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192.168.0.774
やみんと愉快な仲間達 part20 [無断転載禁止]©2ch.net

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やみんと愉快な仲間達 part20 [無断転載禁止]©2ch.net
988 :192.168.0.774[sage]:2017/03/13(月) 23:09:45.72 ID:hEsQaOG40
〜ミサ登場〜

 姿を変えた魔物が勝ち誇った様に口許を綻ばせ、紅い目が鋭く光り、次々に背中に装備した武器を発射したり撃ってくる。

 オレの瞳に、奴らの攻撃が迫るのが映る。
 くそっ。ミサの奴、何してんだよ。
 こんな時に。オレは焦り苛立った。

「ウォーターボール!」
 その時、オレたちの頭上でミサの声が降った。

 ミサがオレたちの頭上で呪文を詠唱した声が聞こえたかと思ったら、オレの身体がジャンボシャボン玉に包まれ、ふわりとオレの身体が浮き上がる。
 その間に奴らの攻撃がオレのジャンボシャボン玉に当たるが、奴らの攻撃がジャンボシャボン玉に吸収されてゆく。
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989 :192.168.0.774[sage]:2017/03/13(月) 23:15:16.17 ID:hEsQaOG40
 オレは立ち上がり、退屈しのぎに片足を上げてよろけながらシャボン玉の内側を拳で叩いてみるが、金属の様な硬い音がする。
 どうなってんだ。こいつはシールドなのか?
 ふと下を見ると。オレの眼下で小さくなった奴らが悔しそうに攻撃を諦めてオレたちを呆然と見上げている。

「ふぅ。なんとかなったか」
 オレはネロに背を向けて寝転び、耳を穿りながら眼下に広がる景色を眺めた。

 広大な森が広がり、山が連なり、川が流れ、大きな湖、大きな滝、古城、遺跡がちらほら見える。
 大自然がオレを呑み込み、オレは息を呑む。これが、世界か。初めて見る。
 昔は、この森に人が住んでたかもな。

 それにしても。
 禁断の森の途中まで馬で来て、すぐ帰るつもりだったんだよな。
 馬はミサの魔法でゾット帝国騎士団の馬小屋に返したのはいいけどよ。
 まさか、遺跡を調べている時に魔物に襲われるとはな。
 オレは思い出して、苦笑いしてため息を零す。
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990 :192.168.0.774[sage]:2017/03/13(月) 23:20:20.36 ID:hEsQaOG40
 ミサが肩を竦め、瞼を閉じてため息を零す。
 「もう見てられないんだから。あたしに感謝しなさいよ? ネロ、あたし大活躍でしょ!?」
 ミサは鼻と喉を鳴らしてオレを一瞥した後、胸の前で手を組み上目遣いでネロにラブラブビームを送る。

 オレはつまらなそうにネロを見る。
 ネロはミサを無視して胡坐をかき、景色を眺めながら腕を組んで顎に手を当てて何やら考え込んでいる。
 また始まったよ。ミサの媚が。付き合ってらんね。

「つうか、ミサ。お前、今までどこ行ってたんだよ?」
 オレは寝転んだまま、耳を穿りながらミサを睨む。
 こいつ、可愛いんだけど、性格が最悪なんだよな。

「どこでもいいでしょ? カイトには関係ないじゃない」
 ミサはオレに舌を出して、両手を組んで鼻と喉を鳴らしてそっぽを向いた。
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991 :192.168.0.774[sage]:2017/03/13(月) 23:23:11.58 ID:hEsQaOG40
 オレは舌打ちした。
「ああ、そうかよ。お前の恋が実るといいな。どっかの誰かさんと」
 オレは肩を竦めて、ネロに顎をしゃくる。
 オレは「やってらんねぇ」と呟き、ミサに背を向けて寝返る。
 景色をぼんやり眺めていると、安心感と疲労で眠気が襲い、オレは欠伸をして目を擦る。

 その時、どこから飛んできたミサイルランチャーがオレのジャンボシャボン玉に当たり、卵が割れる様な嫌な音を立てて罅が入る。
 オレのジャンボシャボン玉にミサイルランチャーが当たる度に罅が大きくなる。
 その後、何故か敵の攻撃が止んだ。
 諦めてくれたか?
 オレは寝転んだまま、辺りを見回す。
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993 :192.168.0.774[sage]:2017/03/13(月) 23:24:47.70 ID:hEsQaOG40
カイトとネロは姿を変えた魔物の攻撃を食らう瞬間、幼馴染のミサに魔法で助けられた。
ウォーターボールで束の間の空中散歩を満喫するが、安心はしてられず、再び魔物に襲われてしまう。
そして、魔物の攻撃でカイトのウォーターボールに罅が入る。

〜絶体絶命〜

 その時、どこから飛んできたミサイルランチャーがオレのジャンボシャボン玉に当たり、卵が割れる様な嫌な音を立てて罅が入る。
 オレのジャンボシャボン玉にミサイルランチャーが当たる度に罅が大きくなる。
 その後、何故か敵の攻撃が止んだ。
 諦めてくれたか?
 オレは寝転んだまま、辺りを見回す。

 くそっ。今度はなんだよ。
 敵の攻撃が止んだのを確かめると、オレは眠気が一気に覚め、何事かと思い慌てて飛び起きた。
「おい、ミサ。なんでオレだけ罅が入るんだよ!?」
 オレは拳を振り上げ、ミサに食ってかかる。オレの拳が怒りで震えている。
 ミサ。オレのだけ手加減したんじゃねぇだろうな。
 オレの中で、そんな不安が過る。まさかな。
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994 :192.168.0.774[sage]:2017/03/13(月) 23:26:13.09 ID:hEsQaOG40
 ミサは胸の前で両手を合わせて、可愛くぺろっと舌を出した。
「ごめんっ。カイトの分だけ、手加減しちゃった。ネロは特別だからね?」
 ミサはネロにウィンクして、ネロにラブラブビームを送る。

 オレはミサが信じられず、ミサを力強く指さす。
「はあ!? お前なに言ってんだよ!? ネロ、なんとか言ってやれよ!」
 オレの指先が得体の知れない恐怖で震えている。手には嫌な汗を掻いている。
 オレは救いを求める様にネロを見る。

 ネロはミサを無視して、デジタル腕時計を弄りながら、黒縁メガネのレンズでどこからミサイルランチャーが飛んできたか探索モードで必死に探っている。

 ここはネロに任せるか。オレはミサに視線を戻す。
 オレはミサの苛立ちで両手で頭を掻き上げる。
「おい、ミサ! オレのだけ手加減したのかよ!? お前、それでも幼馴染かよ!?」
 オレはまた力強くミサを指さす。やっぱりミサが信じられず指先が震えている。
 今度は額に嫌な汗を掻いている。
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995 :192.168.0.774[sage]:2017/03/13(月) 23:27:41.45 ID:hEsQaOG40
ミサは肩を竦め不気味に微笑んで、鬱陶しそうに手をひらひらさせる。
「ネロとあたしは大丈夫だから。落ちるのはカイトね。短い間だけど、楽しかったわ」
 ミサは瞼を閉じ、涙を指で拭う仕草をして、胸の前で十字を切った。

 こいつ、冗談じゃないな。本気だ。
 オレはミサに呆れて、がっくりと肩を落とし俯く。
 ミサに付き合いきれずに疲れて、そのまま深いため息が零れる。

「何か近づいてくるぞ! 油断するな!」
 その時、ネロの怒声が響く。

「!?」
 オレは一気に緊張して、驚いて顔を上げる。
 オレは素早くネロを見ると、ネロの黒縁メガネのレンズに表示された3D立体地図が赤く点滅している。
 敵か。どこだ?
 オレは辺りを見回す。さっき攻撃してきた奴か?
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996 :192.168.0.774[sage]:2017/03/13(月) 23:29:11.37 ID:hEsQaOG40
 その時、けたましく鳴きながら、オレたちの向こうと反対側から飛んできた二羽の大鷲。
 大鷲はメタリックの骨格に眼が紅く、両翼の先端が太い筒状になっており、長い尻尾が生えている。
 二羽の大鷲は回転しながらオレたちに近づき、それぞれ口を開けるとガトリングガンがあり、二羽の大鷲は口を開けたままガトリングガンを撃ってくる。

 オレのジャンボシャボン玉の罅がみるみる大きくなる。
 くそっ。諦めたんじゃなかったのかよ。

 何でオレだけなんだ。
 オレは両手で頭を掻きながらミサとカイトを見る。
 ネロを見るが、ネロのシャボン玉は攻撃を吸収して大丈夫みたいだ。
 ミサはミサで、青白い障壁に包まれている。

 ミサ、オレのだけ本当に手加減したのか?
 オレは首を横に振る。そんなわけねぇ。
 オレは両手の拳を握り締める。
「おい、なんとかしろよ!」
 オレはミサとネロに訴える様に、シャボン玉の見えない壁を拳で叩く。
 拳を額にくっつける。
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997 :192.168.0.774[sage]:2017/03/13(月) 23:30:13.69 ID:hEsQaOG40
☆カイトとミサ☆

 オレは手を伸ばして掌を広げる。
「ミサ、ネロ……」
 オレは小さく呟いた。
 ついにミサとネロが点になり、見えなくなった。
 オレの身体が急降下してゆく、地上に向けて。
 今度ばかりはダメかもな。
 オレは涙が滲んでゆっくりと瞼を閉じる。

「こらぁぁぁぁぁ! カイトぉぉぉぉぉ! なに諦めてんのよっ! あたしがカイトを助けるんだから! 幼馴染を見捨てたりしないわよ! 今行くから待ってなさいっ!」
 ミサの怒声が天から聞こえる。

 変だな。これは夢か?
 いや、オレはまだ死んでない。
 気のせいじゃない。ミサの声が聞こえる。
 オレはゆっくりと瞼を開ける。
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998 :192.168.0.774[sage]:2017/03/13(月) 23:30:53.46 ID:hEsQaOG40
こいつ、あの尻尾でミサを刺そうってか。させるかよ。
 オレはミサに手を伸ばしつつ、腰のホルスターに挿したオートマック銃を抜く。
 片目を瞑って大鷲の魔物に狙いを定め、オートマチック銃の引き金を引いて二三発撃つ。
 三発目に撃った銃弾が大鷲の魔物の腹に命中し、銀色の粘着物が大鷲の魔物の腹にくっついた。
 同時に大鷲の魔物の身体を青白い電気が包み込み、大鷲の魔物が麻痺して苦しそうに鳴きながら逆さまに降下してゆく。
 オレは青白い電気を包み込みながら降下してゆく大鷲の魔物を見下ろして口笛を吹いた。


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