- おい、おまいら!みんなで小説を作るぞP10
76 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/03/27(木) 06:59:20.07 ID:ADTa52t2 - 同時刻 品野町、生華学会本部
品野町はよく似た発音の信濃町と混同される事があるがここは本当の田舎町であり、宗教の町である。その点では貪理にも通じるものがある。 もっとも、事実上貪理は今やもうない。 犬田代作は不機嫌そうに言った。 「朴の野郎がまだ生きているだと?」 「ははっ」 飯田純一郎はひれ伏した。冷や汗が流れる。 飯田は元々は僧侶だった。何不自由ない暮らしで、信者の女を抱き放題の放埓三昧の暮らしを送っていた。しかし、なんの因果か、気が付いてみれば大きな流れの中で何時しか学会に合流し大幹部の一人に祭り上げられていた。 そこでただお飾りになっていればいいと考えるほど彼は馬鹿ではなかった。 そう言う合流組の末路は哀れである。彼のような外部の人間はたとえ一時は(やむなく)幹部としても結局は学会にとっては異物であり除去しなければならないトゲであった。 そこで、彼は一か八かの賭けに出た。貪理壊滅作戦である。幸い、権の配下に都市工学の専門家がいて適切な爆破ポイントをいちいち丁寧に教えてくれた。作戦の大半はこの専門家、参謀が建てたもので爆破や水道に関する破壊工作などは完璧だった。 しかし、貪理壊滅作戦はほぼ成功したが教主の命を取る事だけは失敗した。
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77 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/03/27(木) 07:57:53.61 ID:ADTa52t2 - 犬田はため息をついた。
「朴が撃たれるところはすべて見ておったよ……」 「ええっ!」 「驚くのも無理はない、今の時代は便利になったもので、インターネッツで奈良いきいきテレビの生放送を見ておったのだ」 カメラマンは何かに取りつかれたように朴と、白や貴理子を撮っていた。奇妙な事に人海戦隊チャイナマンは全く写っていなかった。 最後に教主にチャイナマンが駆け寄るシーンはどう言う訳か撮影していなかった。 だから、これだけを見ていると突然襲ってきた暴漢に素手で立ち向かう教団幹部と、最後に教主が敵から奪った拳銃で敵の一人と壮絶な撃ちあいをするシーンが印象に残ってしまう。 その教主が生きているというのだから最低の展開だった。 「インターネッツでは、もうこの映像が爆発的に視聴されていいるらしいではないか」 「は……」 もみ消しは不可能だった。 「どこの病院に入っているのか、分からんのか?」 「そ、それが……これは奈良県警にとっても最高機密です。それに分かったとしても刺客を送る訳には行きません」 「捕まってしまった馬鹿どもは?」 「同じです」 「奈良県警に潜り込ませてあるスパイは?」 「最高機密は分からない小物でして」
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81 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/03/27(木) 19:42:46.12 ID:ADTa52t2 - 創価学会の総本部で真実を暴露され
「書いても良いぞ」と許可されたのならとにかく、推測を書くのはいけないことだろう 良い人と悪い人はネットの上でも厳重に区別されて存在するべきだ 悪い人に進んでなることはない
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82 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/03/27(木) 19:46:15.07 ID:ADTa52t2 - 「その、邪魔者についてはなにか分かったのか」
「そのう、何も分からないと言う事だけが分かりました」 「なんだと、からかっとるのか」 「いえ、人海戦隊チャイナマンの仮面をつけ貪理の法被をつけていた事はわかっています。そこまでは簡単でした。 しかし、人間は目立つ仮面とか法被とかをつけているとそれにばかり目が行ってしまい、肝心の事が全く見えなくなる物なのです。たとえば髪型です。 どんな髪型をしていたのか、極端な話、男か女かもわからないのです。無論、声から男である事はわかっていますが……下もそうです。おそらくズボンは履いていたでしょうが それはどんなだったか誰も覚えていません」 「下が裸でフルチンだったら誰か覚えておるだろう!」
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83 :政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M []:2014/03/27(木) 21:02:02.61 ID:ADTa52t2 - 飯田は話を変えようとした。
「その、行動隊の方は……実は行動隊の奴らは幸福の錬金術とつるんでいるらしいですぞ、貪理のこの件、奴らはチャンスと見ておるのではないでしょうか」 「それは聞いておる。しかし……なぜいつもこうなのだ?」 「は……」 「最初は山中で行動隊の訓練中のチームを襲った時、完全にやったはずなのに一チームだけに完全に裏をかかれた。続いては悪夢の日曜日だ。突然末端の信者が暴走して大事件を起こしてしまった。 それ自体は我々にとっては害になるものではなかったが計画は変更せざるを得なかった。そして今回だ。邪魔者が現れ、計画の一番のターゲット、朴は生き残った」 「しかし、あいつはもうICUでただ単に生きているだけの状態でしょう。私も問題の画像を見ました。あれだけ弾をくらって平気なはずはありません。あるいは数日のうちに死んでしまうかも……」 「甘いぞ、朴は死んでも、画像の中の朴は生きている。次に貪理が誰を立てるにせよ、我々にしっぽを振ってくる事は絶対にないだろう。多分、貪理は報復を叫ぶだろう」 犬田はパソコンの画面の方に手を振って続けた。
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