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80 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2016/03/21(月) 00:46:31.51 ID:0p2Y7Y/0 -
>>33 【ガイドライン】 国立感染研究所発行『蚊媒介感染症の診療ガイドライン』(第2版)(限定転載@) ●URLリンク変更 http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000116991.pdf ■掲載内容をジカウイルス感染症に限定して転載します 詳しいガイドラインは上記URLより参照してください はじめに 本ガイドラインは、蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針(平成27 年厚生労働省告示第二百六十号)に基づき、医師がデング熱、チクングニア熱及びジカウイルス感染症などの蚊媒介感染症を診断し 確定した症例について直ちに届出を行うことができるよう、疫学、病態、診断から届出、治療、予防に至る一連の手順などを示したものである。 2015 年5 月22 日に発行した「デング熱及びチクングニア熱の診療ガイドライン」にジカウイルス感染症に関する記載を追記し、タイトルを「蚊媒介感染症の診療ガイドライン」と改め、記載内容を適宜最新のものに更新した。 なお、ジカウイルス感染症に関しては、現在、南太平洋諸国、南北アメリカ大陸で急速に拡大しており、その関連が強く疑われる小頭症を含む先天奇形、ギラン・バレー症候群を含む神経疾患の集団発生について 2016 年2 月1日に世界保健機関は「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態(PHEIC: Public HealthEmergency of International Concern)」として宣言した。 現時点において最新の知見に基づく情報を記載したが、現在進行中の事項であるため、新たな知見が集積し次第、本ガイドラインは適宜更新される見込みである。 なお、感染症法に規定されるその他の蚊媒介感染症(日本脳炎、ウエストナイル熱、黄熱、リフトバレー熱、西部ウマ脳炎、東部ウマ脳炎、ベネズエラウマ脳炎、マラリア、野兎病)についてはここでは記載しない。 蚊媒介感染症とは 主な蚊媒介感染症であるデング熱、チクングニア熱及びジカウイルス感染症は、ともに、発熱と全身の発疹を特徴とし、同じ種類の蚊(ヤブ蚊属:Aedes spp.)によって媒介される感染症である。 いずれもアフリカを起源とするが、近年では、いずれもアジア、中南米を中心に流行している。いずれも我が国においては主に海外からの輸入感染症としてみられたが、デング熱に関しては2014 年に国内感染例が報告された。 いずれも国内においては有効なワクチンが存在せず、予防には蚊に刺されないようにする防蚊対策が有効である。 媒介蚊について 海外でデング熱、チクングニア熱及びジカウイルス感染症を媒介する蚊は、主にネッタイシマカ(Aedes aegypti) とヒトスジシマカ(Aedes albopictus)であるが、日本における媒介蚊はヒトスジシマカである。 日本におけるヒトスジシマカの活動は主に5 月中旬〜10 月下旬に見られ(南西諸島の活動期間はこれよりも長い)、冬季に成虫は存在しない。 ヒトスジシマカの発生数は国内全域で非常に多く、2015 年時点で、本州(秋田県及び岩手県以南)から四国、九州、沖縄、小笠原諸島まで広く分布していることが確認されている。 デング熱、チクングニア熱及びジカウイルス感染症を疑う際には、臨床所見に加えて、地域のヒトスジシマカの活動状況やそれぞれの患者の発生状況が参考になる。
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81 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2016/03/21(月) 00:58:35.83 ID:0p2Y7Y/0 -
>>33 【ガイドライン】 国立感染研究所発行『蚊媒介感染症の診療ガイドライン』(第2版)(限定転載A) ●URLリンク変更 http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000116991.pdf ■掲載内容をジカウイルス感染症に限定して転載します 詳しいガイドラインは上記URLより参照してください 1 各疾患の概要 1.3 ジカウイルス感染症 病原体 ジカウイルス感染症はフラビウイルス科フラビウイルス属のジカウイルスによって起こる疾患で、チクングニア熱同様、単一の血清型である。感染源となる蚊および感染様式もデング熱及びチクングニア熱と同様である。 疫学 ジカウイルス感染症は、近年、南太平洋諸国及び中南米を中心に急速に拡大している。 ジカウイルスは、1947 年にウガンダのジカ森林のアカゲザルから初めて分離された。ジカウイルス感染症は、2007 年にはミクロネシア連邦のヤップ島での流行、2013 年にはフランス領ポリネシアで約1 万人の感染が報告され、 2014 年にはチリのイースター島、2015 年には中央および南アメリカ大陸、カリブ海地域、西太平洋地域等での流行が発生し、急速に地理的な拡大を見せている。 一方、本邦においては、2013 年、2014 年に仏領ポリネシア及びタイからの輸入症例が3 例確認されている。2015 年以降の南北アメリカ大陸における流行では、2016 年2 月に、ブラジルからの輸入症例が1例報告されたほか、 経胎盤及び経産道感染よる事例、輸血 や性行為 による感染が疑われる事例が他国において報告されている。性行為による感染については依然不明な点が多く、今後の報告が待たれる。 病態および分類 ジカウイルスが健康成人および小児に感染した場合、約20%の患者が2〜13 日の潜伏期間を経て症状を呈する。人の症候性感染の場合を、「ジカウイルス病」と分類する。 多くの症例で皮疹を認めるが発熱は軽度にとどまる(38.5 度以下)か、みられない場合が多く、その多くは自然治癒すると考えられている。 2013 年の仏領ポリネシア、2015 以降の中南米の流行時、ギラン・バレー症候群の症例数の増加が報告された。 母体から胎児への垂直感染により小頭症などの先天性異常をきたした場合を「先天性ジカウイルス感染症」と分類する。 2015 年のブラジルでの流行開始後、小頭症児の出生数が急増しており、小頭症による死亡胎児・新生児の髄液・脳組織等からジカウイルスが検出されていることから関連性が強く示唆されている。 こうした事態を踏まえ、ジカウイルス感染症流行地域におけるギラン・バレー症候群を含む神経疾患、小頭症を含む先天奇形患者の集団発生は、 2016 年2 月1 日にWHO により「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態(PHEIC)」として宣言されている。
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82 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2016/03/21(月) 01:19:04.13 ID:0p2Y7Y/0 - >>33
【ガイドライン】 国立感染研究所発行『蚊媒介感染症の診療ガイドライン』(第2版)(限定転載B) ●URLリンク変更 http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000116991.pdf ■掲載内容をジカウイルス感染症に限定して転載します 詳しいガイドラインは上記URLより参照してください 2 各疾患の診断およびマネジメント 2.3 ジカウイルス感染症 2.3.1 ジカウイルス病 @ 症状及び検査所見 潜伏期間は、2-13 日で多くは2-7 日である。ジカウイルス病の臨床症状は多彩であるが、最も多くみられるのは、斑状丘疹様の発疹(図3)である。発熱を呈するのは6 割前後に過ぎず、大半は軽症で自然軽快する。 表7 に2007 年のミクロネシア連邦におけるアウトブレイクにおけるジカウイルス病患者の臨床症状を示す。 A 診断 ジカウイルス病は、上記の通り発熱は必発ではなく、症状が多彩であることから、診断を想起することが難しい場合がある。 デング熱やチクングニア熱とも流行地域が重なっていることから、その他の蚊媒介感染症を含め、総合的に鑑別診断に挙げる必要がある。 現時点で、国内で製造販売承認された検査法はなく、確定診断には、地方衛生検査所、国立感染症研究所などの専門機関での検査が必須である。 下記の条件を参考に「ジカウイルス病を疑う患者」については、検査について最寄りの保健所に相談するとともに、必要に応じて、適切なマネジメントが可能な医療機関に相談又は患者を紹介する。 【定義】ジカウイルス病を疑う患者 次の1.〜3.をすべて満たすもの 1. 発疹又は発熱(ほとんどの症例で、38.5 度以下) 2. 下記のa)〜c)の症状のうち少なくとも一つ a) 関節痛 b) 関節炎 c) 結膜炎(非滲出性、充血性(図4)) 3. 流行地域(3a)への渡航歴(3b) 3a 流行地域 ジカウイルス感染症は、現在、中南米、アジアを中心に世界的に拡大傾向にあることから、流行国・地域に関しては、厚生労働省ウェブサイト「ジカウイルス流行地域について」を参考とする。 3b 渡航歴 潜伏期間を考慮し、上記の流行地域から出国後、2〜13 日以内の発症であることを条件とする。ただし、他の疾患を除外した上で、国内発生を疑う場合はこの限りではない(2.1 デング熱A診断「鑑別診断」を参照) 【診断手順】 ジカウイルス病を疑う症例における診断は次の手順を参考にする: 1.血液(全血、血清、血しょうでも可)(可能な限り発病後2日以内)及び尿を採取する。 ※ 鑑別診断として、デング熱を疑う場合は、血清を用いて、デングウイルス抗原定性〈デングウイルス非構造タンパク(NS1)抗原〉を検査する。(実施可能な場合に限る:2.1 デング熱A診断参照) 2.上記検査が実施できない、あるいは実施し陰性あるいは判定不能である場合:最寄りの保健所に検査の相談を行うことができる。 【臨床検査】 地方衛生研究所、国立感染症研究所では、次の検査が実施可能である。 ◎地方衛生研究所及び国立感染症研究所で実施可能なもの ・ ジカウイルス RT-PCR <血液・血清・血しょう・尿> ・ ジカウイルス 特異的IgM 抗体 <血清> ◎国立感染症研究所でのみ実施可能なもの ・ジカウイルス 中和抗体 <血清> ・ジカウイルス ウイルス分離 <血液・血清・血しょう・尿> 【確定診断】 上記の検査により、下記のいずれかを満たすとき、ジカウイルス病と確定診断する。 ・ウイルス分離 <血液・血清・血しょう・尿> ・RT-PCR 法によるウイルス遺伝子の検出 <血液・血清・血しょう・尿> ・特異的IgM 抗体の検出※ <血清> ・中和抗体の検出※ <血清> ※ 単血清での抗体価の有意な上昇、ペア血清での抗体陽転化・抗体価の有意の上昇 ジカウイルス感染症ではデング熱やチクングニア熱と同様にウイルス血症が認められる。 我が国における輸入症例では、血液のRT-PCR 陰性で尿RT-PCR で診断した例もある。 血清IgM 抗体については、デングウイルス等の他のフラビウイルス属の感染あるいは約6ヶ月以内の感染既往がある場合は交差反応により陽性を示すことがある。 逆にジカウイルス感染症患者においてもデングウイルス等の他のフラビウイルス属のIgM 抗体が上昇することもあるため、中和抗体法の追加試験による総合的な評価を要する。 黄熱ワクチンの接種によっても交差反応を示すことがあるため、必ず予防接種歴の確認を行う。
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83 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2016/03/21(月) 01:45:09.19 ID:0p2Y7Y/0 -
>>33 【ガイドライン】 国立感染研究所発行『蚊媒介感染症の診療ガイドライン』(第2版)(限定転載C) ●URLリンク変更 http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000116991.pdf ■掲載内容はジカウイルス感染症に限定して転載します 詳しいガイドラインは上記URLより参照してください B 届出 ジカウイルス病及び先天性ジカウイルス感染症を含むジカウイルス感染症は、感染症法上の4 類感染症全数把握疾患として、診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届け出る必要がある。 (感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行令の一部改正平成28 年2 月5 日公布) なお、届出の詳細は、最新の知見に基づいて更新されることがあるので、厚生労働省ウェブサイト「感染症法に基づく医師の届出のお願い」にて最新の情報を参照されたい。 参考として、2016 年3 月11 日時点のジカウイルス感染症の届出様式を別添に示す。 C 一般的なマネジメント ジカウイルスに対してもデングウイルスやチクングニアウイルスと同様に有効な抗ウイルス薬はないため、飲水の励行および症状に応じた対症療法を適宜実施する。 なお急性期の解熱鎮痛薬に関しては、デング熱との鑑別が必要となることなどから、アセトアミノフェンが投与される(2.1 デング熱 Cマネジメント参照)。 D 特定の患者に関するマネジメント 1)ギラン・バレー症候群発症患者への対応 ギラン・バレー症候群は両側性弛緩性運動麻痺で、腱反射消失と時に比較的軽い感覚障害がみられる急性発症の免疫介在性多発根神経炎である。 多くの場合、発症前4 週以内に上気道感染や消化器感染等の先行感染がみられるが、病原体が特定されることは少ない。 臨床経過は単相性で,4 週以内に症状の極期を迎え、その後軽快するが、軽症例から重症例まで様々であり、死亡する例もある。 2013 年のフランス領ポリネシアにおけるジカウイルス感染症の集団感染事例において42 例がギラン・バレー症候群と診断された。 このうち41 例(98%)のギラン・バレー症候群の患者においてウイルス学的診断により最近のジカウイルス感染症が確認され、37 例(88%)においてはギラン・バレー症候群の発症前(中央値6 日)にウイルス感染様の症状が認められた。 この調査からジカウイルス感染症がギラン・バレー症候群の発症機序に関連することが明らかになった。なお、ギラン・バレー症候群と同様の急性弛緩性麻痺を示す疾患は数多くあり、鑑別診断が重要である。 診断と治療に関しては、日本神経学会「ギラン・バレー症候群、フィッシャー症候群診療ガイドライン2013」を参照の上、神経内科専門医に紹介されたい。 2)妊娠出産年齢の女性患者への対応 妊娠出産年齢の女性でジカウイルス病の罹患が確認された場合は、妊娠の可能性がある場合は、先天性感染の可能性およびリスクについて十分に説明の上、本人の希望・同意に基づき、妊娠反応検査の実施を検討する。 3)妊娠中の女性への対応 下記の条件を満たす「ジカウイルス病を疑う妊婦」については、必要に応じて、日本感染症学会が公表しているジカウイルス感染症協力医療機関30 などの専門医療機関に紹介を行い 診療結果に基づき必要なジカウイルス病に関する検査を実施する。母児に対する検査手順は下記「母児検査手順」に示す。 【定義】ジカウイルス病を疑う妊婦 次の1, 2 をともに満たすもの 1. 妊娠期間中に流行地域(A診断 2.1 流行地域を参照)への渡航歴がある 2. 下記のa またはb に該当する場合 a. 滞在中又は出国後2〜13日以内にジカウイルス病を疑う症候(表7 参照)を認める b. 胎児に先天性ジカウイルス感染症を疑う所見(小頭症や頭蓋内石灰化など(表8参照))を認める その他、ジカウイルス病の検査については医療機関から最寄りの保健所等へ相談することができる。
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84 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2016/03/21(月) 11:25:28.55 ID:0p2Y7Y/0 -
>>33 【ガイドライン】 国立感染研究所発行『蚊媒介感染症の診療ガイドライン』(第2版)(限定転載C) ●URLリンク変更 http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000116991.pdf ■掲載内容はジカウイルス感染症に限定して転載します 詳しいガイドラインは上記URLより参照してください 【母児検査手順】 ジカウイルス感染症協力医療機関30 等の専門機関におけるジカウイルスへの感染を疑う妊娠中の女性の検査は、下記の手順に従い実施する。 ・ 母体のジカウイルス感染の評価を実施する。(A診断の手順を参照) ※ 胎児に特定の先天異常(小頭症や頭蓋内石灰化など)を認める場合は、そうした先天異常を来しうるその他の疾患(表9)の鑑別を行い、必要に応じて、適切なマネジメントが可能な医療機関に相談又は患者を紹介する。 a. 母体のジカウイルス検査が陽性である場合 ・ 感染症法に基づき、B届出の手順に従い、母体のジカウイルス病の届出を行う。なお、妊娠期間中に明らかなジカウイルス病様の症状を認めなかったが、診断検査が陽性となった場合は、「無症状病原体保有者」の類型で届出を行う。 b. 母体のジカウイルス検査が判定不能である場合 ・ 出生児に表8 に示される先天異常等を認める場合の対応は、「2.3.2 先天性ジカウイルス感染症A診断」を参照する。 母体のジカウイルス検査が判定不能である場合 ・ 最寄りの保健所と相談の上、必要に応じて、母体のジカウイルス検査が陽性である場合に準じた対応を実施する。 c. 母体のジカウイルス検査が陰性である場合 ・ RT-PCR 法による母体のジカウイルス遺伝子の検出検査は急性期を過ぎれば陰性となる。 IgM 抗体は、どの程度の期間陽性が持続するかについて明確な知見はないが、米国CDC によれば4ヶ月程度は持続するとされている。それ以降は陰性であったとしても児の感染を否定するものではない。 このため、中和抗体検査を併用することが望ましい。また、胎児の慎重な経過観察を行う。ただし、中和抗体といえども、黄熱ウイルス、デングウイルス、日本脳炎ウイルスに対して多少の交差反応をしめす。 そのため黄熱ワクチン、日本脳炎ワクチン接種歴は必ず確認する必要がある。 2.3.2 先天性ジカウイルス感染症 @ 症状及び検査所見 現時点で、先天性ジカウイルス感染症による臨床症状は、母体のジカウイルスの感染との因果関係が立証されたものは存在しないが 南太平洋・中南米におけるジカウイルス感染症の流行に引き続いて小頭症等の胎児奇形の発生が急増したこと、死亡胎児・新生児の脳組織・髄液等からジカウイルスが検出されたこと ジカウイルス感染症以外に胎児奇形の原因となる要因が明らかでないこと等から小頭症や頭蓋内石灰化等との関連性が強く疑われている。 2015 年8 月〜10 月にブラジルで認めた小頭症症例35 例の臨床的特徴(表8)によると、 小頭症の程度は、71%が頭囲‐3 標準偏差(SD)以下の重症例であり、先天性内反足(14%)、先天性関節拘縮(11%)、網膜異常(18%)等を認めたほか、半数で神経学的検査異常(49%)、全例で神経画像検査異常を認めている。 A 診断 ジカウイルスに感染した母体から出生した新生児が、小頭症や頭蓋内石灰化、その他の先天性障害等を来していることから 先天性ジカウイルス感染症を疑う場合は、検査について最寄りの保健所に相談するとともに、必要に応じて、適切なマネジメントが可能な医療機関に相談又は患者を紹介する。 また、ジカウイルス病と同様に、確定診断には、地方衛生研究所、国立感染症研究所などの専門機関での検査が必須である。 【母体の評価】 妊娠中の母体の感染評価については、「2.3.1 ジカウイルス病Dマネジメント3)妊娠中の女性及び胎児への対応」の手順に基づき実施する。
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86 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2016/03/21(月) 12:02:02.47 ID:0p2Y7Y/0 -
>>33 【ガイドライン】 国立感染研究所発行『蚊媒介感染症の診療ガイドライン』(第2版)(限定転載F) ●URLリンク変更 http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000116991.pdf ■掲載内容はジカウイルス感染症に限定して転載します 詳しいガイドラインは上記URLより参照してください C マネジメント 1. 臨床的評価 先天性ジカウイルス感染症を疑う、あるいは確定診断した新生児については、上記の診断的検査に加え、下記の臨床的評価の実施を検討する。 ・ 包括的な身体検査: 頭囲(前後径周囲長)、身長、体重、妊娠週数の評価 神経学的異常、先天奇形、脾腫大、肝腫大、皮疹、その他の皮膚病変 ・ 頭蓋内超音波検査 妊娠後期の超音波検査で頭蓋内に異常がないと判断されていない場合のみ実施 (既に異常があると判断されている場合は、適切に治療・経過観察等を実施) ・ 聴力検査 退院前あるいは出生一か月以内に誘発耳音響放射あるいは耳性脳幹反射を実施 ・ 眼科的評価 退院前あるいは出生一か月以内に網膜検査を含む眼科的検査を実施 ・その他、新生児の臨床所見に特異的な検査 2. 先天異常を認める場合の臨床評価 先天性ジカウイルス感染症を疑う、あるいは確定診断した新生児について、表8 に示す先天異常等を認める場合は 必要に応じて、適切な専門家(臨床遺伝学、先天異常、小児神経科、小児感染症科、小児耳鼻咽喉科、小児眼科等)に相談を行う。 3 予防 防蚊対策 デング熱、チクングニア熱及びジカウイルス感染症には現時点では、国内で利用可能なワクチンがないため、予防には流行地域において蚊に刺されないような予防対策をとることが重要である。 皮膚が露出しないように、長袖シャツ、長ズボンを着用し、裸足でのサンダル履きを避ける。 しかし、薄手の繊維の場合には服の上から吸血されることもあること、足首、首筋、手の甲などの小さな露出面でも吸血されることがあることにも留意する。 忌避剤の利用も効果的である。 ディート(DEET)は、忌避剤の有効成分としてもっとも広く使われており、国内においてはディート含有率12%までのエアゾール、ウエットシート、ローション又はゲルを塗るタイプなどが市販されている。 必要医薬品又は医薬部外品として承認された忌避剤を、年齢に応じた用法・用量や使用上の注意を守って適正に使用する。 小児(12歳未満)に使用する場合には、保護者等の指導監督の下で顔以外の部分に使用する。 また、6か月未満の乳児には使用せず、生後6か月以上2歳未満は1日1回、2歳以上12歳未満は1日1〜3回の回数を目安に使用する。 なお、忌避剤の有効時間は、薬剤中のディート成分の含有率と比例するため、含有量等に応じて、有効性を担保するためには年齢に応じて適切な頻度での塗布が必要である。 海外においては、含有量の高い製品も販売されていることから、海外渡航時においてはこうした製品を必要に応じて用いることにより、塗布の頻度を減らすことができる。 なお、熱帯地方において発汗が著明な場合は、こまめに塗布することに心がける。 2015 年にイカリジンを主成分とする新たな忌避剤が認可された(2016 年3 月に発売予定)。 ディートは小児への使用に際して上記のような制限があるが、本剤の使用に際しては特に年齢制限は設けられていない。 ・海外では、デング熱、チクングニア熱及びジカウイルス感染症等を媒介するネッタイシマカやヒトスジシマカは、都市やリゾート地にも生息しており、とくに雨季にはその数が多くなる。 また、これらの蚊は特に早朝・昼間・夕方(特に日没前後)に活発に吸血する習性があり、蚊の対策はその時間帯に重点的に行う必要がある。 熱帯地域で多くみられるネッタイシマカは屋内侵入性が高く、家の中で吸血されることが多い。 ・国内では、ヒトスジシマカが媒介蚊であり、朝方から夕方まで吸血する(特に、早朝・日中・夕方(日没前後)の活動性が高い) ヒトスジシマカは屋内でも屋外でも吸血するが、屋外で吸血することがはるかに多い。
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88 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2016/03/21(月) 13:13:35.85 ID:0p2Y7Y/0 -
【検疫所】春休みに海外へ渡航される皆さまへ! 春休みには多くの方が海外へ渡航されます。 海外に渡航される方に、注意してほしい感染症や予防対策について情報提供いたします。 出発前に確認しておきたいこと ・渡航先で流行している感染症について: 新着情報 http://www.forth.go.jp/topics/fragment1.html 最新ニュース(医療関係者向け) http://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/index.html ・渡航先の情報について: 国・地域別情報 http://www.forth.go.jp/destinations/index.html ・渡航先で体調を崩したときのために、医療機関情報について: 外務省ホームページ(渡航関連情報 世界の医療事情) http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/index.html 旅行中に気をつけたいこと 海外では、日本にはない病気がたくさんあります。海外旅行では、時差や気候の違いなどから、(自覚していなくても)様々なストレスを受けます。 この結果、体の抵抗力が落ち、病気にかかりやすくなってしまいます。 一生治療を続けなければならない病気もあります。 無理のないスケジュールを心がけ、避けられる危険を避け、楽しい旅行にしましょう。 ・ 生水・氷・カットフルーツを食べることは避けましょう。 ・ 食事は十分火の通ったものを食べましょう。 ・ 蚊・ダニに刺されないように、虫よけ剤を使うなどしましょう。 ・ 動物は狂犬病、MERSや鳥インフルエンザなどのウイルスをもっていることがあるので、むやみに触らないようにしましょう。 ・ 薬物やゆきずりの性交渉で感染し、一生の後悔をすることのない行動をとりましょう。 帰国時・帰国後に具合が悪くなったら 帰国時に発熱や下痢などの症状がある方は、最寄りの検疫所にご相談ください。 帰国後に症状が出た方は、病院受診の際に渡航歴を必ず話してください。受診方法で分からないときには検疫所または保健所にご相談ください。 参考になるリンク集 外務省 海外安全ホームページ(スポット情報) http://www.anzen.mofa.go.jp/ 感染症別情報 国立感染症研究所 感染症疫学センター http://www.nih.go.jp/niid/ja/from-idsc.html 厚生労働省検疫所FORTH お役立ち情報 http://www.forth.go.jp/useful/index.html
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91 :名無しさん@お腹いっぱい。[age]:2016/03/21(月) 18:17:30.14 ID:0p2Y7Y/0 -
【インタビュー】ジカ熱とHIV:関連を科学的にとらえる アーサー・ティマーマン博士 IAS会・・ブラジルの演u学者 =@ 麹総ロエイズ学会=iIAS)公式サイトから B ビギナーズ鎌倉 2016年03月21日 http://miyatak.hatenablog.com/entry/2016/03/21/012927 HIVとジカウイルスの関係についての患者レベル調査 私はジカウイルスに感染した2人のHIV陽性者について個人的に症例を検討したが、合併症などはまったくなかった。ウイルス学的、または免疫学的な観点からは、ジカウイルスの感染による影響は認められなかった。 デングウイルスとHIVの重感染に関しても以前、同じような結果が出ていたし、HIV感染のさまざまな段階におけるデング熱の影響を調べた事後調査も同様だった。 デングウイルスとHIVに同時感染しても臨床像に違いは出ないことを明らかにした研究もある。 このことはデングウイルスがHIV感染の症状の進行を促すものではないということを示しているように見えるが、HIVとジカウイルスの重感染については、さらに短期および長期の影響を調べていく必要がある。 しかし、私には、妊娠女性をどう守るか、ウイルスをどうコントロールするか、そして集中的な蚊の対策をどう進めていくかということの方により関心がある。蚊こそが今回の流行において、大量感染の主要因になっているからだ。 母子保健に対するジカ熱流行の影響 今回の流行の第一波はブラジル北東部の最も貧しい地域で発生した。したがって、これまでのところ最も大きな打撃を受けているのは、この地域に住む女性である。 調査を行った結果、妊娠期間中のジカウイルス感染と新生児の重い先天性異常である小頭症の間には相関関係があると私たちは考えている。 この警戒すべき発見により、汎米保健機構(PAHO)や米国疾病管理予防センター(CDC)などの保健当局は、妊婦および妊娠予定の女性に対し、 ジカウイルスに感染するリスクがある国への渡航を延期するよう警告を急ぎ、ジカ熱が流行している地域に住む人には蚊に刺されないよう勧告した。 ブラジル政府は女性に対し、ウイルスが広く残っている状態の間は妊娠を避けるか、または延期するよう警告を発してもいる。 しかし、私はさらに踏み込んで、この環境下で妊娠することの現実的なリスクを伝えるよう男女両方に教育すべきだと考えている。 エビデンスに基づく情報を広く伝えることに力を入れれば、それぞれの人がその情報にしたがって自らの健康を守るにはどうしたらいいかを判断できるからだ。 基礎医学研究強化への警鐘 HIV研究に何が必要だったかという経験をもとに、ジカ熱研究を進めるには基礎医学研究を強化し、病因に関する知見を増やしていく必要があることを認識しなければならない。 それが患者レベルでジカ熱とHIVとの相互作用に関しても、より詳しく知るための基盤となるのだ。 第一段階はいまだに確立されていない血清学的検査の開発だ。 現状ではPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査が適切な検証もないまま使われているに過ぎない。ブラジル経済の悪化により、公的な検査体制に十分な資金が確保できていないことが、流行の拡大を許してきた大きな理由となっている。 ジカ熱の流行拡大が国際社会の関心を高め、資金状況が改善されて、血清学的検査やワクチン開発に向けた中和抗体の発見などの基礎医学研究が活性化することを私は期待している。 30年間にわたり、ブラジルはネッタイシマカと闘ってきた。だが、ジカ熱の流行は拡大し、デング熱も昨年はブラジル国内で過去最大の流行が報告されていることで明らかなように闘いは不成功に終わっている。 ブラジルの都市開発モデルが蚊にとって絶好の繁殖環境を与えている。それがいま直面している課題なのだ。国営企業、各省庁、市長、軍隊を含め、国をあげた対応が必要となっている。 HIVの流行はいまも大きな教訓として、コミュニティの協力の重要性を示している。 アドボカシーやコミュニティ・アウトリーチ、教育キャンペーンなどを通し、法的な障壁や誤解、スティグマを克服しなければならない。それこそがまさにジカウイルス感染の流行を終結に導くための対応なのだ。 私が今日、お話をしたのは、将来の同じような流行に備え、流行と闘うためには研究への投資が大切なことを認識していただきたいからでもある。 Zika and HIV:Connecting the Science Dr. Artur Timerman, IAS member and epidemiologist in Brazil 原文ホームページ(英文) http://www.iasociety.org/IASONEVOICE/Zika-and-HIV-Connecting-the-Science
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93 :名無しさん@お腹いっぱい。[age]:2016/03/21(月) 20:33:29.24 ID:0p2Y7Y/0 -
【デマ】ジカウイルス感染症に関するウワサの嘘 WHOは特設ページでデマについて公式に見解を発表しています http://www.who.int/emergencies/zika-virus/articles/rumours/en/ @ワクチンが小頭症の原因というのはウソ A殺虫剤pyriproxyfenが小頭症の原因というのはウソ B最近のボルバキア蚊(遺伝子組み換え蚊)が小頭症の原因というのはウソ C不妊化蚊はジカ熱流行に寄与しているというのはウソ D蚊制御につかわれたバクテリア(ボルバキア菌など)が小頭症の原因というのはウソ E魚を放てばジカウイルスと止められるというのはウソ それぞれについて、丁寧な否定の根拠が記されています。クリックしてご覧ください。 流言を否定するWHOのコミュニケーション(新型インフルエンザ・ウォッチング日記〜渡航医学のブログ〜) http://blog.goo.ne.jp/tabibito12/e/bbc7b1b5d5a6386dc2bada0f05784e8c ※WHOホームページの言語は英文です。 あらかじめ機械翻訳ブラウザとしてGoogleCromeなどをダウンロードとインストール(https://support.google.com/chrome/answer/95346?hl=ja)による日本語の機械翻訳文の参照を推奨します ※※GoogleChromeによる機械翻訳の方法につきましてはこちらから→https://support.google.com/chrome/answer/173424?hl=ja
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