- 体験した怖い話 作り話を語り合うスレ
333 :名無し百物語[]:2023/09/28(木) 20:58:46.91 ID:x+eccCFp - 石じじいの話です。
石じじいは朝鮮に住んでいた時にロシア人と知り合いました。以前のお話でも、その人物のことが出てきたと思います。 当時、そのロシア人は朝鮮と満州で広く商売をしていました。 彼は、ロシア帝政時代のオデッサで生まれて、コーカサス、中央アジア、シベリアと流れ歩き、モンゴル・満州をへて朝鮮に流れ着いたと話していたそうです。 商売に成功していて富裕であり非常に理知的でした。 大学で教育を受けたわけではなかったようですが、軍隊にいたことがあったということでした。 彼は、朝鮮語をよく話したので、いろいろな話を聞けました。また、何人かのロシア人を丁稚として使っていたので、彼らからも興味深い話が聞けたそうです。 彼は、フランス語に堪能で英語もできたようです。 これは、じじいにはわからなかったのですが、知り合いの日本人の医科学生がそう教えてくれたそうです。その医科学生は、そのロシア人からドイツ語やフランス語を学んでいたということです。 そのロシア人は、ゆくゆくは米国へ移住するつもりだ、と話していたそうです。 彼や他のロシア人から聞いた話を、じじいは私に話してくれました。 それらのうち、いくつかを紹介しましょう。
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334 :名無し百物語[]:2023/09/28(木) 20:59:20.21 ID:x+eccCFp - 石じじいの話です。
朝鮮にいた時に知り合ったロシア人から聞いた話だそうです。 1. 叫び声をあげるトンネルがあったそうです。場所は不明です。 石灰岩の山をくり抜いたトンネルがありました。鉄道も通っている大きなものでした。 そこを通ると、女性の叫び声が聞こえたそうです。 大きな叫び声がトンネル内に響き渡るのです。 列車にのって通過しても歩いて通っても聞こえるのです。 歩いて通る現地の人たちは非常に恐れていました。 そのトンネルは近くの町への近道だったので、利用する人は多かったのです。 現地の人が言うには: トンネルの近くの家で火事になり、火だるまになった少女がここまで逃げてきてトンネル内で絶命した。 その時から、叫び声が聞こえるようになったのだそうです。 少女の家族は火事で全員死んで、村の墓地に埋葬されていました。 2. コーカサス地方のカルスト地域にできた洞窟の内部に死体が詰まっていたことがあったそうです。 数キロにもわたる深く長い洞窟でしたが、その中に死体がぎっしりとつまっていました。 その洞窟の入り口から数十メートルのところに死体がたくさん積み上がっていたのを現地の人たちが見つけて、この現象が知られるようになりました。 死体は、老若男女のものであり、さまざまな時代の服を着ていました。その衣装や顔貌から民族も多様だと考えられました。 地元の人々と軍隊が死体を運び出したのですが、どんどん出てくる。 洞窟の深い部分になるほど古い状態の死体があったそうです。 洞窟内は冷たく、暗く、アルカリ性の状態だったので死体の保存状態も悪くはありませんでした。白骨化しているものもありましたが、脂漏化しているものも多かった。 現地や周辺の地域では、それほど多くの行方不明事件もなく、その死体の人々を知っている人もいませんでした。 所持品は、あるにはありましたが、銀の十字架や拳銃などで、身元を明らかにするものではありませんでした。 あまり捜査もされないで死体は近くの森に埋葬され、洞窟の入り口はベトンで埋められたそうです。 注:以前、朝鮮の海岸の干潟で人の骨がたくさん散らばっていた、という話がありました。似た現象です。
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335 :名無し百物語[]:2023/09/28(木) 21:00:12.59 ID:x+eccCFp - 石じじいの話です。
ロジア人から聞いた話のつづき。 起こった場所は不明です。 3.死後、死体が急速に変化することがあったそうです。 見ている間に死体が変化するのです。 死後硬直のような現象ではなく、かなり目立つ変化でした。 まず、皮膚が変色する。灰色がかってくる。 芳香を発し始める。心地よい香りであり腐敗臭ではない。 身長が伸びることがある。 男女の性別がわからないような顔つき、体つきになる。 筋肉が発達しはじめる。 痩せるということはない。 このままでは死体が動き出すのではないかと不安になって埋葬を急ぎ、変化の最後まで見届ける人はいなかったそうです。 火葬する場合もありました。 死後、半日〜一日たっても死後硬直が起きませんでした。 その村のある地域でのみ発生する現象だったそうです。 4. アラル海に幽霊船が出没したそうです。 ロシア革命以前は、アラル海にも海水は豊富にあり漁業が行われていました。 漁船が、大きな木造帆船に出会うことがあったそうです。 古い船でしたが作りはしっかりしていて、帆もボロボロというわけではありませんでした。 漁民が乗りうつってみても乗員はいない。 航海日誌はありませんでしたが、食器や各種道具、器具などは残されていました。 まるでメアリー・セレスト号のようです。 頻繁に目撃されるわけではありませんでしたが、遭遇したときには、漁民たちは船にのりうつって食器などを持ち帰っていたようです。 近くの町や漁村には、そのような船が造船された記録も進水した記録もありませんでした。 漁船は動力船ではなかったので、その船を自分たちの漁村に曳航することはできませんでした。 まあ、漁村の港の水深は非常に浅いので入港させることはできなかったのですが。 ある時、いつものように船に乗り移って、自分たちの小舟で持ち帰ることのできるような金めの品物を物色していると、船体がブルブルと震えだしたそうです。 漁民たちはびっくりして甲板に飛び出ましたが、船は沈みはじめていたそうです。 船から逃げ出して遠くから見ていると、その船は静かに水面下に没しました。 その帆船は、マストの先まで沈んでしまったのですが、その海域は水深が浅く、そのようなことは起こり得ない場所だったそうです。
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