- ★中国脅威論★−2
604 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2007/03/21(水) 09:00:14 ID:Hwm5zK/Z -
国際情勢の地殻変動は、米国の戦略の変化により大きく形を変えている。 米軍が兵を引きアジアに生ずる軍事的空白がそのひとつだ。 安倍政権に問われるのは、この軍事的空白の意味を正しく理解し対処することだ。 余りにも長く、米国に守られ、事実上の被保護国などと言われてきた日本にとって、 米国の軍事的存在の縮小は初めての体験。 米国がアジアから兵を引くのは昨年の中間選挙で共和党が敗れた結果だという声もあるが、 それは違う。 それは米軍再編に関わる問題で、その点をとらえなければ、米国の世界戦略も 日本のとるべき対応も見えてこないだろう。 周知のように米軍再編はアフリカ東部から中東、中央アジア、南アジア、東南アジア、朝鮮半島に至る 「不安定の弧」に対して、米軍を配備しなおす問題だ。 沖縄の米軍基地の変化も同戦略のなかで起きた。 米国の大戦略を理解出来なかった韓国の盧武鉉政権は、「アメリカは出ていけ」 という類の発言を重ねてきた。 米国は渡りに船とばかりに兵を引く決断を下した。 沖縄や岩国でも、「米軍よ去れ」という動きが出てきた。 これにも米国はスッと乗った。ついでに法外な移転費用を吹っかけてきた。 それで慌てているのが日本で、本当に馬鹿だ。
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- ★中国脅威論★−2
605 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2007/03/21(水) 09:02:15 ID:Hwm5zK/Z -
新アジア戦略によって、アジアには米国の政治的コミットメントは残るが、軍事的には大きな空白が生ずる。 ブッシュ政権は折に触れ、日本がその空白を埋めることへの期待を表明してきた。 日本の国益を考えれば、この空白は日本が埋めなければならない。 参院選挙で憲法改正を訴え、集団的自衛権についても見直しを進める、 との首相発言は、この意味で非常に重要なのだ。 首相の決断は米軍移転後の空白を埋めることにつながり、日本の安全を自立した形で 担保する道につながる。 不安定なことに、首相の想いが即実現するとは限らないのが現在の日本である。 この間に、中国は目を見張る速さとしたたかさで、米軍の空白を埋めつつある。 中国が触手を伸ばしてきた国々を地図上に書き入れていくと、 大半が、米国の危惧する「不安定の弧」の中に入ることに気付くだろう。
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- ★中国脅威論★−2
606 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2007/03/21(水) 09:03:34 ID:Hwm5zK/Z -
まずアフリカ諸国だが、中国の接近は凄まじい。 潤沢なODAを与え、債務を減免し、貿易量を飛躍的にふやし、独裁政権に大量の武器を供与する手法だ。 見返りはアフリカ諸国の豊富な天然資源と、中国の政治的影響の拡大である。 一例が昨年11月4日、アフリカ48か国の首脳を集めて北京で開いた中国・アフリカ協力フォーラム首脳会議だ。 ダルフールで住民を大量虐殺し、欧米諸国の非難を浴びているスーダンのバシル大統領に、 中国は大量の武器を売却、スーダン産出の石油の7割以上の権益を手にした。 バシル大統領が中国製武器で住民の虐殺、弾圧を続けたとしても、中国は「内政不干渉」の立場をとる。 腐敗で悪名高いジンバブエのムガベ大統領も、アンゴラのサントス大統領も北京に集合、 中国との協力を謳いあげた。 民主主義や人権、言論の自由、法の支配など、日本が掲げる理想からかけ離れ、 その非道な支配への反発から米国も離れた国々に、中国は抜け目なく接近する。
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- ★中国脅威論★−2
607 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2007/03/21(水) 09:05:23 ID:Hwm5zK/Z - 中東でも同じことが起きている。
「不安定の弧」のなかの最も熱い同地域で、中国はイランに急接近してきた。 04年末、中国はイランに、イランの核問題を国連安保理に付託することに反対すると約束した。 以来中国は、制裁に傾く国際社会に頑として反対を表明。 06年12月にようやく、イラン制裁決議が国連で採択されたが、 中露両国は尚強く抵抗し、制裁内容を大幅に緩和させた。 その間、中国はイラン南西部のヤダバラン油田の開発権、 7兆4,200億円にのぼる石油取引の契約、石油及び天然ガス開発に関して 11兆4,000億円規模の契約などを物してきた。 朝鮮半島では北朝鮮を経済植民地にしつつある。 南米では、強い反米政策を打ち出すベネズエラのチャベス大統領に接近、 大量の石油資源を買いつけた。 米国の鼻先で、反米のベネズエラに食指を伸ばすなど、 一気に米国に敵対するような勢力に、中国はなりつつある。 この動きには資源問題が関係しているが、 敵の敵は味方という冷戦構造を想起させる考え方だ。
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- ★中国脅威論★−2
608 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2007/03/21(水) 09:06:23 ID:Hwm5zK/Z -
中国が目指すのは超大国の地位と力である。 そのために彼らは強力な軍事国家を目指した。 中華人民共和国は50年代初頭に、核大国となることを至高の国家目標と定めた。 70年代から80年代にかけて、海洋と宇宙に目を向け始めた。 未来の大国となるには、制海権と高々度の制空権が重要だと考え、その実現に邁進してきた。 その野望はいま叶いつつある。 中国は03年に有人宇宙船「神舟5号」を打ち上げ、南シナ海に続いて東シナ海を 事実上中国の海にしつつある。 05年には北朝鮮の日本海側の港、羅津を租借し、史上初めて日本海への出口を得た。 06年には米国の誇る空母キティホークの8キロ以内に、気づかれずに接近した。 世界秩序を支える米国の軍事的な柱、空母機動部隊を至近距離から攻撃出来る力を、 中国が得たことになる。 さらに世界が驚いたのは、中国海軍が07年にも空母の配備に着手すると発表したことだ。 中国は着実に超大国への道を歩みつつある。 が、その前に地域大国として盤石の基盤を固めなければならない。 その際の唯一最大の障害が日本の存在である。
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