- 体験した怖い話 作り話を語り合うスレ
212 :名無し百物語[sage]:2023/05/02(火) 21:39:14.32 ID:niCC4oXA - 石じじいの話です。
話を3つ。 「呪術」を学んで、それを習得した人がいたそうです。その人は、べつに怪しい拝み屋のような者ではなく、普通の人でした。 彼が、その術を使ってはじめて呪殺したのは「鳩」だったそうです。 彼が、その後、呪術をどのように使ったのかは、私の聞き取りノートにはありません。じじいは話してくれなかったのか、あるいは私が忘れてしまったのか。 夜中にじじいが歩いていると、雷がなり始めました。付近に灯りは無く真っ暗でしたが、雷が光った時にはまわりの風景が青白く見渡せました。 そうこうしているうちに強い雨が降ってきたのですが、稲妻が走った時に、じじいの前から一人の女性が歩いて来るのが見えました。 その女性は黒いこうもり傘をさして、灯りを持っていなかったので、近くに来るまで気がつきませんでした。 その女性は、じじいに駅への道を尋ねてきました。 ずいぶん距離があったのですが、じじいは、その道順を教えました。 教えている時に、稲妻が走りました。 その光で見た女性は裸足だったそうです。 「今から歩いていっても最終の汽車にはまにあわんで」 「いいのです。人と会うのですから。」 じじいが石探しのために山歩きをしている時に、ある集落に行き当たりました。そこの一軒の庭で、数人の子供が泣き騒いでいました。 彼らは、興奮して、まわりの大人たちに叫んでいました。 「鳥が人間の頭を咥えてきた!」 えっ?と思って、じじいはそこに近づきました。 そこには、肉片が落ちていて、血が少し地面についていました。 その肉片は、人間の耳たぶであり、また、眼球と毛髪だったそうです。 どう見てもつくりものではない。 皆それをこわごわと見ていました。 血は、すでに乾いて、肉片にはアリがたくさんたかっていたそうです。
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