- おい、おまいら!みんなで小説を作るぞP10
323 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/06/05(木) 06:53:21.47 ID:73hcF/GC - 12月 ある一日 月曜日
幸福の錬金術 総本部。 「これはなんですか」 英会話の会話例のような不自然な疑問文を長島副本部長は発した。 「いや、あの、その……」 彼らの総裁、小川降法が誘拐されてから9日が経過している。今までは何とか誤魔化してきたがもう限界に達しかけてきていた。 「総裁自らの命令書のようでして」と秘書の澤田治夫が言った。まだ若いやり手の男で野心家だった。秘書と言う事になってはいるが小川には もう総裁として命令を発するような能力はなかった。だから彼の仕事は小川の権威を取り繕う事であった。 したがって今の状況下では全く失脚するはずだがこの「印籠」を最大限利用しようと言う腹は見え見えであった。それが長島には気に入らない。 「チャイナマンがすべて悪いから彼の首に賞金を懸けるだって?」 「そう書いてあります」 「生華学会への攻撃は全てやめる」 「はい」 「そんな命令が聞ける訳がないだろう」長島は言った。 沈黙があった。 もう一人の副本部長、水井修二郎が思案しながら言った。 「これは本物なのかどうか、ですよね。何者なのかは分からないが、いたずら的にやっているのかも知れません。 慎重にするべきです。筆跡鑑定はどうでしょう」 「昨日の時点でさせましたが本人の物のようです」と澤田、そこはぬかりはない。
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324 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/06/05(木) 06:54:30.16 ID:73hcF/GC - 「賞金の額は?」と長島は聞いてみた。
「その紙に書いてある通りです。十億円です」 「大金だな」と長島は投げやりに言った。 「そうですよ、そんな金なんか出せない。第一、どうやって首実験をするんですか? お面は誰でも使える事は品野町事件で立証されてる」と水井。 「では、どうあってもこの総裁のご命令には従えないと?」 「あたりまえだ」 「当然だろう澤田君」 「やむをえません、あなた方を逮捕します、総裁に対する反逆の容疑でです」 ドアが開き、澤田の息のかかった本部員らが銃を構えて入って来た。
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325 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/06/05(木) 06:55:53.38 ID:73hcF/GC - 太田首相はあっけにとられた。午後7時のNHKでは幸福の錬金術がチャイナマンに賞金を懸けたニュースを終わって次のニュースにかかっていた。
「貞子、見たか今のニュース」彼は妻に確認して見た。 「見たわ、何なの今の」 びっくりしていると電話が鳴った。出ると官房長官の赤旗だった。 「今、報告がありまして」 「幸福の錬金術か」 「え、ご存じだったんですか?」 「今、テレビでやってたぞ」 「は?」 「HNKでやってたぞ」 「ほんとですか、そんな馬鹿な、これは最新の情報のはずなのに」 「それより、十億円って何だ?」 「訳が分かりません」と赤旗は正直に言った。 「なんでそんな事を幸福の錬金術がするのか分からない、もう一歩で生華学会がつぶれるかと言う状況下でそんな敵に塩を送るような事をするなんて心優しい奴らではないはずだ、何かあるはずだ」 「はっ、調べさせます」 涙田はこのニュースをかなり後になるまで知らなかった。相変わらず美雪との酒で忙しかったからだ。
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- 非常事態なのになぜ池田先生は姿を見せない!?
388 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/06/05(木) 21:42:41.14 ID:73hcF/GC - 今日もいつ撮影したのか分からない小さな写真が・・・
だから、厳密に言うと、姿は見せてはいるんだよな ただ、解釈の問題だと言うことなんだ 問題が顕在化したのも、実際には何年からか、は言えない。確実なのは2012年であろう ただ、現在でも「健在」をイメージさせるような文言がたまに新聞に載り、詳細は不明のままだ
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