- おい、おまいら!みんなで小説を作るぞP10
261 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/05/19(月) 17:32:57.94 ID:525kccBx - スミスはイライラしてきて、彼らの方へ来た。そして素人とは思えない一動作でワルサーをカンパニーマンからもぎ取った。
「あっ!」 「念仏でも唱えろ、カトウ」 ……神様、どうかあの弾が不発になりますように、一瞬カンパニーマンは思った。 スミスは引き金を引いた。 カチッ 金属音がした。 「不発だ!」カンパニーマンは叫んだ。 「何い!」呆然と立ち尽くすスミス。 とっさにカトウはダッシュした。 カンパニーマンはスミスからワルサーを取り返すとカトウの背中を狙うふりをしつつ何もない空間を撃った。こいつは問題なく発射できた。銃声が何かを告げるかのようにこだました。 弾はどこか遠くへ去って行った。神様の元へと帰って行った。 「しまった、弾が切れた」我ながら臭い芝居だった。 だが、正義と平和のためなら幼稚園のお遊戯クラスのお芝居も許される。 「貴様。猿芝居を!」 「どうだか? 不発は本当でしたよ、トリックは無かった」カンパニーマンは言った。 「くっ、まあいい」とスミスは言った。 「手は打ってあるんだ」
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262 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/05/19(月) 21:46:22.14 ID:525kccBx - カトウはこれからどうしようかと思いながら墓地の中に潜んだ。
「カトウ、出てくるんだ!」 スピーカーでスミスは呼びかけてくる。 「逃げられるとでも思っているのか、こっちはなあ……」 キュラキュラキュラ……エンジン音とまごうことなきキャタピラ音が聞こえてきた。 「軍隊を動員しておる。逃げられるか! それに、カンパニーマンを殺すぞ、貴様をかばったんだからな」 M1A1エイブラムス戦車に乗ったスミスは吼えた。 ガガー 戦車は進んできた。 「歩兵部隊は千名、いずれもKKKの精鋭だ。黄色人種を殺すことに喜びを感じることにかけては彼らは最高の兵だぞ」
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263 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/05/19(月) 21:47:23.41 ID:525kccBx - その時だった。どこからともなく声がした。
「ははははは!」 「ややっ、セオリーどおりに笑いながら登場するとは何奴?」とスミス。 「動かざること井戸の中に潜むがごとく、早きこと画面から出が如し」 「な、なにぃ」
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264 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/05/19(月) 21:51:00.03 ID:525kccBx - 「最高の兵ならここにいましてよ」
「何い!」 「貞子アンド覆面グライダーズ、ただいま遅刻」 たたた、と覆面の兵士が来る。銃はAK74だった。数も千に対して二百もいないがひるむ様子もない。そして! 「ガラガラガラ、教会の壁を崩して十式戦車登場」 「どこから教会に入れた? ドアより戦車はでかいだろ」とスミス。 「モコモコモコ、教会墓地の土の中から十式戦車登場」 「いつから潜んでたんだ、お前?」とスミス。 なんだかんだであっという間にスミスの兵は十式戦車に取り囲まれた。 「ヘイ、大使、上から音がしませんこと?」貞子は涼しい声で言った。 「なんだと?」 確かに、上からヘリの爆音が! そしてヘリは馬鹿でかいスピーカー音で(馬鹿でかくないとヘリ音にかき消されるから)英語でこう言った。 「ヘロウ、こちらゴールデンバットワン、夜戦仕様のアパッチでして、すでに上空からロックしてます」 「何だと?」
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