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128 :自己[]:2013/01/06(日) 12:10:26.33 ID:TzV72H6H0 - 「本当に?あのね…」
話を続ける元カノに僕の痛みを気付かせない ようにしないといけない 「……何…かな?」 僕は精一杯の力で平静に聞こえるよう 声を出した 「あのね、あなたは私が見ていないと駄目なの いい時期がきたら一緒に暮らそうよ また違う仕事をそっちで探してもいいし 一緒になって色んな場所を観に行こうよ」 元カノは静かな声で優しく話す ”元カノに何か言わないと”という僕の思いは 胸の苦しみに消されていく 「○○?」
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129 :自己[]:2013/01/06(日) 12:12:16.28 ID:TzV72H6H0 - 元カノが僕を呼んでいる
「○○?」 − はやく…はやく何か言わないと − 「ごめん…寝てた」
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131 :自己[]:2013/01/06(日) 12:19:01.68 ID:TzV72H6H0 - 電話の向こうから聞こえる元カノの笑い声
それは小さなものだったけど 僕の痛みが元カノに伝わらなかったことを 意味している 「最近寝るの早いよねw 深夜まで2ちゃんしてた時があったなんて 信じられないw 今日は疲れたんだね、そろそろ寝よっか おやすみ」 「おやすみ、今日はありがとう」 電話を切ると 持っていた携帯が急に重く感じて、そのまま 下に落としてしまった 手の中から滑り落ちた携帯は床にあたり 鈍い音をたてた − 苦しい…助けて −
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132 :自己[]:2013/01/06(日) 12:22:54.17 ID:TzV72H6H0 - 鼓動が胸を突き破るんじゃないか
そう思えるくらい 大きく、痛く、辛く、怖く、不安で ”助けて、助けて、助けて、助けて、助けて 助けて、助けて、助けて、助けて、助けて 助けて、助けて助けて” 僕はあの人に助けを求める
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133 :自己[]:2013/01/06(日) 12:25:39.11 ID:TzV72H6H0 - 2ちゃんを初めて見た日
荒らしさん達と会った時 ハイヤーさんやまきひとや9さん 多くの固定さん、名無しさん達と出会った時 僕の心には何もなかった
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134 :自己[]:2013/01/06(日) 12:31:11.98 ID:TzV72H6H0 - 人の死を受け止めるにはその力はまだ小さすぎて
人の死の意味を知るにはその心はまだ幼すぎて 身近な人の死というものの大きさに 押し潰されるのに時間は掛からなかった 頭を机に打ちつけ 体を壁に打ちつけ 拳を握り締めて床を壁を机を叩き 上も下も前も後ろも真っ白で何もない空間 僕の心はそこから 出ることができなくなっていた
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135 :自己[]:2013/01/06(日) 12:37:13.13 ID:TzV72H6H0 - 「もしも
あの時〜〜していたら」 「もしも」…そんな仮定の話を考えるのは 無駄なことだ と2ちゃんの固定ハイヤーはよく言っていた だけど僕は一生 その「もしも」という言葉に囚われ 自責の沼から出ることはできない 僕はこれからも 後悔という泥にまみれて生きていく − もしも僕が あの深夜のバイトを辞めさせていたら −
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136 :自己[]:2013/01/06(日) 12:41:56.00 ID:TzV72H6H0 - 暫くすると
痛みがましになってきた 僕はベッドで休もうと思って ソファから四つん這いの体勢でベッドに向かった 床に落ちた携帯を拾い ベッドに行き寝転び、携帯を両手で握り締めて 目を閉じた − この携帯から何もかも始まったんだ −
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137 :自己[]:2013/01/06(日) 12:47:34.49 ID:TzV72H6H0 - 働くようになって
人間関係と仕事の重圧につまずきそうになった時 僕は一度だけ 一度だけハイヤーさんを頼ったことがある ハイヤーさんは 僕の言うことに対して何も聞かずに 僕が望んだ、そのとき何よりも欲しかった言葉を 言ってくれた どうすればいいだろう そう思った時に 僕はハイヤーさんから学んだことを 守っている ”冷静になれ、できる限り客観的に物事をみろ”
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138 :自己[]:2013/01/06(日) 12:54:39.75 ID:TzV72H6H0 - 「…とは言っても
どうすればいいんだろう」>>56>>128 彼女のプロポーズがなければ 元カノからのプロポーズもなかっただろう 彼女からプロポーズされたことを 元カノに言わなければ 元カノからのプロポーズはなかったんじゃないか あったとしても、ずっと先だったんじゃないか 偶然が偶然を呼んだのか 僕は彼女のこと、元カノのこと そして自分の体のこと この3つの問題をどう解けばいいのか 頭を悩ませていた
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140 :自己[]:2013/01/06(日) 13:02:31.19 ID:TzV72H6H0 - 「それにしてもネットって凄いな」
僕は両手で握り締めていた携帯を 片手に持ち直して その画面を見た 今は2ちゃんを見る時間は、以前に比べると 極端に少なくなった 仕事で奪われた体力がネットから僕を 遠ざけてしまった だけど忘れたわけじゃない 出会った固定さん達、名無しさん達 僕に優しく、時に厳しく 楽しい時間をくれた人たち 忘れられるわけがない 真っ白だった僕の心に 色をつけてくれたのはこの人たち と言っても過言ではないのだから
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