- 「多文化主義は完全に失敗」 メルケル独首相が発言
18 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2010/10/22(金) 18:55:19 ID:Pwiiw2Q2 - 怪鳥の教訓
アフリカの南東マダガスカルの東方のインド洋上にあるモーリシャス島に、ドードーと名づ けられた伝説の鳥が生息していた。全長約一米八〇糎、身の丈約八〇糎の頭と嘴の大き い怪鳥で、翼が退化して空を飛ぶことができなかった。ルイス・キャロルの『不思議の国の アリス』に登場してくる。 この鳥は、17世紀初頭にオランダ人がモーリシャス島にやってきてから約百年で絶滅し た。発掘され、再生された骨格が二体残るのみで、他にロンドンに壊れた剥製の頭部と 脚部がわずかに残存し、これら以外に、怪鳥の実在を証明するものはなく、ヨーロッパ で物語や絵に描かれたおかげで、今日に伝説として伝えられている。 ドードーはなぜ絶滅したのだろうか。オランダ人入植者の遺跡の発掘で、彼らが食糧に したのではないことが今までに分かっている。ロンドンの剥製のDNA鑑定で、この鳥の 正体は鳩であると分った。鳩の中でも、原産地が東南アジアの種目であることも分った。 約一千万年前、インド洋上の島づたいに渡来し、モーリシャス島で特異な進化をとげた ものらしい。人類発祥よりも前の話である。 モーリシャス島は深い森林につつまれ、木の実が豊富で、外敵もなく、ドードーの生存に はこのうえもない安楽な環境であった。樹木の下にいれば食べ物は自然に上から落ちて くる。空を飛ぶ必要がない。翼は次第に退化した。オランダ人が来たときにこの鳥は人間 に襲いかかり、それなりに攻撃的であった。けれども次第に森林の内部を追われ、百年 の後には、海岸の一角に追いつめれて生存し、やがて絶滅した。人間が直接手をかけた からではないらしい。人間が持ちこんだ豚や羊が彼らの天敵になったためらしい。それも 直かに天敵が彼らを襲撃したためではないらしい。 ドードーは空を飛べない鳥になっていたので、排卵と孵化は安全な樹木の上でおこなわ れずに、地上の草の上に露出されていた。外敵のない環境に、完全に無防備な生存形態 にまで退化していたのである。卵も雛も外から来た豚には恰好の餌食だった。 こうして、生態系の一角が崩れただけで、数百万年以上も安全かつ平和に暮らしていた 島の一生物があっという間に滅びてしまった。
|