- サウジアラビア情勢
209 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2010/02/07(日) 19:48:34 ID:xhvikxnn - アラビア半島の南東端に位置するイエメンでは、戦闘が続いている。
これまで何人の人が犠牲になったのか、正確な数字は何処からも発表されていない。 つまりイエメンでの戦闘は、世界的にはあまり関心をもたれていないということのようだ。 イエメンの戦闘は歴史的には大分古いものだ。イエメン国家そのものが歴史的に浅く、 建国した後も地方では部族国家のようなものが残り、中央政府の影響を受けることなく、 自治区のような形で残っていた。近代国家と呼べる体裁を整えていたのは、南北イエ メンであり、イエメンは二つに分裂していた。北には西側が支援を送り、南にはソビエト が支援を送っていた。しかし、それもごく一部を支配統治していたに過ぎなかった。 北イエメンのサウジアラビアと隣接する地域には、アルホウシなる部族が居住して おり、彼らはイエメンが南北に分裂していたときも、その後も、あるいはそれ以前から、 自治区として存在していた。この地域には武器兵器の自由市場があり、アラビア半島 だけではなく、各地から武器の買い付けに来ていたようだ。もちろん、そのほとんどの バイヤーたちは反政府組織やテロリストだったということであろう。 アルホウシ族に言わせれば、元々この地域はシーア派の王国であったところであり、 中央政府には何の権限もなかった、ということになる。彼らに言わせれば、突然中央 政府が、この地域もイエメン国家の一部だと宣言したようなものであろう。簡単に状況 の推移を説明すると、中央政府の関与が緩やかな時はよかったのだが、次第に関与 が強まると、当然のこととしてアルホウシ族の反発が強まった。そして戦闘が起きた、 ということであろう。 サウジアラビアはこのイエメンの内紛を利用したのではないか。アルホウシ族が 居住する地域は、サウジアラビアとイエメンとの間で、領有をめぐり複雑な状況に ある処だ。このため、アルホウシ族の蜂起を利用し、イエメン政府を支援することに より問題を拡大し、イエメン紛争への介入を図ったのではないかと思われる。
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