- 体験した怖い話 作り話を語り合うスレ
370 :名無し百物語[]:2023/11/09(木) 22:50:37.09 ID:vrfY2Ikd - 石じじいの話です。
石探しのために東北地方を旅した時に聞いた話のようです。 昔の猟師は、山で「夜興引」という待ち伏せ猟を行っていました。 そのときには、犬を連れていきます。 冬の猟は、毛皮を取るのが目的で、クマ、ムササビ、テン、イタチ、カモシカなどを狩ったそうです。 彼らは、小屋掛けをして何日が山にこもって猟をして、手持ちの食料がなくなると帰ってきました。 山に入って出てくるまでを「一夜」といって、その間の獲物を「一夜の猟」といったのだそうです。 ある時、猟師が山にはいったのですが、食料が尽きたと思われても、なかなか帰ってこない。 犬も帰ってきません。 これは何かあったのだろうということで、みんなで山に探しに行きました。 小屋掛けしたあとを見つけましたが、そこに猟師はいませんでした。 あたりを探すと、その猟師の服だけが残っていたそうです。 帽子から足袋、脚絆、わらじまで残っていました。 衣服はきちんとたたまれて、そのそばに足袋などがそろえておいてありました。 猟銃や弾丸は残っていなかったそうです。 裸になって銃だけ持って、さらに山奥に猟にいったのか? それは、ありえないでしょう。 さらに山奥や周辺を探したそうですが、見つかりませんでした。 その後、その猟師は完全に行方不明になったそうです。
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