- 体験した怖い話 作り話を語り合うスレ
287 :名無し百物語[]:2023/09/05(火) 22:57:52.24 ID:o1lsfBUP - 留守にした部屋で起こった怪現象といえば・・・。
オレの友人は、大学生の時、夏休みに家事を手伝うために長めの帰省をした。 休みも終わりに近づき、夜行バスで早朝、自分の部屋に帰ってくると、部屋に異変が。 部屋がケモノ臭い。 床に砂粒が散らばっている。 トンボやチョウの死体があちこちに落ちている。 リビングの座机の上に、一枚の紙が広げられていた。 その紙には奇妙な文字の羅列が。 こっくりさんの紙だ。 なにか飲み物をと冷蔵庫をあけたら、入れていた缶ビールが無くなっていて、かわりにヤクルトが入っていた。飲みかけのジュースもある。 それに、ウェディングドレスを着たxカちゃんが横たわっていた。よく冷えている。 冷凍庫を開けると、なかにカエルの凍結死体があった。 部屋をしらべると、本棚に見覚えのない本がいくつかあった。 「ホラーM」「ほんとうは怖い夏休み」「地獄少女」 トイレに入ると、吐瀉物が便器にこびりついている。 寝室の壁には、魔法陣のような大きな幾何学模様がクレヨンで描かれていた。 壁に画鋲がたくさんうたれていて、そこから綿のはらわたが飛び出たクマのぬいぐるみが首吊りをしていた。古い日本人形の首もぶら下がっていた。長い髪をたらしていて、おそらく古い雛人形のものだろう。 彼は、これらをゴミ袋に叩き込み掃除をした。 片付けがひと段落したときには、もう午後になっていた。 夜行バスでよく眠れなかった彼は、部屋でウトウトし始めた。
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288 :名無し百物語[]:2023/09/05(火) 22:58:28.24 ID:o1lsfBUP - >>287
眠ってしまっていた彼は、しばらくたって物音で目をさました。 押入れの中から、ふすまをかきむしるようなガリガリという音がする。 そうかと思うと、窓ガラスがゆっくりと開き、小さな影がカーテンの向こうでゆらめいた。 キャキャキャ、という甲高い、しかし押し殺したような笑い声がする。 金縛りかと思ったが体は動く。 彼は、勇気をふりしぼって「だれだーっ!」と叫んだ。 ギヤヤー、と部屋中に響きわたる叫び声。 カーテンがぐらぐらと揺れて、ばさりと落ちた。 グェェと叫びながら、うごめくカーテン。
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289 :名無し百物語[]:2023/09/05(火) 22:59:27.25 ID:o1lsfBUP - >>288
留守の間、窓の鍵をかけ忘れた彼の部屋を、女子小学生数名が、「秘密基地」にしていたのだ。 トイレの吐瀉物は、冷蔵庫の中のビールを飲んで酔っ払って吐いたのだという。 親に言いつけることはせず、彼女たちに私物を持ち帰らせて、この怪奇事件は終わった。 忘れてはいけない。押入れの中からは、野良の子犬が出てきた。 その野良子犬は、のちに彼女たちの学校?で、あるいは町内会?で、里親が見つかったとのこと。 それからも、彼女たちは彼の部屋にたびたび遊びに来て、困ったそうだ。 そうそう。秘密基地で、彼女たちはクーラーをがんがんにきかせてテレビを見ていたそうだ。 デスクトップPCも起動させており、ネットで遊んでいたらしい。 検索履歴、サイト訪問履歴を見た彼は、その内容に恐怖したという。
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