- 【第183回常会】国会中継総合スレ1386
27 :無記名投票[sage]:2013/06/09(日) 01:34:35.17 ID:ik335MGc - http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11547373637.html
さて、安倍政権はGNIを国民一人あたりで150万円伸ばすという目標を打ち出したわけですが、これは適切でしょうか。 仮定として、 「GDPは増えず、GNIのみが150万円(国民一人あたり)増えた」 で考えてみましょうか。この場合、 「外国で働く日本国民の所得が増えた」 「日本の企業、国民が外国に持つ資産からの金利や配当金が増えた」 のいずれか、もしくは双方が成立していることになります。 お分かりでしょうが、外国で働く日本国民の所得が多少(現実には本当に「多少」だと思います)増え、外国からの金利、 配当金(こちらは今でも巨額)が増大したとしても、 「日本国内で、雇用が創出される」 とは限らないわけです。無論、外国から流入した所得(要するに、経常収支の中の所得収支の黒字)が国内の消費、投資に向かえば、 国民の雇用が創出されます。とはいえ、そうなるかどうかは誰にも分かりません。 いわゆる、 「トリクルダウンが成立するか、否か」 の問題ですが、答えは「成立するかどうか、誰にも分からない」です。ここ二十年のアメリカの状況を見ると、トリクルダウンは単なる 「仮説」に過ぎず、格差拡大を引き起こすだけに終わっています。 念のため書いておきますが、わたくしは日本の左派(堤未果氏や荻上チキ氏等)の皆様のように、 「格差拡大は許せない! 政府はもっと貧困層に所得を分配せよ!」 といった、社会保障政策による格差縮小政策を主張したいわけではありません。単に、政府の所得移転系(生活保護とか)ではなく、 「雇用創出」により国民経済全体の成長を目指すべき、と言いたいだけです。別に、公共投資に限らず、投資減税や雇用減税のさらなる 拡大でもOKです。 さて、GNIについて正しく理解すると、 「GNIが国民一人当たり150万円増えても、国民の雇用は全く創出されず、失業率は高まり、マジョリティの労働者の所得が減少している」 というケースが実現しうることに気がつくでしょう。 もちろん、GNIを軽視しろ、などと言っているわけではありません。我が国は世界最大の対外純資産国である以上、GNIを重視するのは当たり前です。 それはそれとして、現在の日本に必要な政策は、 「国民一人一人が働くことにより、それぞれが所得を増やしていく政策でしょ?」 と、言いたいだけです。
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