- 古文・漢文を教える
49 :名無氏物語[]:2011/04/10(日) 19:37:20.85 ID:Pkv/AO/k - 2ちゃんにも古典が影響を与えてるとか。
さはれ、聞こしめせ、>>1こそ。題目とさしたるかかはりなきことなれど。 きのふ、つれづれなるままに日暮らし算盤に向かひて高札に落書するにも飽いたれば、 近うある大庭にぞ参りし。 大庭にぞ。 さるは、人のあまたはべりて、つゆ歩まれず。 よく見れば立てかけありて、桜まつりなど書きたり。 をこなりとぞ。しれものなりとぞ。 わ主ら、花見如きで年頃来ざりつる大庭など、な来そ。 さて聞けば、この枝かの枝散りにけり、いま一二日とく来たらましかば、とぞ。 かたはらいたきこと限りなし。 よろづにも、始め終わりこそをかしけれ。 咲きぬべき梢、散り萎れた庭などこそ見所多けれ。 嫗童べは黙れよかし。 やがて静まりぬれば、隣なるやから、曇りて月の見えざりける、とかや。 また腹ふくるる心地ぞする。 さかしら顔にて、何の月ぞ。 わ主まことに月を見まほしきかと、問ひ詰めばや。 半刻ばかりひざの上に石を抱かせて問い詰めばや。 花はさかりに、月は隈なきのみ見るものかは。 遠き雲居を思ひやり、雨に向かひて月を恋ひ、春の行方しらぬこそ心ありとはいふめれ。 花見通の我に言はすれば、花見通の間にていといまめかしかるわざは、桜の木登り、これなり。 木登りてふは、めくるめき高きところにあらむ程は、をのづから恐るれば、あやまたず。 降りむ程、軒ばかりになりたれば、なほざりの心いで来て、なかなかにあやまち仕る。 これ聖人の戒めにかなへり。 されど一足違えへば検非違使にからめらるてふ恐れもあり。両刃の剣、仁和寺の鼎ぞかし。 されば、わ主ら心なき者は、岩清水まで徒歩よりまゐりて、極楽・高良でも拝みたれよ、てふことなり。
|
|