住宅費の高騰問題に直面しているのはカリフォルニア州だけではない。ホームレス問題に取り組む全国連盟「National Alliance to End Homelessness」によると、米国では2021年に700万人以上が、収入の半分以上を住宅費に費やした。2007年に比べ、25%も増えた。 ビアードさんが抱えるのは家賃問題だけではない。「仕事もない」と言う。57歳という年齢では、再就職も難しいと嘆く。 2020年にパートナーの女性が妊娠したため、家族で暮らせるようにとキャンピングカーを購入した。だが子どもは生まれて間もなく、市の当局者に連れて行かれた。キャンピングカーでの生活は子育てには不適切で、保護が必要と判断されたためだ。