トップページ > 創作怪談 > 2024年02月02日 > b6RfZQIR

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413 :名無し百物語[]:2024/02/02(金) 22:10:06.47 ID:b6RfZQIR
石じじいの話です。

これは、ちょっと怪しい話です。

じじいは、「地底王国の地図」を見せてもらったことがあったそうです。
ち・て・い・お・う・こ・く?
その地図は、満州を旅した時に満州国軍の朝鮮人将校が見せてくれたのだとか。
夜、その将校は、自分の部屋に鍵をかけて、窓を全部閉めて、部屋の明かりを消して机のスタンドだけをつけて、金庫から革製の地図ケースを取り出しました。
ケースから、取り出したのは、9つのシートに別れた大きな地図でした。
その地図には等高線が描かれていて、町の位置や市街地の形、道路、土地利用区分などが描きこまれていたそうです。
かなり詳細な地図でした。地形や町の大きさの表現からすると100万分の1程度の縮尺のようだったと。
「地底王国」には、自然の川は流れておらず、また湖のような大きな陸水もなかったそうです。当然、海もありません。
じじいは、その王国について色々とたずねたところ、極秘事項も多いようでしたが(当たり前でしょう)、教えてもらえた情報もあったそうです。
・そこの住民は、青色人種である(?)
・王は世襲だが、その血統が絶えると地上から候補者を何人か連れてきて、ある方法で選ぶのだ(??)
・産業は、農業と鉱産資源の採掘と地上世界との交易である。また、科学技術も発展している(???):確かに地図には農耕地が広がり、整然とした道路や運河網が描かれていたそうです。
・太陽は存在しないが、国の天井(?)が輝くので、その光で生活ができるし農耕も可能だ(????)
・王国への出入り口は、世界に3ヶ所ある。1つは南極だ。これは常識的ですね。もう1つはアフリカ南部。ほうほう。そして3つめはシベリアだ(?????)

まだ、いくつか情報が、私のノートに書き残されているのですが、ここまで書き写してきてアホらしくなってきたのでやめます。

じじいは、その地図をどうやって入手したのかをたずねましたが、将校は薄ら笑いを浮かべて、「それを知ったら地底に行くことになるぞ。」と低い声で言ったそうです。
じじいは、戦後、日本に帰ってきて石探しをはじめた時に、その地図のことを思い出して、あの時に「地底に行く」ことができたのなら、行ったらよかったかもしれん:と思ったそうです。
まあ、「地底」といっても「王国」に連れて行ってもらったかどうかはわかりませんが。帰ってこれなかったでしょうしね。

なぜ、このような話を書いたかというと、じじい箱を漁っていたら、こんなことが印刷してある地図が出てきたからです。
地図の画像は、ちょっと怖くてあげることができません。
https://i.imgur.com/ig6Ayt1.jpeg


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