- 【石工組合】湯駄屋の陰謀【啓蒙協会】50
305 :麻布第三連隊 ◆OEQQxZzzQU [sage]:2010/06/26(土) 21:49:37 ID:RxYCbAdQ - 日出る国のパンとサーカス事情 その1(序論)
パンとサーカスと言ったのは帝政時代のローマの詩人だが、畢竟(ひっきょう)、 パンなんだよね、人の最大の関心事は。で、パンを得る為には、おのれの 職場を守らなくちゃならん。職場ってのは、企業であり、企業ってのは、 資本家の所有物なんだ。故に、我々の社会は、三段論法的に 生きる→食料(パン)→ジョブ(職場)→企業(資本家)を守ろうとする、 抗し難い心理的慣性をその内に包含せざるを得ないのは、万古不変の 法則なんだ。 だから、ここで理想論を言ってみた所でパンを得ることに支障が出るようだと、 人は本能的に理想の方を拒絶し、パンの供給者を守る方を選択する訳さ。 まさにパンとサーカスだよ。組合員だって、パンの供給者である所属企業の 存続が結局は、最優先になる訳さ。
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306 :麻布第三連隊 ◆OEQQxZzzQU [sage]:2010/06/26(土) 21:51:04 ID:RxYCbAdQ - 日出る国のパンとサーカス事情 その2(本論の前半)
で、資本家たちが、終身雇用、年功序列を維持できんと音を上げ、外国人 労働者の導入を求めて来た。このままでは、企業は壊滅だ。そうなれば、 組合にとっても一大事だ。”失われた10年”と呼ばれた全期間、メディアに 発言の場を与えられた評論家、大学教授、与野党の政治家たち、わけても ユニオンを支持基盤にする民主党の若い議員たちが、悉(ことごと)く、「自民 党の構造改革は手ぬるい」と政府の尻を叩き続けて来た所以(ゆえん)だ。 組合を支持基盤にする政党の議員が90年代から2000年代初頭にかけて 何故、グローバリズムの推進に自民党よりも熱心であったかの理由は、これで 説明つくだろ?ユニオンはパンを確保したいから、パンを守るため、資本家の 犬に成り下がったと言う次第だよ。実に情けないね。 そうして、組合員に所属する正社員が”パン”の確保に励んでいるその裏側 では、中小零細企業の倒産数は過去最高に達し、経済苦からの自殺者数も 年間統計のレコードを更新し続けた。それなのに、組合員だけのパンだとさ。
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307 :麻布第三連隊 ◆OEQQxZzzQU [sage]:2010/06/26(土) 21:52:36 ID:RxYCbAdQ - 日出る国のパンとサーカス事情 その3(本論の後半)
企業は反感を買いたくないので、表向きは移民とか、外国人労働者とか、明言 しない。しかし、本心はそうなんだ。また、ユニオンも雇用の確保が最優先で あるので、日系企業の存続のためには、合意せざるを得ない事情がある。 これが、新規正社員採用が激減し、派遣労働者が導入された理由なんだ。 資本家と組合員の”パン”の事情であり、利害を一致させる手段が、派遣の 導入なんだ。こうした利害の一致に抵触するのは、繰り返すが、保守的マインド なんだ。だから、保守的マインドを政策に反映する可能性の強い政権は、速やかに 退場させなければならない事情があった。それには、世論操作が必要だ。 一方、霞が関の高級官僚もアメリカとの日米構造協議における約束を遵守し、 グローバリズムに適合した政策を実現可能ならしむる必要上、資本家と利害は 完全一致していた。だから、これら官界財界の強力なスクラムが、世論操作を施し、 今日の政治的趨勢を現出させたんだよ。全てはパンのためなんだ。(勿論、小泉が 05年、選挙で勝った理由は言うまでもない。構造改革プラス郵貯の外資委託だ)
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308 :麻布第三連隊 ◆OEQQxZzzQU [sage]:2010/06/26(土) 21:55:50 ID:RxYCbAdQ - 日出る国のパンとサーカス事情 その4(結論と結語)
故に、このスレで鉄道自殺者やホームレスの窮状、派遣労働者の立場を云々 してみた処で人は皆、それぞれの”パン”の事情があるので、結局は、パンの 供給者に従うのであって、詮無い事だと分かっているよ。それは、前回の参議院、 衆議院選挙の結果が全てを物語っている。それにそれぞれの”パンの事情”を 考えれば、おれにそれを責める資格はない。 だから、諸君らも思う政党に投票すれば良いさ。人は等しく生きる権利を有して いる。パンを求める権利を持っている。みな、己のパン(を得る手段)を守るのは、 当然だ。サーカスの方はワールドカップもあるし、選挙は確実にパンにありつけ そうな党を選べばいいんだから諸君らは案外、幸福な国民なんだろうね。 こうした趨勢の根幹には、大企業の価格競争力の喪失が原因として存在するが、 おれたちの社会は、それに真正面から向き合う闘争心も活気も意欲もどこかに置き 忘れて来たかのようだ。何故なんだろうね。この疑問が結語とは情けないが・・・・・・
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