- 出口クリスタ
382 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2019/05/08(水) 19:09:16.39 ID:BTR9VKOr - 高校を卒業してから、初めての寮生活などで環境が大きく変わりましたが、絶対に日本代表になるという決意を胸に入学をしました。
しかし入学していきなり、全日本柔道選手権大会の3週間くらい前に両靭帯切断をしてしまったのです。そのまま大会に出場したあと、4ヵ月ほどのリハビリ生活を 余儀なくされました。 怪我をしているときに周りの重量級選手の練習を見ていると、このままでは自分は勝てないと考えるようになり、この怪我をきっかけに、自分の柔道スタイルを 180度変えることを決意。体が全然できていなかったので、怪我をしているときはウエイトトレーニングで体を大きくするように取り組みました。 さらにこれまで内股や大外刈りといったオーソドックスな技を中心に戦っていましたが、背負い投げなど、どちらかと言えば軽量級が得意とする技や 柔道スタイルにチェンジしたのです。 名だたる先輩との試合で得たもの 大学3年生のときに柔道グランドスラム東京2016に出場しました。自分は、欠場選手が出ての補欠上がりだったため、出場も一週間前に決まったような状況。 失う物は何もないと思い、胸を借りるつもりで思い切り試合に挑みました。 そのとき、決勝戦で対戦したのが東海大学で3年先輩の王子谷剛志選手です。同じ大学とは言え、一緒に練習したこともなかったので、相手の手の内が読めず、 ただの同門対決という感じでした。 自分の中では、すぐに勝負が付いてしまうのではないかと思っていたのですが、試合時間5分いっぱいの優勢負け。負けたとは言え「ここまで自分は戦える」という 自信になりましたね。 大学3年生で初めて全日本選抜柔道体重別選手権大会(以下、選抜体重別)に出場。大会は一回戦で原沢久喜選手と初めて試合をして、 3分くらいで一本負けしました。 その後、原沢選手が、リオデジャネイロ五輪(柔道)で銀メダルを獲得。その原沢選手と2017年の柔道グランプリ・デュッセルドルフで再び対戦し、勝利。 嬉しかったですよ。この勝利や大会優勝の経験は、自分の柔道により自信が付いたことを覚えています。 今では海外選手や実力ある日本選手と戦いを重ねてきたことで、背負い投げを自分の物にし、試合でも「今攻めたら有利な立場になる」とか「ここで引いたらまずい」 といった具合に、冷静な分析もできるようになりました。 日本中央競馬会所属の社会人になったことで、自分や柔道を取り巻く環境は本当にがらりと変化しました。 まず会社の研修が始まると、当然研修に参加しながらの練習。すぐに選抜体重別が控えていたので、この両立には戸惑いや焦りを感じましたね。 それまでは柔道のことだけを考え、まっすぐに取り組むことができる環境で過ごしていただけに、社会人になったばかりの頃は、柔道の時間が上手く取れない こともあって、柔道に楽しく取り組めなかったのが正直なところです。 2018年の第18回アジア競技大会 柔道競技には団体として出場したものの、個人戦では出場できなかったことがとても悔しかったです。 同年の講道館杯全日本柔道体重別選手権大会で優勝。そのまま波に乗って柔道グランドスラム大阪2018も優勝したかったのですが、2017年に負けていた チェコのクルパレク選手に再び負けてしまいました。 この結果、自分が成長していないのではないかと追い込みましたね。柔道ワールドマスターズ・広州も、これまで海外で開催された大会では入賞し続けてきたのに、 初めて入賞できなかった大会となってしまい、やりきれない気持ちで一杯でした。 今後の目標について 100kg超級には様々な選手がいます。自分の場合は、体格の小ささを利用して背負い投げを軸にした試合展開ができる点や、技の受けのバランスやスピード、抜き技 でも、同じ階級では負けていないと思っています。 東京五輪(柔道)は絶対に出場したいので、死に物狂いで練習に取り組んでいます。特に今はスタミナと組み手の強化に注力し、「絶対負けられない」という気持ちで 追い込みをかけている感じです。 代表争いをしている選手は、皆当然必死で練習をしているので、その中で最後に差を付けられるところは「絶対東京五輪(柔道)に出る」という気持ちの強さだと 考えています。気持ちの強さで勝った選手こそ、東京五輪(柔道)の畳に上がることができると思うので、そこだけは他のライバル達には絶対負けたくないです。 影浦心 著名な柔道選手インタビュー http://www.judo-ch.jp/interview/kageura/
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