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政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M
おい、おまいら!みんなで小説を作るぞP10

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おい、おまいら!みんなで小説を作るぞP10
377 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/06/19(木) 06:54:01.74 ID:fq+5CxYH
 戦争が始まった時。
 太田首相は官邸の廊下にいて、文部科学大臣の鏡涼子と話をしていた。
 太田は、韓国の事を涼子に切り出したかった。
 涼子は韓国に留学していたと言う経歴がありハングルがしゃべれた。韓国大統領とも一度会った事があった。
 太田にしてみれば自分の代わりにソウルに行ってくれる人物は涼子しか見当たらなかった。しかし、彼女も暇人ではなかった。
 涼子の考えでは、高野山まで武装している今、平和への道を子供に示すのは大人に求められる責務であり、教育者の務めだった。
 事態は戦争の様相を示し始めている。警察の武装も強化する予定だ。官邸にも銃が運ばれている。
 「あの広告を見たかね」と太田。
 「見ましたわ、十億なんてどこにあるのかしら? ところでなにやらたくらみがおありなの」
 涼子は話も何もしていないのに太田の考えを先読みした答えを返した。
 太田はややたじろいだ。不謹慎だが、近くに立っているので涼子の高そうな香水の匂いがして、太田は少し妻の貞子の事を考えた。
彼女は香水は嫌いだった。焼き肉が好きだった。
 十分の一貞子パンチは次の訪韓では封印してもらわないと困る。もっとも、もう一回見たいと言う命知らずは韓国広しと言えどそうはいないだろう。
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378 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/06/19(木) 06:55:39.18 ID:fq+5CxYH
 「ある所にはあるんだろうねえ、で、その、外交だが……」
 「お断りです」
 「まだ何も話していないぞ」
 「韓国でしょう、行けって言う話に決まっています。名代だか特使だかで」
 「特使で、お詫びの文を持って行ってもらいたいのだが」
 「それは外務大臣の喜納さんのお仕事だと思いますわ」
 「喜納はアメリカで手いっぱいだ。赤旗は今、硫黄島だし、閣僚は全員が手いっぱいだ。」
 「私が手いっぱいでないとでも?」
 返事のように爆発音が轟いた。かなり近い。
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379 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/06/19(木) 06:57:32.88 ID:fq+5CxYH
 「なんだ?」
 20秒もしないうちにSPの一人が、総理、こちらに来てくださいと言った。
 「今、自民党本部の方角で爆発音があったと報告がありました」
 「何だと?」
 「銃声もしていると言う報告がありますが、良く分かりません。会議室へ」
 官邸の地下には危機管理センターもあるが、音がしたと言う今の段階ではとりあえず廊下に立っているのはやめていつもの会議室へ入ると言うのが最初の対応だった。
 会議室には農林水産大臣竹下康之がいた。他の閣僚はいない。竹下は部下に何か指示を出していた。部下は素早く走り去る。それから竹下は太田に向かって言った。
 「総理、攻撃です。生華学会のようです」
 「確かか」
 「自民党本部と連絡がつきません、今さっき参議院議員会館から偵察に出した別の部下は銃撃戦を見たと言っています。敵はライフルだとも言っています。数は不明」太田の部下の警官のように竹下は言う。
 その報告もさっきのSPの漠然としたものより形になっている。
 「創価学会か公明党とは連絡がつくのか」太田は言った。
 「今、部下にやらせています、総理は危機管理センターへ」竹下は今度は携帯に耳を当てた。
 首相官邸の地下一階にある危機管理センターならこの会議室よりはるかに安全だし情報も集まる。
 「君も来い、官邸の周りにも敵はやってくるだろう」
 「あっ、待って下さい、うん、よし、逃げるんだ、早く……総理、敵は装甲車だそうです」竹下は言った。
 「何だと?」
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380 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/06/19(木) 19:41:50.66 ID:fq+5CxYH
 SPらがまた数名入って来た。防衛省から来ている後田と言う官僚の姿も見えた。
 「危機管理センターに行く」太田は言った。
 「いえ。総理、ここにいて下さい」とSPの一名が言った。最近来た向井と言う男だ。
 「向井、なぜだ」とSPの一人が言う。前からいた男だ。
 「実は、未確認だったので黙っていたんだが、生華学会が危機管理センターに爆薬を仕掛けていると言う情報があった。
 しかも仕掛けたのは前から官邸に詰めているSPであると言う情報がだ。
 そんな情報はデマが半分だと思われたが、念のために俺たちは派遣された。ガードを固めると言う意味も兼ねてな」
 「そんな馬鹿な」
 「いや、最後まで我慢して聞いてくれ」
 「なんだ」
 「我が国の危機管理上の最大の弱点は首相官邸の危機管理センターなんだ。ここには首相がいて危機管理のスペシャリストがいて全ての情報が一元的に集まっている。
 だがここが爆破されたらどうなる? 全てが失われてしまう。だから敵は逆にここに全ての力を集中して一挙に攻撃すればいい事になってしまう。
 真横には首都高速もあり下には地下鉄も走っている。守りきれと言うのは不可能なポジションなのに」
 かすかにだがまた爆発音がした。
おい、おまいら!みんなで小説を作るぞP10
381 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/06/19(木) 19:45:17.05 ID:fq+5CxYH
 「向井、その情報は誰から聞いた?」と太田。
 「それは秘密ですが、実はCIAから回って来た情報なのだそうです。生華学会の電話か電子メールか何かを傍受したのだろうと言う話でした。
とにかく詳細は我々ここに来るSPのメンバーは知りません。CIAにしてもSPの誰が生華学会の裏切り者なのかは掴んでいないのだろうと言う話を聞かされています。上層部からです」
 「そうか……」
 太田は素早く考えた。これは戦争なのだ。太田が危機管理センターに行く事は敵の計算に入っているだろう。いかにもありそうな話だと言える。
 後田の携帯が鳴った。
 「はい、なんだと、そんな……」
 後田は携帯を切った。
 「総理、共産党の本部も民主党の本部も、政党はみなミサイル攻撃を受けているようだと言う報告がありました。東京都庁も歩兵・装甲車の攻撃を受けているとの事です。
防衛省はまだ攻撃されていませんが、それもいつまでもつか分かりません」
 「なんだと……ミサイルだと?」
 「公明党本部も連絡がつきません」と竹下。
 「総理、官邸は捨てて一時警視庁へ避難してはどうでしょうか」向井は言った。


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