- 意味がわかると怖いコピペ
14 :名無し百物語[sage]:2014/07/17(木) 01:21:55.62 ID:bw6W1czc - ある朝、僕がなにか気がかりな夢から目をさますと、
自分が寝床の中で一人の可愛い女の人に変っているのを発見した。 母さんが騒いだので、僕はブカブカになった服に着替えて家を出た。 家から出るのは2年ぶりで不安があったけれど仕方ないと思った。 通りすがりの人達から一瞥されながら当て所なく僕は歩いた。 やがて、ある男に「そらちゃん」と呼び止められた。 しかし、僕は人と話すのが怖いので逃げるように立ち去った。 その後も、すれ違う男達にそらちゃんと呼ばれた。 おそらく、この躯は「そら」と呼ばれる人のものだろうと思った。 歩き疲れたので、公園のベンチにへたり込んだ。 そして、今朝見た気がかりな夢を思い出した。 東京タワー、展望台、そして空を見上げる女の人。 咄嗟に僕は、そこに行かなければと思い東京タワーへと向かった。 人気の少ない展望台に着くと夢で見た光景と同じだった。 一つ違うことは空を見上げていたのは女ではなく僕だった。 僕の躯の人は僕に気づくと、なんとも言えない困った表情をした。 でも、その後、少し微笑んだ。 僕の躯の人の話を聞くと、色々と辛いことがあって逃げたい、 誰でもいいから誰かに変わりたいと願って眠りから覚めた今朝、 僕の躯に変わっていたらしい。 僕は、可愛い顔の女の人と僕の躯が入れ替わったことを理解した。 そして、神様は可愛い女の人の願い事は叶えるんだなと僕は思った。 もう何年も薄暗い部屋に閉じこもり、カーテンの隙間から空を見上げては、 青い空になりたいという僕の願いは叶えてくれないのに。
|
|