- 尖がる心【<剣鉈について語れ=】非服従の魂3
690 :名前なカッター(ノ∀`)[sage]:2014/11/19(水) 18:14:08.34 ID:0AB1038v - 今度は鹿が獲れた
猪を仕留める際は常に相手は攻撃を仕掛けてくるので必死になって攻めるが、 攻撃の武器を持たない雌鹿は一生懸命に逃げようとするので、これを殺すのはやはり心が痛む。 しかし、鹿が増えすぎた事による山村の被害は甚大であり、場所によっては山の風景すら変えてしまった。 人が狼を絶滅したのだから人が狼にならなければ、天敵を持たない草食・雑食の大型獣が繁殖し、自然のバランスが崩れるのだ。 鹿に恨みは無いが鹿に生まれた定めを恨めと、構えた槍を首に目がけて突き立てる。 雌鹿と言えどもはや逃げる術は無いと知って刃向かってくるが、武器を持った猟師の敵では無い、 ゴメンゴメン、早く死んで楽になってくれと呼びかけては更に槍を振った。 残酷だが、人は何かを殺して自らが生き残っているのであり、相手を殺す事を直接手に感じ、 自らの行いに苦しむと言う事は大切だと自分を納得させる。 剣鉈で止めをさされ、首からおびただしい血を流して横たわる雌鹿に「ショーブ」の叫びを上げる気は起らない。 鹿の冥福と、獲物を得た感謝を山の神に祈った。
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