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なまえを挿れて。
独身貴族の叔父 [無断転載禁止]©bbspink.com

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独身貴族の叔父 [無断転載禁止]©bbspink.com
21 :なまえを挿れて。[sage]:2016/12/08(木) 09:00:38.47 ID:1EYHAmLS0
母親の仕事は主には帳簿付けだったようで、そのメインは給与計算だったらしく、締めの日の前には決まって残業になっ
た。
そんな時は叔父が俺たち姉弟を外食に連れて行ってくれたり、うちに来てカレーなどを作ってくれることもあった。
終わりの時間は計算されていて、エスティマで母を迎えに行くタイミングになっていた。
あらかじめ母のために俺と姉ちゃんで示し合わせて助手席を空けておいたが、今思い浮かべても母親と叔父がまともに
顔を合わせるのは、その時ぐらいだったように思う。
席空けで叔父と母親の接近を煽ったつもりは俺には毛頭なかったが、姉はどうだったか…。
もちろん俺としては母親と叔父が昔付き合っていたとかいう冗談なのかどうかすら微妙な話を姉から聞かされる前のこと。
年の瀬だったとぼんやり記憶しているが母方の親類という人から電話があって、姉から取り次がれたのだが、結局俺は
相手が誰だか知らずじまいで、その女の人の言うには、母と叔父が再婚すると思うか?という内容で、俺はないと思うと
即答した。姉も同じ質問をされただろうから答えを確認しようと思った時には、すでに風呂に入られた後で、逆に好都合
かとも思った(母親に聞かれないという点で)が「もう、エッチな弟ね」みたいな感じに追い返され、ひょっとしたらはぐらかさ
れたのかもしれないが、その時はそこまで深く考えなかった。
応接室のソファセットに関してはすでにちょっと書いたが、俺が学校から帰ってきた時に叔父が来ていて、たいていはその
単ソファに座っていたのだが、ある時などは玄関で脱いだ靴まで持ち込んで、おそらく俺を驚かせようと思ったのだろうが、
それをせずにそっと帰ってしまい、ドアが閉まる音で気付いて飛び上がるほど驚いたこともあった。
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22 :なまえを挿れて。[sage]:2016/12/08(木) 09:34:26.59 ID:1EYHAmLS0
なぜこんな配置にしたのか?と思わぬでもなかったが引きドアを開けて入って、ほんの1メートル50ほどの場所に単ソファ
が置いてあって、当然のことながらそれは背を向けているのだが、俺にとっては邪魔でしようがなかった。
奥側の角に大きなテレビ(確か叔父が買ってくれた)があって、それを見るためとも思ったが、それならドアのない対角線の
ポイントに単ソファを置いたほうが掃除機をかける時にも好都合だろうしと俺はいつも考えていたし、俺が使う場合はテレ
ビのすぐそばのロングソファの隅で肘置きから足を投げ出して背中の部分に、その部屋にありったけのクッションを集め
て不安定ながら寄せて使っていたのだが、そのクッションは姉がいつも小言もなく片付けてくれていたのがちょっとした不
思議でもあった。
叔父がうちの合鍵を持っていることについては、当時少しも不審には思わなかった。それは母親と叔父だけになる時間が
ありえないってのが一番にあって、ということは少なからず母親と叔父の仲に関して思うところがあったということになって
しまうが、歳の近い‘独身の’男女なのだから、絶対何もないとは誰も言えないとも思え、母方の親戚に嘘を言ったつもり
がないのは、家の中に限っては二人が‘密会’することなど物理的にも不可能だと思えたからだ。
ロングソファに不釣合いなクッション類がなぜそんなに大量にあったかというと‘忍び込んだ’叔父がロングソファで仮眠を
することがあったからで、それは俺が玄関に叔父の靴を見付けて姿を探してみたところ、たいていの場合はクッションを寄
せ集めて彼が眠っていたからにほかならない。(会社経営ってのも大変だ…)
そうか、叔父が使いっぱなしにすることがあったから俺の場合を分けることなく姉は片付けてくれていたわけだ。
俺だけでなく姉にとっても叔父は恩人だという視点に欠けていたか…。
見た目はほぼ同じでも父親を敬遠する年頃だろうから親の恩は無償の義務であるが双子の弟となれば有償?の善意だ。
だがこんなことを書いていると、どこが独身貴族なんだよという話になるか…叔父をそう評したのは母で、滅多に叔父のこ
とを語ることがなかったので妙に頭に残る結果となった。
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23 :なまえを挿れて。[sage]:2016/12/08(木) 14:02:55.36 ID:1EYHAmLS0
「あの人はお父さんとは違うのよ」そういうしみじみとした流れだったと思うが、穿った見方をすれば母が父を取るか叔父を
取るかって瞬間がもしや遠い過去にあったのでは?とも受け取れるが、それは、この(俺の)段階では想像が飛躍しすぎて
いるかもしれない。
どちらかというと母は叔父を避けていたように思えた。それは父がこの世を去る前からもうっすら感じていたことで、俺にア
ニメ『タッチ』の影響が皆無とは言えないが、双子って微妙な部分があるな、とは一般論として思うとして、その双子と異性
として絡む立場からしてもそうなのか、と考える例は、アニメをわざわざ引き合いに出さねばならないほどに縁遠いものだっ
た。
元から正月を盛大に…という家風(?)ではなかったから、普段よりちょっと豪勢なだけの食事を揃えた食卓にこの年も違和
感はなかった。
姉からポストを見て来いと命じられて出たらエレベーターホールで、まさに目的の年賀状の束を持った叔父と遭遇した。
「やぁ、新年おめでとう」後にも先にもこの一回だけその日の叔父は「おめでとう」と言った。
叔父が正月に我が家に入り浸るのは、父が家を建てる前からの恒例行事だった。
俺と姉にとっては、いちばん高額な年玉をもらえる行事なのだから歓迎せぬわけがなかった。
「喪中欠礼と住所変更の案内は兼ねて出したんだよね?それでもこんなに来るんだ…兄さん慕われてるな」
叔父がそう言った時にはもう玄関ドアの前だった。
数少ない叔父と母親の対面シーン、叔父は「あ、ども…」とだけ言ったように覚えている。
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24 :なまえを挿れて。[sage]:2016/12/08(木) 14:13:35.70 ID:1EYHAmLS0
姉は意図的に玄関にまで来て出迎えなかったようで、叔父に、
「とうとう受験だね。○○は中学受験してないんだっけ?」と問われ、
「男の子の●●(俺のこと)だって私立受けてないじゃないですかぁ」と返し、何だろ、ちょっとこのやりとりには違和感があって、
あらかじめ打ち合わせてネタを繰った?というのか、独特の白々しさを感じ、そのせいでよく覚えている。
俺は姉ちゃんも大学まで行かせてもらえるのかな?などとぼんやり考えていたが無邪気に年玉を楽しみにしてる体を演じ、そ
のことは口にしなかった。
この違和感の根源は、先にも少し触れたが、姉が父にはそっけないのに叔父には妙にべったりってことに行き着く。
姉はもう15で体だって弟が言うのは変だが、それなりに大人に近づいてきていて、それが余計に際立たせる要因だと思えた。
父が死んだことで代用といったらいろんな意味でいろんな方面に失礼だが、より以上に叔父の中に父親的なるものを求めて
いるというのは自分を納得させるための理屈だとも思えたが、俗に娘は父親に似た男性を求めると言うが、それにはちょっ
と変則が過ぎて俺には少し薄気味悪くさえあった。
俺の僻みなのかもしれないが「受験のあとはすぐに一周忌だろ」と心の中で毒づいてもいた。
薄着をする去年の夏のことだったが、それ胸当たってるだろ、とちょっと行き過ぎたスキンシップを諌めたい瞬間もあって、今
年そんなことがあったら今度こそ後で指摘してやろう、とも思ったが、思えば思うほど自分の存在がちっちゃいなと思え、ある
種諸刃の剣のようにも思えた。だがこんな台詞を俺が吐くことは永遠にないと思われる事件は、それから半年もせぬうちに起
きた。
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25 :なまえを挿れて。[sage]:2016/12/08(木) 14:14:57.26 ID:1EYHAmLS0
やっとここまで・・・・・


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