- 連続ドラマ小説「二ホンちゃん」42クール目
186 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 00:18:29.41 ID:yx+2HpnZ - 「御部屋を大きく」
ロシアノビッチ君のお家は町で一番広くて大きいです。 そのロシアノビッチ家の応接間といいますとあのモスクワの間 です。赤い内装で有名です。 そのお部屋のことはロシアノビッチ君にとっても自慢で。皆に よくこんなことを言います。 「赤い絨毯がいいだろ」 「うん、あれはね」 ニホンちゃんはロシアノビッチ君とは色々あります。けれどモ スクワの間についてはです。ニホンちゃんにしても素直に褒め ることができます。 その赤い絨毯も壁も見事なものです。モスクワの間の赤は昔か ら評判になっているのです。
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187 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 00:24:41.75 ID:yx+2HpnZ - その赤いお部屋についてです。ロシアノビッチ君は最近こんな
ことを言うのでした。 「最近狭くなってきててな」 「えっ、けれどロシアノビッチ君のお家って」 「尋常じゃない広さじゃない」 ニホンちゃんともう一人、ロシアノビッチ君とは比較的仲のい いキューバちゃんが言いました。ロシアノビッチ家のその尋常 ではない広さについてです。 「モスクワの間だってかなり広いと思うけれど」 「まだ広くするの」 「広ければ広いだけ、大きければ大きいだけいいからな」 この発想が実にロシアノビッチ君です。彼は広いものと大きい ものが大好きなのです。
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188 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 00:30:53.67 ID:yx+2HpnZ - それで、です。彼は言うのでした。
「何ていってもモスクワの間は俺の家で看板みたいな部屋だか らな。広く大きくないとな」 「何か。無闇に」 「広いことと大きいのもとめてない?」 ニホンちゃんとキューバちゃんはそんなロシアノビッチ君に対 して突っ込みを入れました。 「内装が大事だと思うけれど」 「あんたのお家って寒いのにそれで広くしたら余計に寒くなら ない?」 「内装?それは後でするからいいんだよ」 ロシアノビッチ君は絵とかそういうのも得意です。けれどなの です。
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189 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 00:36:44.51 ID:yx+2HpnZ - まずは広いお部屋がいいというのです。そうしてまた言うので
した。 「寒かったら厚着したらいいだろ」 「それで終わりなのね」 「寒くても」 「んっ?おかしいか?」 ロシアノビッチ君はニホンちゃんとキューバちゃんの突っ込み に対してきょとんとした顔で返します。彼の方が問題があるの かどうかと疑問に思っているのです。 それで、でした。ニホンちゃんとキューバちゃんにまた言うの でした。ロシアノビッチ君にはロシアノビッチ君の好みがある のです。
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190 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 00:42:56.43 ID:yx+2HpnZ - 「広さが第一だろ。人間広いところじゃないと落ち着かないも
のだろ」 「何か。ロシアノビッチ君って」 「狭いお家じゃ住めないわね」 「狭い家?そんなの絶対に無理だな」 このことについてははっきりと言います。やっぱりそうしたお 家には住めないというのです。 それでなのでした。どうしたお部屋がいいかというと。やっぱ りでした。 「広い部屋。モスクワの間をとびきり広い家にするぜ。俺はリ フォームの達人になるんだ」 「ああ、ああいう感じなのね」 リフォームと聞いてです。ニホンちゃんも少し納得したのでし た。
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191 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 00:48:11.59 ID:yx+2HpnZ - 「お家の中を改造するのね」
「匠が立ち上がるぜ。匠は俺だけれどな」 「ううん、どんなのになるのかしら」 「あんた芸術関連は得意だからそのことは安心できるけれどね」 ニホンちゃんだけでなくキューバちゃんもです。そんなロシア ノビッチ君に応えて言いました。かくしてです。 二人はロシアノビッチ家に来ました。そうしてロシアノビッチ 君がどういったリフォームをするのか見ようというのです。 その中で、です。ニホンちゃんはキューバちゃんにこんなこと をお話しました。 「何か不安なのよ」 「内装が?」 キューバちゃんはこうニホンちゃんに返しました。
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192 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 00:55:25.91 ID:yx+2HpnZ - 「ロシアノビッチは絵とかそういうのは上手だから心配いらな
いと思うけれど」 「それじゃなくて」 違うというのです。 「内装は私も安心してるけれど」 「じゃあ何なの?」 「確かにロシアノビッチ君は絵は上手だし音楽とかバレエとか は得意だけれど」 そうしたものは抜群です。一つ一つがフランソワーズちゃんや マカロニーノ君に匹敵する程です。彼の芸術センスは確かなの です。 ついでに言えばロシアノビッチ家は小説でも有名です。けれど なのです。
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193 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 01:00:08.15 ID:yx+2HpnZ - ニホンちゃんが今彼のことについて心配しながら指摘すること
はといいますと。 「ロシアノビッチ君ってそうした芸術関連以外のことになると ね」 「ああ。もう滅茶苦茶がさつよね」 「がさつっていうか何ていうか」 芸術関連以外のロシアノビッチ君がです。どういったものかと いうのです。 ニホンちゃんもよく知っているロシアノビッチ君です。それは ニホンちゃんだけが知っているものではありません。その彼は といいますと。 「細かいこと。しないわよね」 「細かいことには興味ないからね」 これもロシアノビッチ君です。
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194 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 01:06:25.83 ID:yx+2HpnZ - 彼は芸術関連以外ではとにかく細かいことはしません。あくま
で大きく広くなのです。そこに繊細さは求める方がおかしい位 です。 そのことを知っているからです。ニホンちゃんはロシアノビッ チ家に向かう途中で、です。キューバちゃんにお話するのでし た。 「果たしてどうなるか」 「リフォームでしょ?匠になるって言ってたじゃない」 「ロシアノビッチ君に匠って言葉合うと思う?」 「匠ねえ」 そう言われるとです。キューバちゃんにしてもでした。まずは 腕を組んで考える顔になってからです。そのうえでニホンちゃ んに答えました。
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195 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 01:12:08.65 ID:yx+2HpnZ - 「正直なところね。あれだけ匠って言葉が普段の生活に合わな
い奴もね」 「いないわよね」 「だって。細かい芸当に興味がないから」 このことがそもそも匠という言葉とどうかというのです。 「それ考えたら」 「不安になるわよね」 「言われてみればあたしも」 キューバちゃんもなのでした。結局ニホンちゃんの言葉に頷く のでした。 そんなお話をしながらです。ニホンちゃんとキューバちゃんは 遂にロシアノビッチ家に来ました。
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196 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 01:18:19.32 ID:yx+2HpnZ - 見ればロシアノビッチ君はです。その手に。
ハンマーに斧を持っています。何か五条の橋とかそういうとこ ろにいそうな感じです。 そうしたものを手に持ってのうえで、です。ニホンちゃんとキ ューバちゃんに笑顔で言うのでした。 「今からはじめるところだったんだよ。いいタイミングで来て くれたな」 「それはわかったけれど」 「何でなのよ」 二人は出迎えに来てくれたロシアノビッチ君にです。こう尋 ねるのでした。来るまでも不思議に思っていたことだからなの です。
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197 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 01:24:44.92 ID:yx+2HpnZ - 「斧とかハンマー持ってるけれど」
「リフォームよね。お家の」 「だからだよ」 それでだと答えるロシアノビッチ君でした。 「こういうの持ってるんだよ」 「だから。何でお家のリフォームにそんな物騒なのがいるの よ」 キューバちゃんははっきりとした口調でロシアノビッチ君に 対してまた問いました。 「あんたそんなの持って外に出たらすぐにお巡りさんが来る わよ」 「家の中だから別にいいだろ」 全く動じていないロシアノビッチ君です。この辺りは流石と 言えます。
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198 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 01:30:24.19 ID:yx+2HpnZ - それで、です。ニホンちゃんとキューバちゃんをそのリフォ
ーム中のモスクワの間にまで来ました。そうしてそのお部屋 に来るとです。 何か壁が派手に壊されています。その壊されている壁を見て なのでした。 二人は早速わかりました。壁がどうして壊されてしまってい るのかをです。 それで、です。ロシアノビッチ君にまた尋ねたのでした。 「あれなのね。斧とかハンマーで」 「壁壊してるのね」 「ああ、その通りさ」 実際にそうしたハンマーを手にしてです。意気揚々とした感 じで答えるロシアノビッチ君でした。
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199 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 01:35:55.53 ID:yx+2HpnZ - 「それで壁を完全にぶっ壊してな、モスクワの間と隣の部屋
を一つにしてるんだよ」 「あの、お部屋を一つにするのはお家のリフォームの基本の 一つだけれど」 「がさつ過ぎない?幾らなにでも」 「そうか?やっぱりこれが一番手っ取り早いだろ」 「何か。それだと」 「あれじゃない。ニホンちゃんのお家にまだあるかな?解体 作業のブレイクな工業な会社と」 「キューバちゃんは今となっては懐かしいこの会社のことを 言いました。確かに今のロシアノビッチ君はそうした感じに 見えます。ただしあまりいい意味ではなくです。
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200 :マンセー名無しさん[sage]:2011/07/24(日) 01:41:32.10 ID:yx+2HpnZ - 「随分手荒なリフォームね」
「そうか。部屋を広くするにはやっぱりこうしたやり方が一 番だよ」 「わたしは。ちょっとできないから」 「あたしも」 「何だよ、二人共」 ロシアノビッチ君は二人のコメントにです。口を尖らせて言 い返しました。 「思い切ってやるのが一番いいっていうのによ」 「わたし、ロシアノビッチ君とは違うから」 「あんた以外には無理よ」 ニホンちゃんは当惑した顔で、キューバちゃんは呆れた顔で ロシアノビッチ君に言います。けれど当人だけは平気でその ままお家のリフォームをしていくのでした。
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- 連続ドラマ小説「二ホンちゃん」42クール目
201 :マンセー名無しさん[]:2011/07/24(日) 01:45:44.94 ID:yx+2HpnZ - 「世界最悪」の交通渋滞に悩むロシア・モスクワの市域面積
を約2.4倍に拡大し、中心部のクレムリンとその周辺に集 している政府機能を郊外部に移す構想が明らかになった。 モスクワはこれまでクレムリンを中心に同心円状に成長して きたが、政治・経済の拠点を郊外に移すのは初めての試み。 都市問題を解消し、「大モスクワ」としてさらなる成長を目 指すのが狙いで、実現には20年近くかかるとみられている。 首都拡大はメドベージェフ大統領が6月に方針を示し、ソビ ャニン・モスクワ市長らが7月11日に具体案を提示した。 計画によると、現在のモスクワ市(面積10万7000ヘク タール)の南西側に隣接する14万4000ヘクタールの土 地をモスクワ州から市に移管する。全体の形状は今の円形か ら前方後円墳のようになる。新たな区域には大統領府や首相 府はじめ政府省庁や議会ビルなどを移設し、大統領が提唱し ている国際金融センターが新設されるほか、200万人分の 住居も 整備される。 人口約1160万人の巨大都市モスクワは市内の渋滞時間が 1日平均2.5時間で世界最悪とされる。 また物価や住居費が高く、世界主要都市の生活費ランキング でも常に上位に入っている。 市当局は「面積拡大で人口密度が今の半分になり、快適に生 活できるようになる」と話す。 一方、費用は用地整備だけで10億ドル(約790億円)以 上かかるとみられ、今後の開発ラッシュで一層の地価上昇を 懸念する声もある。 古くからロシアの中心だったモスクワは、1712年にサン クトペテルブルクに首都の座を譲ったが、ロシア革命後の1 918年から再び首都となった。 ttp://mainichi.jp/select/world/news/20110721k0000e030060000c.html
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