- 学生の時に体験した気味悪い話を聞いてほしい
22 :名無し百物語[sage]:2022/06/20(月) 03:37:47.23 ID:uLuGKbGD - つづき
一瞬気を抜いて、あぁーと言う叫び声ともに動いたら起きられた。隣の部屋を覗くと人の気配などなく当然誰もいない。 部屋の中に陽が差し込み明るいのは最初から解っていたが、いったい今はいつなのだろうと時計を見ると10時半頃だった。 そしてしばらくしてまた同じ現象が起きた。やはり部屋の中は明るく彼女はとうに働きに出ている。同じように身体は硬直して動かない。見えない隣の部屋からはザワザワと人の気配がする。 しかし、金縛りの解き方はすでに知っているので慌てる事なく対処出来た。解きけるとやはり部屋の中はシーンとして気配もない。 何故こんな事が起きたかを考えた。その時は自分も一人暮らしでベットに寝ていた。彼女の部屋の畳に煎餅布団で寝ていた為に起きたのではないか、と。 しかしその後何十年と生きて来たが、金縛りに会った事は一度もない。相変わらず自分はベットに寝ているが、旅行もよく行くし会社の研修所に泊まった時なども布団で寝る事はある。それでも金縛りにあった事はない。彼女のそのアパートでのみ2回程体験しただけだ。 だからと言ってそのアパートが不気味だとか怖いと思った事は不思議となかった。その後も彼女は普通に住んでいたし自分もよく転がりこんでいた。単に霊感がないだけかも知れないが。
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