- 体験した怖い話 作り話を語り合うスレ
420 :名無し百物語[]:2024/03/01(金) 19:23:08.58 ID:W1+Z/MQQ - 石じじいの話です。
腐らない死体を作る技術があったそうです。 これは日本の話です。 現在では、そのような技術もあると思うのですが、戦後すぐの話です。 その死体防腐処理は、ある農家で行われていたそうです。 つまり、私的な活動ですね。 農家の納屋のような建物が作業所でしたが、窓がまったくありませんでした。 水道と電気は来ていてプロパンガス(?)が建物の外部に備えられていたそうです。 死んですぐの死体を運び込んで処理していました。 この処理は頻繁に行われることはなかったそうです。 なぜなら、死体の防腐処理を頼む人は非常に少なかったのです。 それはそうでしょう。 そのような行為は、死体損壊の罪になるのではないか? 処理後に埋葬もされないのであれば、それも埋葬に関する法律にふれるでしょう。 それでも、処理をすることはあったそうですから、それに司直の手は伸びなかったのでしょうか? この処理技術を持つ人物、女性だったそうですが、によると: この処理のためには特殊な薬剤が必要であり、それは、ある研究室●でしか作れない。 ●それは、国の機関なのか私設のものなのか?私のメモには書かれていませんでした。 しかし、その研究室は空襲で研究者とともに消失したので、もう生産できないのだ。 だから、この薬剤を使い切るとこの処理はできなくなる。 日本ではできなくなるが、その生産技術と施設が残っている国●があるので、そこでは可能だろう。 私の技術も、誰にも伝えられないで絶えてしまうだろう。 ●どこの国でしょうね? じじいは、その防腐処理施設の中を見たそうですが、それについては私には話してくれませんでした。 忘れてしまったのか?設備を見ても理解できなかったのか?内容を話すことがためらわれたのか? もちろん、その所在地も教えてくれませんでした。 その女性が、どのような経緯で、どこでその技術を習得したのか:もメモにはありません。 と、ここまで書いてきて、メモをもう一度探ってみると、べつのところに: 「その女性は、戦前に移民として米国に居住しており、そこで習った」ということが書かれていました。 「もともとは、アフリカかインドで行われていた技術だ」とも。 やっぱり秘術と言えばアフリカやインドなのでしょうか? 「死んだもんを腐らんようにしても役にたたんやろうがのう。生きとる間に性根が腐っとるもんもおるけん、そがいなひとらを防腐処理したほうがええんやないかのう。」 じじい、うまいこと言ったつもりだったのでしょうか。
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