- 刑法の勉強法■44
66 :元ヴェテ参上 ◆JEhW0nJ.FE [sage]:2013/11/10(日) 08:15:06.10 ID:vPpWyoDr - 長文の反論ありがとう。
結論だけ記すと、血友病という重篤な疾患と執拗な暴行とが相俟って、 被害者は死に至った、つまり 出血すれば死に至るかもしれない危険性が現実化した、と言えるのではないか。
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67 :元ヴェテ参上 ◆JEhW0nJ.FE [sage]:2013/11/10(日) 09:39:23.00 ID:vPpWyoDr - >>63
曽根威彦の「誘発」概念については『刑法における結果帰属の理論』(117頁 〜123頁)参照ね(2012年) ところで、曽根は「介在事情が予見不可能であるとして判断基底から排除される 場合は、行為の危険性の程度と介在事情の寄与度との相関関係で相当性の有無が 決まることになる」とする。 しかし、いったん判断基底から排除されたはずの介在事情の寄与度を再度問題に するのは何故であろうか。同書を3回読んでも解らなかった。
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73 :元ヴェテ参上 ◆JEhW0nJ.FE [sage]:2013/11/10(日) 12:27:10.07 ID:vPpWyoDr - >>70
それは分かる。 @介在事情の寄与度が大きい場合と A介在事情の寄与度が小さい場合の違いだね。 でも曽根が『結果帰属の理論』で問題としているのは B介在事情をそもそも判断基底から排除してる場合なんだ。 正直に云うと>>68>>69の説明では分からない。 なお、平野博士は「行為者がビルから突き落とした被害者を落下中に第三者が 射殺した例」で、行為者に因果関係を認めている(『諸問題(上)』(1981年)42頁
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75 :元ヴェテ参上 ◆JEhW0nJ.FE [sage]:2013/11/10(日) 14:44:57.05 ID:vPpWyoDr - >>74
しつこいようだが「介在事情が結果に及ぼした寄与度を考慮せざるをえない」 のであれば「介在事情が予見不可能であるとして判断基底から排除され」という ミスリーディングな表現(結果帰属の理論37頁)は止めた方がいいと思う。 結果帰属の理論」(2012年、成文堂、6500円)は全319頁だから 3時間もあれば読める。 オイラは反面教師として読んでいるのだが、曽根説の集大成だから、曽根説 の人にもそうでない人にも一読を薦める。
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78 :元ヴェテ参上 ◆JEhW0nJ.FE [sage]:2013/11/10(日) 19:29:14.49 ID:vPpWyoDr - >>76
オイラは最初に血友病事例を提出した>>53、つまり >ナイフで人を刺し殺そうとしたが、軽微な切り傷しか与えられなかったところ、 >たまたま被害者が血友病で出血が止まらず死亡した という事例を前提に議論をしてきたのだが。つまり殺意がある場合だよ。 因果関係を否定し傷害罪のみ認めた岐阜地裁昭和45年10月15日も殺意の 存在は当然の前提としている。 >>76の >暴行の程度が執拗でなくて、単にふざけてカッターナイフで軽く切ったような場合 も、死の危険は現実化しているが、殺意がないので、傷害致死罪にとどまると考える。 (ホントに遊び半分だったら過失致死罪) ところで、オイラの論敵はいったい何人いるんだ?2人かそれとも3人か? どうやら1人のような気もするけどw HNとは云わないから、AでもBでもいいから記号をつけてくれると助かるんだが。
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80 :元ヴェテ参上 ◆JEhW0nJ.FE [sage]:2013/11/10(日) 20:06:10.47 ID:vPpWyoDr - >>75の続きだが、曽根は「結果帰属の理論」の約半分を客観的帰属論批判に
割いている。 ロクシン、山中敬一だけでなく、ルドルフィー、ヴォルター、フリッシュなど の見解をも検討した上での批判だけに始末が悪いw 典型的な批判を2つだけ紹介しておく。 ・客観的帰属論には、事実的要素と規範的要素を混在させ、さらには主観的要素 をも客観的構成要件に取り込むことによって、「本質直感的に」問題の解決を 図ろうとする思想の傾向が強い(152頁) ・(山中による)客観的帰属論にとって不可欠な類型化の作業によって、はたして 「法的安定性と明確性を獲得」し、「適切な帰属基準を追求しうることが保証 された」といえるか、疑問なしとしない。むしろ、理論そのものの非実践性を 明らかにしたとみるのは筆者の思い過ごしであろうか(203頁)
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81 :元ヴェテ参上 ◆JEhW0nJ.FE [sage]:2013/11/10(日) 20:47:49.06 ID:vPpWyoDr - >>79
>>80を書いてる最中に>>79が先に書き込みされてしまったのですが、>>80を 読んでもらえば分かるとおり、客観的帰属論を採る私にとって「反面教師」 というのは「客観的帰属論批判者」という意味で他意はありません。 言葉足らずだったことはお詫びします。 重要問題や現代刑法論争(曽根=川端=日高)は今でも手許に置いてあり、 曽根先生は私の尊敬する先生の一人です。
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