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名無しさん@お腹いっぱい。
頑張れ緒方亜香里選手田知本遥選手

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頑張れ緒方亜香里選手田知本遥選手
232 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2016/10/17(月) 23:38:04.16 ID:ZGHE5bYx
ベイカー茉秋選手と大野将平選手が獲得した金メダル2つを含め、出場した7選手全員がメダルを手にしたリオデジャネイロ五輪の柔道日本男子代表。
全階級でメダルを取ったのは、7階級制に移行した1988年のソウル五輪以降、初めてとなる歴史的快挙だ。
4年前のロンドン五輪は金メダルゼロという散々たる結果で終わった日本男子。「柔道はもはや日本のお家芸ではなくなった」。そんな世間からの厳しい目が
向けられた2012年、篠原信一・前男子代表監督の跡を継いだのが、2000年シドニー五輪金メダリストの井上康生氏だった。
4年間という限られた時間の中で、井上氏は日本柔道のあり方を大きく変えた。
井上氏が男子代表監督として成し遂げた変革の数々は、スポーツの世界に限った話ではない。この記事ではトップのリーダー論という視点から、井上氏
インタビューで語った言葉を読み解いていく。
ロンドン五輪の惨敗後、監督に就任した井上氏がまず着手したのは、日本柔道界の意識改革だった。その前提として、井上氏は以下のような現状認識を持っていた。
「世界の柔道は変化しています。これは国際ルールの変更の問題もそうですし、ルールの変更などに伴い、各国が目指す柔道も変わっています。世界標準の
柔道である『JUDO』の根底には、精神論的な色々なものがあるのですが、それを抜いても技術的には各国の格闘技があります」
「ロシアのサンボ、ジョージアのチタオバ、モンゴルのモンゴル相撲、ブラジルのブラジリアン柔術…。各国はこうした格闘技をルーツに独自の柔道を
作り上げている。その複合体が今のJUDOになっているんですよね」
JUDOを目指すのではなく「知る」
「JUDOは各国格闘技の複合体」という認識を踏まえ、井上氏はトレーニングに海外の格闘技の要素を取り入れることを決めた。
「何事も経験しないと分からない。分からなければ知ろうよと。頭だけでなく体で覚える部分がある。だから実際に取り組むことは非常に重要だと考えて
強化トレーニングの中に入れていきました」
日本柔道界はこれまできちんと相手と組み合い、きれいな一本勝ちを狙う柔道を目指してきた。柔道は日本発祥の武道であるが故に、率先して世界に
範を示さなければならない――。そんな理想を追い求めるあまりに、世界標準のJUDOを軽んじ、白眼視する部分があったのも事実だ。そんな意識が
ロンドン五輪の敗因のひとつにあったと見た井上氏は、トレーニングにJUDO対策を盛り込むことで選手、コーチ、スタッフ、そして柔道界重鎮らの
意識改革を促した。
「武道としての柔道とスポーツとしてのJUDO。継承すべきものは継承し、取り入れるべきものは新しいものを取り入れる。そんな心を持ちながら2つを
ミックスすることで、より大きな力が生まれると思っています」
「細かい部分になると、JUDOの否定まではしないが、あれは柔道ではない、と。『柔道と言えるのか』という議論はありましたが、我々はJUDOを目指す
必要はありません。されど、世界と戦って勝つためにはJUDOを研究し、知ることが必要になります。ですので、良いところは認めようよという意識の改革を
進めました」
井上氏の現実主義的な考えが端的に表れているのが、男子100キロ超級の決勝戦に対する評価だ。
世界選手権7連覇中の絶対王者、フランスのテディ・リネール選手が原沢久喜選手を下した決勝戦後、最後まで組み合おうとしないリネール選手の姿勢に
国内から多くの批判の声が上がった。
そんな世間の評価とは対照的に、井上選手は「私は完敗だと認めています」と淡々と語る。
頑張れ緒方亜香里選手田知本遥選手
233 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2016/10/17(月) 23:38:24.60 ID:ZGHE5bYx
「リネール選手は練習量の豊富さに加え、特に体力面で生まれ持った才能があります。それ以上に凄いのが、危険というものを決して冒さない柔道を
実践すること。リスクマネジメントに非常に長けた選手なのです。これは(1984年ロサンゼルス五輪金メダリストの)山下(泰裕)先生とも共通する部分です。
最小限のミスに抑えながら勝負できるところにリネール選手の強さがありました。自分自身を殺してでも、勝つ試合を心掛けているんです」
野村と田村は尋常じゃない
「野球のバッターは3割ヒットが打てたらすごいと評価されますが、柔道で勝率が3割の選手は全然ダメ。常に勝ち続けなければ、世界トップの選手には
なれません」
「特に、五輪の開会式の次の日にいきなり試合がある男子60キロ級と女子48キロ級の選手はものすごいプレッシャーがかかる中で戦わないといけない。
それを跳ね除けて五輪連覇を達成した野村(忠宏選手)と田村(亮子選手)はやっぱり凄かったですよ。尋常じゃない精神力を持っていました」
現実主義者と合理主義者の顔を併せ持つ井上康生氏
「でも精神力だけではトップ選手になれません。選手たちには、常にこう言ってきました。『私は一撃必殺の内股を持っていた。でもそれだけでは勝てない。
武器というのはいっぱい持っていた方がいいし、一つの技だけに満足していたら勝ち続ける選手にはなれない』と。準備の段階では常に最悪の状況を想定した
ネガティビストになれ。そして試合の当日になれば、やるべきことは全てやったという開き直りを持ったポジティビストであれ。こう説いてきました」
井上氏は冷徹かつ的確に現状を捉える現実主義者であると同時に、それまでの「常識」にとらわれずに目標達成への最短ルートを選ぶ合理主義者でも
あるのだ。そう理解すれば、4年間で起きた男子代表の劇的な変化にもある程度の説明がつくだろう。
では、井上氏はどのようにして名将へと成長したのだろうか。本人は現役引退後の2008年12月から2年間、スポーツ指導者海外研修員として英スコットランドに
留学した経験が大きかったと振り返る。
「日本の柔道界のトレーニングは、これまでどちらかと言うと、質よりも量というような面がありました。でも2年間留学し、海外の選手たちの練習を見た時、
非常に質を求めたトレーニングを実践していました。ロンドン五輪の敗因を考えれば、精神論ではなく、適切な言葉か分かりませんが、『意味のある努力』
をしないといけないというところが非常にあったのですね」
「過去と同じようなことをやっていてはダメだと。ビデオ研究とか減量法とか、今の時代に合った方法というものをしっかりと見つけ出すこと。そのためには
常に学び続けることが非常に大事ですし、今起きていることをいち早く敏感に察知し、先を読むということが必要だと思います。もう『投げればいいだろう』という
戦いだけでは勝てないということは非常に感じていますね」
頑張れ緒方亜香里選手田知本遥選手
234 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2016/10/17(月) 23:39:42.69 ID:ZGHE5bYx
ただ、インタビューを通して別の仮説が浮かんだ。言葉の端々から、2004年アテネ五輪のあの"歴史的敗北"が名将・井上康生の原点になっているのでは
ないかと思うようになったからだ。選手たちに自分と同じ失敗を経験してほしくない。そんな強い思いが井上氏を類まれなリーダーへと変えたのではないだろうか。
日本選手団の主将という重責を負って出場したアテネ五輪。日本中が井上氏に五輪2連覇への期待を寄せたが、準々決勝で一本負け、その後、敗者復活戦に
回るも再びあっさりと一本負けを喫し、うなだれながら晴れ舞台を去ることになった。
指導者は「しくじり先生」になれ
「『メダルを取るのと取らないのとは大きく違うよ』と。選手たちにそれは繰り返し言い続けました。それを一番悔やんでいるのは私だと。メダルを死守するという
思いをもう一度奮い立たせれば、違った結果になったはず。それをいまだに後悔している一人です」
「あそこでもう一度気持ちを整理させることができていれば。なぜそうしなかったのか…非常に悔いが残っています。『しくじり先生 俺みたいになるな!!』
(テレビ朝日系列)というテレビ番組がありますが、私は面白おかしく語ろうとは思いません。思わないのですが、でも自分が経験した苦しい思いは、指導者
として選手たちに伝えないといけない。それは成功談以上に伝えないといけません。選手たちへの愛情があれば、そういう思いをさせたくないので」
「名選手は名将にはなれない」。井上氏がそんな世にはびこるジンクスを覆すことができた陰には、圧倒的な強者でありながら、過去の苦い経験を経て弱者の
メンタリティーにも理解が及ぶようになった点が大きかったのではないだろうか。
失敗を直視する井上氏の真摯な姿勢が、現実を踏まえた独自のリーダー論へと昇華されたことで、リオ五輪の偉業が生まれた。「私は世の中で評価されている
ような有能な指導者ではありません」。何度も繰り返す謙遜の言葉からも、その仮説が的を外していないとの思いを強くした。
東京五輪ではさらなる進化を
インタビューでは温和な表情も垣間見せた井上康生氏。柔道着をまとった瞬間、厳しい柔道家の顔に変わった
9月には、2020年の東京五輪に向け、井上氏の監督続投が正式決定した。この4年間で「井上流改革」はさらなる進化を求められることになる。
「柔道家にとって4年前の出来事(ロンドン五輪)はあってはならないことだったかもしれないが、あの出来事があったからこそ、新たな『気づき』が得られ、
それぞれが真剣に柔道に向き合うことができるようになりました。人間、どうしても成功が続くと、知らず知らずのうちに心が緩みます。やはりどこかに
油断があり、それがあのような形で表れたのではないかなと。私も含めてそんな反省があります」
「4年後には柔道界だけでなく、日本にとってのビッグイベントが控えています。だからこそ、今回のリオ五輪の結果に満足することなく、より一層進化することを
求めていく。そのために日々考えて、学んで、全力で取り組んでいかないといけないと考えています」

井上康生、かくして名選手は名将になった
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/221102/101400327/


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