- 会社の負債800万を風俗店員になって返済した話
423 :名無しさん@引く手あまた[]:2020/03/28(土) 06:25:17.24 ID:viqYzak60 - 吉原松の廊下事件の後、三三は親の実家である祖父の家で暮らすことになる。大学を卒業し就職して吉原とは無縁の生活をしていた。
そこに小三治が訪ねてきて吉原で働くことを勧めたというのだ。 ここら辺は当人じゃないと分からないことも多すぎる。とにかく小三治が三三を吉原に連れてきたのは間違いない。 その日も信濃路にいた。 一之輔は毎回同じく何が入ってるかわからないウーロン杯。今回は毒蝮三太夫も一緒だ。銘柄のわからない日本酒を飲みながらマムちゃんはご機嫌だった。 マムちゃんは車の運転する以外は何もしない男だった。昔大病を患いすぐ息が切れちゃうんだそうだ。 自分みたいな三下にも普通に接する代わりに、談志やこん平にもダメ口だった。年齢は小三治と同じくらいだと思う。年齢も小三治とほとんど変わらないと思う。 車の運転しかしないが元気な爺さんだ。吉原しか知らないような人で顔も広かった。 入店したての談志に部屋の掃除を教えてたのがマムちゃんだ。それくらい古い人。
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424 :名無しさん@引く手あまた[]:2020/03/28(土) 06:38:17.31 ID:viqYzak60 - とりとめのない話ばかりしてたが、せっかくなんでマムちゃんに聞いてみる。
三三の親父の事知ってるのかと。 「そりゃしってるもなにも俺らくらいの年代なら知らない奴いないよ」 当時の吉原は恐ろしいほど金が動く街だった。らしい。とにかく皆が羽振り良かった。 タクシーが拾えない時は銀座からメーター回して呼んだり、お気に入りの嬢を貸し切りにして海外旅行に行ったり、嬢へのプレゼントは高級ブランドで溢れていたとか。 そんな好景気の吉原で、社長になり投資や不動産取引をして財を得たのが「小さん」だ。 一方、愚直に吉原での利益に拘ったのが「小三治」。二人は同じ吉原でのし上がったが方向性は全く変わってしまったようだ。 もちろんマムちゃんも羽振りが良かった。銀座のホステスを妾にしてたと2万回くらい聞かされた。どうでも良い情報だった。 マムちゃんは下谷の廃墟みたいなアパートに住んでいた。たぶん年金も払って無かっただろうから支給されてないと思う。 いなげやの半額弁当の時間によく遭遇してたので、比較的仲が良かったのだ。
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425 :名無しさん@引く手あまた[]:2020/03/28(土) 06:38:42.58 ID:viqYzak60 - 前回の事があるので一之輔は早々に帰った。
のこされた自分とマムちゃんで飲み続ける。マムちゃんはご機嫌だった。一之輔が金を置いていったからだ。 じゃなきゃ自分もマムちゃんと差しで飲もうなんて思わないだろう。 独身は金があっていいなと思った。 そろそろ酒も回ってきたマムちゃんは饒舌だった。 客からのチップで10万貰った話とか、銀座のホステスと毎晩やってたとか(とにかく銀座が好きだった)、高級外車を現金で買ったとか・・・自慢話ばっかりだったが当時の吉原の様子を伺うことができたので意外と面白かったのだ。 マムちゃんがいきなり話を変える。 「あれもあれでよ〜、あれになにあれしてやりてえんだよ」 たぶん 「小三治も不器用ながら昔の友人の息子に何かしてあげたいと思ってるんだよ」という意味だと思う。 立場が変われば意見も変わる・・・とはこのことだろう。
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- 会社の負債800万を風俗店員になって返済した話
426 :名無しさん@引く手あまた[]:2020/03/28(土) 06:50:27.67 ID:viqYzak60 - >>416
自分がいた時の小三治が70くらいだと思う、 戦後世代が紆余曲折あってたどり着いた吉原で成功し財を得た。ってことで書いたのだがそこまで整合性取れない文章だったろうか・・・ >>417 南雲氏は吉原では有名な人だったよ。当時AV女優が強制労働させられてって騒いでた時期だったから見せしめ的な意味もあったんだと思う。 逮捕は朝方突然来るからな。服がダサかったり、髪がボサボサだったりするのは許してやれ。 >>418 辞めない人かな。とくに名義人まで目指す人は。 マムちゃんがよく言ってんだけど、優秀すぎると信用されないらしい。独立目指してると思われて睨まれるから。吉原はそういう街です。
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- 会社の負債800万を風俗店員になって返済した話
427 :名無しさん@引く手あまた[]:2020/03/28(土) 08:27:56.27 ID:viqYzak60 - 登場人物
自分=書いてる人 林家たい平=最初に働いた店の店長 林家こん平=たい平の上司。複数店舗の責任者で部長 柳家小三治=グループのオーナー 柳家小さん=三三の父親で元吉原の社長。もう死んでる。 柳家三三=自分が移動した店舗の店長 瀧川鯉八=三三の店のマネージャー(2) 柳亭小痴楽=番頭 春風亭一之輔=三三の店の従業員。自分と仲が良かった。三三とは竹馬の友。 瀧川鯉斗=三三の店の従業員。 立川談志=談志の店の社長 立川志の輔=立川流2 立川談春=談志の側近 立川志らく=談志の側近。談春と仲が悪い 浅香光代=三三の店の嬢 内海恵子=たい平の店の嬢 毒蝮三太夫=グループのドライバーでダメ人間の長老。
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