トップページ > 創作怪談 > 2023年05月25日 > WzUHVu2d

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名無し百物語
体験した怖い話 作り話を語り合うスレ

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体験した怖い話 作り話を語り合うスレ
218 :名無し百物語[sage]:2023/05/25(木) 17:42:31.57 ID:WzUHVu2d
エレベーターは怖いな
こんなこともあった。
夜仕事からかえってきてエレベーターのボタンを押した。
扉が開いた。正面の鏡に、
「ルパン参上!」と書いた紙が貼ってあった。スーパーのチラシのウラである。
けっこう達筆だった。
しゃくにさわったので、下の余白に、「まてーっ ルパン!」と書いておいた
次の日、エレベーターに乗ると、鏡のところに、
「ぜんねんだったな、銭形のとっつぁ〜ん」と書かれた紙が。スーパーのチラシのウラである。
ムカっときたので、下の余白に、「たいへんなのものを見つけてしまったw」と書いた。
次の日、鏡のところに、
「また、つまらぬものをきってしまった」と。
負けられん!と思って、下の余白に、「命乞いをしろ!」と書いた。もう、ルパンではない。
次の日、鏡のところに、
「バルス!」と。
ちくしょう!まけるものか!「40秒でしたくしな!」
次の日、
「見ろ、ひとがゴミのようだw」と。
くそう!「だまれ!小僧!」
次の日、エレベーターの横と玄関の掲示板に、
「最近、エレベータの中で張り紙をして会話をしている人がいます。エレベーターは共用の場所ですので、そのようなことはやめてください。」
よく見ると、その警告の貼り紙の余白に小さく、
「読める!読めるぞ!」と書いてあった。
体験した怖い話 作り話を語り合うスレ
219 :名無し百物語[]:2023/05/25(木) 18:08:27.43 ID:WzUHVu2d
エレベーターは怖いな
こんなこともあった。
夜、仕事からかえってくると、エレベーターのなかは真っ暗だった。
さすがに、こんなおそくに使う人はいないか。
ボタンを押すと点滅しながら明かりがついて、扉が開く。
その瞬間、中から、なにか小さなものが飛び出してきて、オレに飛びついてきた。
「うぉっ!」とのけぞるオレ。
そこには、オレの脚にじゃれつく犬が。
よくわからない雑種犬だ。柴犬とコーギーが混じったような感じだ。
無理に引きはがしても、オレのまわりを走り回る。
このまま放ってはおけないので、このシバーギーを連れて部屋に戻った。
腹をすかしていたらしく、飯にかつおぶしをかけてやったら、ガツガツと食べた。
メシ食べ終わると、すぐに眠りやがった。俺の上着の上で。
次の日、休みだったので、こいつをバックパックに入れてドッグフードやトイレ用具なんかを買いに行った。
部屋に置いてはいけない。
返ってきて玄関のメールボックスをチェックすると、一枚の紙きれが入っていた。
「ミサトちゃん(仮名)をかわいがってやってください。毎日、散歩につれていってあげてください。好物は、煮たブタの肝臓です。おねがいします。」と・・・。
おいおい、このマンションはペット禁止だ!
それより、どうして、オレがこの犬を拾ったことを知ったんだ!
どうしようもなくなったオレは、1ヶ月ほどこっそりと飼った。
逃亡を続ける指名手配犯の気持ちが少しわかったような気がした。
よし。どうも、昼間、オレの留守中には吠えないようだ。苦情も来ない。
真夜中の散歩が日課になった。
連休に、ミサトを自宅に連れていって、そこで飼ってもらうことにした。
今は、おふくろが「ジョン」と名付けてかわいがっている。
メスだ!メス!


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