- アラブ情勢総合スレッド2
5 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2010/09/15(水) 22:05:09 ID:4335LMDf - エジプトの大統領選挙が来年に迫っているなかで、誰が大統領に立候補するのかが大きな話題になっている。
今でのところ、元IAEAの事務局長だったエルバラダイ氏が最も際立った動きを示しているが、だからと言って、 彼が一馬身リードしているということにはならないようだ。 それは、彼が大統領に立候補する基盤が、いまだに出来上がっていないからだ。 一定の地方と国会の議員の推薦(250人)を受けるか、あるいは既存の政党から立候補するしかないのだ。 しかし、エルバラダイ氏に最も近いように見えるムスリム同胞団も、土壇場になった時に彼を推薦候補として くれるかどうか、疑問が残っている。それは、エルバラダイ氏が世俗派であることに起因していようし、 彼を推して、ムスリム同胞団のメンバー以外に大統領を当選させるとは思えないからだ。 たとえ、エルバラダイ氏を推す大衆組織が百万人の署名を集めたとしても、それは政治的ファッションの 動きでしかないというのが政府与党の受け止め方であろう。他方、ムバーラク大統領の次男ガマール氏に ついては、実質的に最も大きな力を持っている軍内部で二つの意見があるようだ。若手将校達はガマール氏 を推すことによって、将来的な自分たちの既得権益を守ろうと思っているようだが、年配者たちはそうでも なさそうだ。軍の年配たちにしてみれば、本当の実権は自分たちにあるのだから、軍が推薦する人物、 つまり軍人が新しい大統領に就任すべきだということであろう。ガマール氏には軍歴はなく、どう考えても 軍部の推薦を受けることは難しいのではないか。 そうなると、大統領候補として考えられるのはムハンマド・フセイン・タンターウイ国防大臣か、オマル・ スレイマーン情報長官ということになろう。しかし、スレイマーン情報長官の国民からの支持は全くない。 また、タンターウイ国防大臣は自身が高齢者であることから、大統領に立候補する意思はない、と既に 公に語っている。そうなると、タンターウイ国防大臣が推薦する軍幹部の誰か、ということになろう。 そうなると、サーミー・アナ―ン統合参謀長が最も有力な候補になるかもしれない。 彼とガマール氏の関係が極めて良いことも、可能性を感じさせる。
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