- 【そろそろ】日本人は子供【気付こう】
292 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2007/12/04(火) 00:06:18 ID:j0o9CJtG - アンベールは「江戸庶民の特徴」として、
「社交好きな本能、上機嫌な気質、当意即妙の才」をあげ、 さらには「日本人の働く階級の人たちの著しい特徴」として 「陽気なこと、気質がさっぱりとして物に拘泥しないこと、子供のように いかにも天真爛漫であること」と数えあげる。 実際、彼らはある意味で、子供のような人びとだった。 狐拳を初めとして、外国人の好奇のまなざしにとらえられた大人の遊戯は、 その無邪気さにおいて、ほとんどばかばかしいほどのものである。 アンベールは書いている。 「日本の庶民階級の人々は、まるで子供のように、物語を聞いたり歌を唄うのを 聞いたりすることが非常に好きである。職人の仕事や商品の運送などが終るころ、 仕事場の付近や四辻などで、職業的な辻講釈師の前に、大勢の男女が半円をつくって いるのを毎日のように見かける」 日本人が子どもを大切にし、そのため日本がまさに「子どもの天国」の観を呈している ことについては、観察者の数々の言及がある。 だが実は、日本人自体が欧米人から見れば大きな子どもだったのである。 若者たちが、いや若者どころかいい大人たちが、小さい子どもたちに交って、 凧をあげたり独楽を廻したり羽根をついたりするのは、彼らの眼にはまことに 異様な光景に映った。 1870年から74年まで、福井藩校や東京の大学南校で教師をしたグリフィスにとって 「成人して強壮な身体の日本人が、西洋人なら、女の子はエプロンをつけ 男の子は巻き毛を刈る歳になると、見向きもしないような娯楽に夢中になっている」 のはおどろきだった。 「この二世紀半の間、この国の主な仕事は遊びだったといってよい」と彼は言う。 「日本人のように遊び好きといってよいような国民の間では、子供特有の娯楽と 大人になってからの娯楽の間に、境界線を引くのは必ずしも容易ではない」 「逝きし世の面影」渡辺京二(葦書房) 現在平凡社ライブラリーより刊行
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