠はお互いの過去を知っている訳だから、権にとってはばらされるとまずい事はいくらでもあってそれを弘忠は握っている形になる。 これまで、ばらさないで来たのだから今後もそれはないだろうと権は個人的には思うが、反学会の輩はどこにでもいた。
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457 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/07/06(日) 07:16:22.88 ID:TwmAZsVc - 現にあの学級はそう言うクラスだった。すぐに歌を歌うと言う意表を突いた方法で攻撃してきた。
テレビのスタッフも反生華の言葉を叫んだりしたら即放送を中止するつもりだったらしい。 しかし、歌は、それが企画なのか何なのか分からかったために最後まで放送してしまったのだ。 そんな高校生に囲まれているとなると、奴は危険極まりないカードだ。 小さな子どもたちは気の毒だし殺したくないが本音だが、しかし殺すと宣言した以上殺さなければならない。 犬田弘忠も殺したくないが非情の決断を下す時だ。いみじくも犬田代作が病室で言っていたようにだ。 権はもう一度考え直してみて、自分こそが梅原(はるか)に診察を受けた方がいいのではないかと思った。 自分は殺したくはないのだが、そして本当にチャイナマンが来ていると言う事実があるにもかかわらず、 犬田代作の長男犬田弘忠を含めた何の罪もない子供主体の民間人数十人を日没と共にチャイナマンが来ていないからと言って殺すのだ。 そして、チャイナマンはと言うと後で協力者について吐かせた方がいいから、生かしておくのだ。
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458 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/07/06(日) 07:18:46.41 ID:TwmAZsVc - 「本気ですか」馬淵は言った。
「本気だ」 「反対です、そんな……」 「わしに逆らうのか」 「は、いえ……そう言うレベルの問題では」 「いや、そういう逆らうとか言うレベルの問題ではない事は分かる、馬淵よ、お前は一体何人殺してきた?」 「貪理の作戦で一万は下りません、品川ではまだ数は分かりませんが二三千、今回の作戦ではそれこそ数は分からないでしょう」 「参謀はそう言う物だ。なぜ今回の、たかが数十人の死にこだわるのか、お前自身、歩けない負傷者を殺すように命令した事があった、あれと今回はどう違う? 相手が子供だからか?」 「それは……権田大幹部もついさっき子供は日没で解放すると言う策に同意したじゃありませんか」 「その時とは状況が変わって来た」 「そんな、とにかく駄目です」 「いや、やる。わしが大統領になるのだ。大統領命令だ」 馬淵は苦悩の目で権を見た。 これまでの苦労はなんだったのか。この男を大統領にして何の罪もない子供を殺すためだったのか。それがゴールだったのか?
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459 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/07/06(日) 12:28:40.50 ID:TwmAZsVc - 「私には出来ません。降りさせていただきます」馬渕はきっぱりと言った。
「何だと?」権は驚いて言った。 「親衛隊を辞めると言うのか」 「はい」 「待って下さい」春菜が言った。皆が彼女を見た。 春菜はチャン・リーが言っていたまさにその瞬間が来たと思った。 「私も連れて行って下さい」 「待たんかい、今の「待って下さい」は「行かないでください」の前ふりの「待って下さい」だろうが」と安藤が突っ込んだ。 はるかは「なんでやねん」と「どないやねん」のWつっこみを披露した。
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460 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/07/06(日) 12:29:55.78 ID:TwmAZsVc - 鰻原と敦子は仕方がないので、これからのご予定は、と緊急インタビューの物まねをした。
「そう、知ってるホテルに泊まります、ダブルで(平日16170円 2014年1月現在)」と馬淵。 「この付近にホテルなんてありましたっけ」と敦子。 「あります、全国町村会館です。国会議事堂から歩いていけます」と春菜。 お買い物袋風の布袋にもうビフテキ味のカロリーメートとお茶のペットボトルが数本突っ込んである。流石用意がいい。 「明日は?」 「ホテルで美味しい洋食バイキング1200円(地下のレストラン、ペルラン)をたらふく食べて朝一に千代田区役所が開いたら婚姻届を提出して 家に帰ってテレビを見ますよ」(作者注:実際には婚姻届を提出する事は事前に住民票などを準備してあるなどでない限り不可能、翌日12月23日は祝日になる。一応休日窓口は開いているので えいや、と実効性のない婚姻届を投げ込むだけならできる。一種の嫌がらせだが) 「テレビはあれだぞ」と安藤。 「あ、「超憲法の国民総集合」か……映画でも見に行きますよ、何かやってるでしょう。この非常時でも」 二人は手をつないで去って行った。 死神博士と近藤春菜は楽しそうに笑っていた。それを皆、見送った
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