- 連続ドラマ小説「二ホンちゃん」40クール目
623 :マンセー名無しさん[]:2011/03/17(木) 23:16:53.32 ID:dJt8XAfg - 「ヒーローからの声援」
皆ニホンちゃんのお家で。 必死になって頑張っています。その中で、です。 スィーズランド君がです。フランソワーズちゃんに対して 尋ねます。 「エリザベスは?」 「アメリー、チューゴと一緒に行きましたわ」 「行ったって?」 「あの場所ですわ」 こうスィーズランド君に話すのです。 「あの場所に三人で行きましたわ」 「あの場所って」 スィーズランド君はそれでわかりました。三人が行ったそ の場所は何処かというとです。
|
- 連続ドラマ小説「二ホンちゃん」40クール目
624 :マンセー名無しさん[]:2011/03/17(木) 23:24:49.92 ID:dJt8XAfg - 「あそこは大変なことになってるのに」
「大変なのはあそこだけではありませんわよ」 フランソワーズちゃんは難しい顔でスィーズランド君に対 して言います。 「わたくし達もではなくて?」 「そう言うんだね」 「ええ、誰もが一緒ですわ」 真剣にです。彼に言うのです。 「貴方もここ数日寝ていませんわね」 「少しは寝てるよ」 「少しですわね」 「フランソワーズと同じだよ」 こう言うスィーズランド君でした。
|
- 連続ドラマ小説「二ホンちゃん」40クール目
625 :マンセー名無しさん[sage]:2011/03/17(木) 23:33:06.38 ID:dJt8XAfg - 「こんな状況だからね」
「寝てなぞいられませんわ」 その通りだというのです。見れば二人の表情は同じものに なっています。 「困っている方が大勢おられるというのに」 「そうだね。だからね」 「けれど。三人の行った場所は」 そこはどういった場所なのかです。問題はそこなのです。 そのお話になるのです。 「ここより遥かに酷い筈ですわ」 「うん、あの三人でも大丈夫かな」 「健闘を祈るしかありませんわね」 こんなことを話していました。そして暫く経ってです。そ の三人が戻って来ました。
|
- 連続ドラマ小説「二ホンちゃん」40クール目
626 :マンセー名無しさん[sage]:2011/03/17(木) 23:40:41.48 ID:dJt8XAfg - 三人共沈みきった顔になっています。二人は彼等のその顔
だけでわかりました。 「大変でしたわね」 「ああ、酷かったYO」 「あそこまでとは思わなかったある」 「予想なぞ。甘いものでしたわ」 その疲れきった顔で言う三人でした。 そして、です。三人はさらにです。フランソワーズちゃん スィーズランド君に対してお話しました。 「僕達はこっちに戻ったけれど」 「ニホンちゃんはまだそこで頑張っているある」 「その。とんでもない場所で」 頑張っているというのです。
|
- 連続ドラマ小説「二ホンちゃん」40クール目
627 :マンセー名無しさん[sage]:2011/03/17(木) 23:45:59.98 ID:dJt8XAfg - 「お家の人だからって言ってなんだYO」
「お家の人達を必死に助けているあるよ」 「あの娘が一番そうしていますわ」 「そうだったね、ニホンちゃんがね」 「今一番辛いですわね」 二人もです。彼女のことを思うとです。 言葉がありません。ニホンちゃんが今どれだけ辛い気持 ちでいるのかは今ここにいるだけでわかるからです。 日之本家に来た人は皆寝る間も惜しんで必死に働いてい ます。それでもとても追いつかなくて。 それでも困っている人達の為に働いています。寒くもな ってきて雪も降る中で。誰もが休むこともなく働いてい るのです。
|
- 連続ドラマ小説「二ホンちゃん」40クール目
628 :マンセー名無しさん[sage]:2011/03/17(木) 23:51:48.84 ID:dJt8XAfg - その中で、です。ニホンちゃんが一番必死になっていま
す。お家の人を助けたい一心で。 ニホンちゃんは休憩場所、とても簡素なそこにたまに帰 って来るとすぐに倒れ込みます。そしてそのまま泥の様 に眠り込んでしまいます。 そんな彼女を見てです。皆とても心配です。 「動かずにはいられないのでしょうけれど」 「このままではニホンさんも危ういですわ」 エリザベスちゃんとフランソワーズちゃんが言います。 二人にしても殆ど休んでいませんがそれでもなのです。 ニホンちゃんよりはまた休めています。食べるものも何 とか食べられています。ニホンちゃんは食べることさえ 忘れてしまっているのです。
|
- 連続ドラマ小説「二ホンちゃん」40クール目
629 :マンセー名無しさん[sage]:2011/03/17(木) 23:57:25.03 ID:dJt8XAfg - 「ニホンさんが倒れてしまったらそれこそ」
「お家の人達にとっては一番困ることですわ」 「けれど。止めても全然聞かないんだYO」 「意地でも出て行って働いているあるよ」 アメリー君もチューゴ君も項垂れる顔で言います。二人 が止めてもなのです。ニホンちゃんは普段とは全く違っ た頑固さで、です。出て行ってそれで皆の為に動いてい るのです。 「わたしがやらないとって言ってさ」 「こうしてやまに休むだけあるよ」 「よくないな」 スィーズランド君は四人のお話を聞いてです。それで言 うのでした。
|