- たまにしか仕事が来ないイラストレーター
32 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2012/01/20(金) 14:55:01.74 ID:zUdTT5TP - 商品広告で「こだわりの」とうたっているのを見ると、どうにもげんなりする。作り手
の「こだわり」を、みずから言わなきゃ買い手に伝わんないご時世なんだろうけれど、 煩わしい。 遠い国の縫い子さんをギリギリ安い賃金で雇って、編み飛ばしたカーディガン。写真を 見ただけで、ひと冬着れぱへたへたになるのがわかる質感に、それ相応の超超低価格。 そんな商品まで「細部までしっかりこだわって作りました」と書いてある。 たしかに「こだわり」は品質の形容ではない。売り手の主観の問題。だからこそ使われ やすいのもわかるけど、それじゃ「がんぱってるから買ってね」と言われてるのと変わ らない。甘えないでほしい。 一方で、無農薬で作った野菜に餌から「こだわって」育てた銘柄肉で作った「こだわり の」料理、なるものをウンチクとともに出されると、もちろんその「こだわり」は正真 正銘ホンモノの「こだわり」なのだろうが、これはこれで食べる前からもう食傷気味だ。 逃げ出したくなるのをこらえて食べて美味けりゃまだいいんだが、これがとんでもなく まずい!という時も、ある。本気で「こだわり」を呪う瞬間だ。 そもそも売り物って、こだわって、こだわりぬいて、作り続けなけれぱいけないものな んだろうか。みんなが求道者のようにならなけれぱいけないものなのだろうか。もっと 適当に作ったものが、十分に売れ続けるほうが、作り手売り手として、ゆったり平和に 暮らしていけるんじゃあないか。 ともあれ買う方も疲れるんで、こだわりたい人はせめて何も言わずにこだわって下さい。 お厳いします。(ルポライター、イラストレーター)
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