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iPhone774G@無断転載は禁止
【ご臨終スレ】パズル&ドラゴンズ6137【オワドラ無能運営ドラ】 [無断転載禁止]©2ch.net

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【ご臨終スレ】パズル&ドラゴンズ6137【オワドラ無能運営ドラ】 [無断転載禁止]©2ch.net
50 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:26:39.14 ID:cohpjOqE
くこは荒らしの立てたスレ
総合民はこちらへどうぞ��

【総合】パズル&ドラゴンズ6136【パズドラ】
http://vipper.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1489561762/
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117 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:33:25.88 ID:cohpjOqE
今の硬派ドラにとってはたそたそ言ってるキモオタVIPPERなんて邪魔なんだ…��
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148 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:35:11.18 ID:cohpjOqE
「……はぁ」
風龍王は退屈だった。
ある日いつものように面白そうなものを探して放浪していた時、狂暴そうなドラゴンが村を襲っているのを見かける。
退屈しのぎに軽く捻り潰してみたところ、そこの村人たちにいたく感謝されたのが一か月前。
「ほんと何もないよねぇ……ここ」
それから暇な時に何度か足を運んでみたが、その度にそう呟いている。
近くを何度か通りがかったこともあったが、気に留めることもなかった小さな村。
やはりと言うべきか、その村は豊かな自然と温和な村人と和やかな空気以外何もなかった。
前にこの村を襲ったドラゴンのような存在も稀らしく、そもそもあのドラゴン自体も大した強さではなかった。
人が住む分には理想的かもしれないが、退屈を嫌う風龍王としては何の価値も感じられない寂れた土地としか感じられなかった。
村人から崇めたて祀られるのも悪い気はしないが、今はただこの退屈を紛らわせる何かが欲しい。
木になっている赤い果実をもいで齧る。果物は本当に美味しい。本当にそれだけの村だ。
「ふ、風龍王さまー!」
「……何?」
若い男が切羽詰まった表情で駆け寄って来る。一瞬何か面白い事かと期待するがこの村の事、どうせ大した事でもないだろう。
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162 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:36:07.57 ID:cohpjOqE
「大変なんです! 鳥みたいな龍みたいな化け物が、む、村の外れに……」
「……へぇ」
ドラゴンなどさして珍しくもないが、退屈しのぎに軽く暴れられるならば今は何でもいい。
翼を広げ、男が指し示す方角へと一気に飛ぶ。
小さな村ということもあり、村の外れには一瞬で着く。突如現れた異質な存在に緑の中型ドラゴンは素早く身構えるが、風龍王はそれを気にもせず気軽に問いかける。
「キミ、この村を襲いに来たの?」
対峙する事でこのドラゴンが存外強大な力を秘めている事に気づいた風龍王は、久々の強者との戦いを想い心躍らせる。
「……いや、俺はただ傷を癒しにこの森に来ただけだ。こんな所にいつの間にか村が出来てたなんて知らなかった」
だが、その返答は風龍王を落胆させるものだった。
「なんだ、つまらない」
よくよく見ると全身に生傷がついている。闘いを好む風龍王とは言え、流石に手負いの相手をいたぶって悦ぶ趣味は無い。
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179 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:37:24.24 ID:cohpjOqE
「なら、悪いけどここから離れてくれる? 村人たちもキミみたいのが近くにいたら騒ぎ出すだろうし。手負いの相手をいたぶる趣味はないけど、ボク頼まれたら断れない性質だからさ」
「……そうか。なら一つ頼みがある、偉大なる風龍王リンシア」

虚を突かれる。自分の名を知る者など珍しくもないが、こんな僻地にまで知れ渡っているとは。

「他の龍王たちから命を受けて来た。放浪癖と聞いていたゆえ見つけられるか不安だったが、運が良かった」
「あー、うん」

放浪癖というのは否定しない。龍王の命となると、こいつが持ってきたのは良い暇潰しの材料か、はたまた単なる面倒事か。

「俺は契約龍。強き願いを持つ人間と契約を交わす事でその人間に力を与える存在だ。風龍王、アンタには強い願いを持った、世界を任せるに相応しい人間を見定めて欲しい」
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203 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:38:57.85 ID:cohpjOqE
「当分先になるだろうが……大いなる災厄が訪れるだろうと龍王たちは話していた。その災厄に立ち向かえる程の意志と力となんとしてでも叶えようとする強い願い。それらを備えた人間を、他ならぬアンタに見定めてもらいたい。それが龍王たちの意思だ」
(とは言っても、ねぇ)

このすっかり平和ボケに染まり切った村に、そんな強い願いと覚悟を併せ持った人間などいるはずもない。
流石に龍王の命を無視すれば後々面倒になる。それもわざわざ放浪癖の風龍王を指名するほどだ、余程重大な案件なのだろう。
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222 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:40:24.92 ID:cohpjOqE
(もうちょっと活気ある所にでも行こうかな? でも世界を任せるねえ……よく知りもしない人間なんかをボクの名の下に推すってのもなぁ)
「こんにちは、風龍王様」

いつの間にやら近くにいた村人の女が話しかけてきた。ぼんやりと考えているうちにここまで接近されて気づかないとは、自分もこの村の空気にあてられたのだろうか? と風龍王は思った。

「ああ、こんにちは」

自身の変化に驚きつつも、平静を装い挨拶に応える。
ふと、目の前の女の妙な箇所に目が留まる
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235 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:41:17.74 ID:cohpjOqE
「風龍王様? ……ああ、もうすぐ生まれるんですよ、この子」

風龍王の視線に気づいた女は嬉しそうに答えるが、風龍王は笑わない。妙に感じたのはそこではない。

「キミ……いや、なんでもない」

風龍王は何も言えず、ただ黙って立ち竦んでいた。
女はそれを不思議がったが、あまり深くは気にせずにそのまま立ち去って行った。

「……すごい、すごいなぁ」

生きたい、死にたくない、助けて。
あの妊婦に意識を傾けた事で頭の中に響き渡った、あまりにも単純で強い、本能とも呼べる願い。
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247 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:42:23.55 ID:cohpjOqE
それから数日が経った。
夜も更け、平和に慣れ切った村人たちはそのほとんどが各々の家でぐっすりと眠っている。

「もう契約者を見つけたのか? 流石というかなんというか……」
「キミが気に入ってくれるかは分からないけどね」

その寝静まった村を歩く風龍王と契約龍。
風龍王はともかくとして、元々中型の契約龍も静かに歩いている分には村人を起こしてしまうこともない。

「いや、アンタの選択に従うよう命じられてるってのもあるけど……龍王の一角たるアンタが選んだんだ、間違いはないだろうさ」
「そう言ってくれると嬉しいよ……ほら、あの子だ」

寝静まった村の中で、唯一明かりが灯っている小さな家。
契約龍は目を閉じ集中し、風を通して家の中の気配を探る。
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266 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:44:14.80 ID:cohpjOqE
「ふーむ……健康そうな男二人に女が三人……ん、これは……お産か?」
「そうだよ」

心なしか声が弾んでいるような風龍王と自分が感じた家の中の気配に疑問を抱きながら、契約龍は問いかける。

「で、どれが俺の契約者となる人間なんだ? 年食ってるのが多いし、まともに戦えそうなのは男一人だけだぜ?」
「ん? なんだい、もう一人いるじゃないか」

その言葉を受けて契約龍はさらに集中して家の中を探る。だが、そのもう一人とやらの気配は一切感じられない。
――いや、確かにもう一人いる。だが。
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277 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:45:39.66 ID:cohpjOqE
「アンタ……正気か!?」
「ちょっと声大きいよ! 気づかれちゃう」

風龍王の声も大きかったが、その声は女の叫び声にかき消された。

「しまった、気づかれたか!?」

だが風龍王は動じず、よく見てごらんと呟いた。
契約龍が再び家の中に意識を傾ける……細かい事は分からないが、焦っている人間たちと、酷く衰弱している赤ん坊の鼓動を感じた。

「あの子は死ぬよ」

契約龍が風龍王を見る目つきが変わる。
それを受けても、風龍王は平然とした眼差しを崩さない。
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291 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:46:52.77 ID:cohpjOqE
「あの赤ん坊と契約しろっていうのか? 産まれるために、生きるためだけに命懸けで戦う戦士になれって言うのか」
「うん。それとも何かい? 君はあの子を見捨てるって言うのかい? 君と契約すれば助かるんだろう?」
「っぐ……だがアンタは前から知っていたんだろう!? ならどうにでも出来たはずだ! なら……」
「そうかな」

風龍王は緑の契約龍から目を反らし、煌々と輝く家の明かりに目を細める。

「普通の人間じゃどうしようもならなかったよ、あの子は。ボクが気づくのも遅かったし。それに今争ってもどうしようもないだろう? キミがあの子を見捨てるか、キミがあの子と契約するか。二つに一つだよ」
「貴様ぁ……!」
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308 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:48:41.93 ID:cohpjOqE
契約龍は風龍王を睨み付けるが、家からまた聞こえて来た悲鳴に突き動かされるように家の方に向き直り、静かに目を閉じた。


『――聞こえるか?』
『……たい』

『生きたい』
『……そうか』

『死にたくない!』
『……そうか』

『――助けて!!』
『……すまない』
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322 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:49:54.00 ID:cohpjOqE
辺りが光に包まれ、風龍王は目を背ける。
再び向き直った時、そこにいたはずの契約龍はいつの間にかいなくなっていた。

どれほど時間が経っただろうか。
村にある小さな家に漂っていた絶望的な雰囲気はいつの間にか消え失せ、中にいる人間たちの表情も明るいものになっていた。
いつの間にか赤子の背中から生えていた、異形の龍の翼を目にするまでは。
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336 :iPhone774G@無断転載は禁止[sage]:2017/03/15(水) 22:51:51.27 ID:cohpjOqE
まだ夜も明けぬ時間の村の外れで、風龍王は泣いている赤子を拾い上げた。
冷たい外気に晒されながらも、先ほどまでのように衰弱している様子は全くない。

「……気に入らないなぁ」

守り神だかなんだかと祭り上げていた癖に、こういう時は相談も何もない。
穏やかで平和な村など無価値だと思っていたが、こういう負の側面が存在していた事に何故だか苛立ちを感じてしまう。

「行こうか」

ちょくちょくこの村に立ち寄ってちょっかいでもかけていくつもりだったが、こうなってしまってはどうしようもない。

「まずはキミの名前を決めなくちゃね……さて、どうしようかな?」


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