- 2012年アメリカ大統領選挙
897 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/03/22(火) 22:48:31.22 ID:A8IBJpUs - ネル・アーヴィン・ペインター 'The History of White People' 書評
http://www.popmatters.com/pm/review/123622-the-history-of-white-people/ ・・・米国社会は、定期的にその白人の概念を拡大してきた。 例えばアイルランド系は、最初は白人から除外されていたが、後に受け入れられた。 アジア系米国人は、20世紀末に白人として受け入れられるに至ったと彼女は主張する。 「白人であること」は、生物学とは何の関係もないのであって、全面的に、階級、経済権力、 そして文化的諸特権へのアクセス、と関係しているのだ。・・・ ・・・1930年代から1968年までの間に65,000人の米国人がその意思に反して断種されたことは、 人種的純粋性と「<人種的>退化」という二つの観念によるものだ。 法執行官と福祉関係の役人が協力して各州の女性に犯罪者であるとか精神的に「薄弱」であるとか その双方であるといったレッテルを貼って不妊(断種)政策を実行した。・・・ 彼女は、例えば、「次々に非白人のミス米国となったジェニファー・ロペスとビヨンセ・ノウルズが、 何世紀にもわたった、支配的文化たる古の白い肌と美との結びつけを根本的に変更せしめたと記す。 当然のことながら彼女は、バラク・オバマの選出は、米国における人種的諸構造の歴史における 決定的瞬間であったと記す。 残念ながら、ペインターは、米国におけるこの40年間のこのような変化が意味するところが何であるか という修辞的疑問にほとんど答えてくれていない。彼女の本を読むと、我々が目撃しつつあることが、 『白人の概念の再度の拡大に過ぎない』のであって、政治的スペクトラムの両極の幾ばくかが唱えて いるような米国のポスト人種社会入り、ということではない可能性が呼び起こされる。・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 最後の書評子の指摘は重要です。それは、白人の概念の概念の拡大によって、米国人全体が 今や、自分達が世界の中において、例外的存在であって優位にあるという思い込みを共有するに 至ったのではないか、という鋭い指摘です。 もしこの書評子の指摘が正しいとすれば、米国は依然として人種主義の国であるということになります。
|