トップページ > 創作怪談 > 2022年07月25日 > 5SL/MYLb

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名無し百物語
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155 :名無し百物語[sage]:2022/07/25(月) 20:34:59.39 ID:5SL/MYLb
石じじいの話です。

じじいの村は海の近くではありませんでしたが、漁師の友人が何人もいました。
その友人のひとりがじじいに話してくれた、大昔の物語だそうです。
その友人の祖父の時代に、対岸の九州に砂利かセメントを運んでいた船が遭難し、友人の村の近くの海岸付近に漂着したそうです。
船には5人乗り組んでいましたが、全員死んでいたと。
冬だったので、おそらく強い海風に遭い低体温症で死んだのだろうということでした。
船室などない船でした。
長いロープに、数珠つなぎに船員が結びつけられていました。
一番はしに、船長であろう40歳ぐらいの男性が繋がれていたと。
自分で縛ったのだろうということでした。
船長の隣には、15歳くらいの男の子が結びつけられていました。
彼だけ、ゴム引きの雨合羽にくるまれて縛られていました。
おそらく、ロープの端の者から順々に死んでいって、遺体がその順番に縛られていったのでは、ということでした。
男の子を皆で守り、順々に船員が死に、男の子が死に、最後に船長が死んだ、と。
船長は、お金や大事な書類を胴巻きに入れて、その上から短いロープで胴体を縛っていたそうです。
それらが失われることを恐れたのでしょう。
それで、身元がすぐに分かりました。そのお金で、死んだ者たちの家族へ弔慰金を支払うことができました。
船に体を縛りつけてしまうと、沈没した時に一緒に沈んでしまい、死体は上がらず「行方不明者」となってしまいます。
そのため、全員の遺体が離れないように、全員の体だけをロープで互いに結びつけたのだろうと思われました。
「死んだんやったら家族のものは納得できるが、行方不明のまんまなら、いつまでも待つけんね。そのほうが、かえって辛いもんかもしれん。そがいなことにならんように皆のからだを縛るようなことしたんやろうかの。」
各地の漁村には、漁から帰らず行方不明となってしまった人が少なからずいたそうです。


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